LINQ to SQL、Dapper、Entity Framework Core でパラメーター化クエリを自動生成

2024-06-28

C#, ASP.NET、SQL Server におけるパラメーターなしでの SQL インジェクション回避:詳細解説

パラメーター化クエリを使用せずに SQL インジェクションを回避することは、アプリケーションのセキュリティを確保するために重要です。このチュートリアルでは、C#, ASP.NET、SQL Server を使用する場合の、パラメーターなしでの SQL インジェクション回避について、詳細な説明とコード例を交えて解説します。

脅威の理解

SQL インジェクションは、悪意のあるユーザーがデータベースに不正なコマンドを挿入し、データの窃取、改ざん、削除、さらにはシステムへの乗っ取りを実行する脆弱性です。パラメーター化されていないクエリは、ユーザー入力値を直接クエリ文字列に埋め込むため、この攻撃に対して特に脆弱です。

回避策

パラメーターなしでの SQL インジェクションを回避するには、以下の方法が有効です。

1 ホワイトリスト検証

ユーザー入力値をホワイトリストに登録されている値のみ許可することで、悪意のあるクエリ文字列を無効化します。

string input = "ユーザ入力値";
if (whitelist.Contains(input))
{
    // 安全な処理を実行
}
else
{
    // エラー処理
}

2 エスケープ処理

特殊文字をエスケープ処理することで、それらがクエリの一部として解釈されるのを防ぎます。

string input = "ユーザ入力値";
string escapedInput = input.Replace("'", "''").Replace("--", "- -");
// エスケープ処理された変数 'escapedInput' をクエリで使用

3 ストアドプロシージャの使用

ストアドプロシージャは、事前にコンパイルされたデータベース側で実行されるコードであり、パラメーター化されたクエリを提供します。

using (SqlConnection connection = new SqlConnection(connectionString))
{
    connection.Open();
    using (SqlCommand command = new SqlCommand("GetUserData", connection))
    {
        command.CommandType = CommandType.StoredProcedure;
        command.Parameters.AddWithValue("@userId", userId);
        SqlDataReader reader = command.ExecuteReader();
        // 結果処理
        reader.Close();
    }
}

4 動的 SQL の回避

動的 SQL は、クエリ文字列をランタイムに生成するため、インジェクション攻撃のリスクが高くなります。必要に応じてのみ使用し、適切なエスケープ処理を施します。

その他の対策

  • 入力値の検証とサニタイズを徹底する
  • アプリケーションを最新の状態に保つ
  • ファイアウォールなどのセキュリティ対策を導入する

まとめ

パラメーターなしでの SQL インジェクションは、重大なセキュリティリスクです。今回紹介した回避策を組み合わせることで、アプリケーションを保護することができます。常に最新のセキュリティ情報に注意し、適切な対策を講じることが重要です。




サンプルコード:C#, ASP.NET、SQL ServerにおけるパラメーターなしSQLインジェクション回避

public bool IsValidUserInput(string input)
{
    string[] whitelist = { "有効な値1", "有効な値2", ... };
    return whitelist.Contains(input);
}

public void GetUserById(int userId)
{
    if (!IsValidUserInput(userId.ToString()))
    {
        throw new ArgumentException("無効なユーザーID");
    }

    string sql = $"SELECT * FROM Users WHERE UserId = {userId}";
    // ... SQLを実行
}
public string EscapeSql(string input)
{
    return input.Replace("'", "''").Replace("--", "- -");
}

public void GetUserByName(string name)
{
    string escapedName = EscapeSql(name);
    string sql = $"SELECT * FROM Users WHERE Name = '{escapedName}'";
    // ... SQLを実行
}
public void GetUserById(int userId)
{
    using (SqlConnection connection = new SqlConnection(connectionString))
    {
        connection.Open();
        using (SqlCommand command = new SqlCommand("GetUserData", connection))
        {
            command.CommandType = CommandType.StoredProcedure;
            command.Parameters.AddWithValue("@userId", userId);
            SqlDataReader reader = command.ExecuteReader();
            // 結果処理
            reader.Close();
        }
    }
}
public void GetUsersByCriteria(string criteria)
{
    // 動的SQLの使用を避ける
    // ... 安全なクエリを構築する
}

その他

上記のサンプルコードはあくまでも例であり、状況に合わせて適切な方法を選択する必要があります。




C#, ASP.NET、SQL ServerにおけるパラメーターなしでのSQLインジェクション回避:その他のアプローチ

LINQ to SQLは、オブジェクト指向の構文を使用してSQLクエリを作成する.NETフレームワークの機能です。パラメーター化クエリを自動的に生成するため、インジェクションに対して安全です。

using (var context = new MyDbContext())
{
    var users = context.Users.Where(u => u.UserId == userId);
    // ... 結果処理
}

Dapperは、軽量で高性能な.NET ORMです。パラメーター化クエリを生成し、SQLインジェクションから保護する機能を備えています。

using (var connection = new SqlConnection(connectionString))
{
    var users = connection.Query<User>("SELECT * FROM Users WHERE UserId = @UserId", new { UserId = userId });
    // ... 結果処理
}
using (var context = new MyDbContext())
{
    var users = context.Users.Where(u => u.UserId == userId).ToList();
    // ... 結果処理
}

PreparedStatementオブジェクトの使用

JDBCなどのデータベースアクセスライブラリは、PreparedStatementオブジェクトを提供することがあります。これは、パラメーター化クエリを実行するための安全な方法を提供します。

try (Connection connection = DriverManager.getConnection(connectionString)) {
    PreparedStatement statement = connection.prepareStatement("SELECT * FROM Users WHERE UserId = ?");
    statement.setInt(1, userId);
    ResultSet resultSet = statement.executeQuery();
    // ... 結果処理
    resultSet.close();
    statement.close();
} catch (SQLException e) {
    e.printStackTrace();
}

ORMのマッピングを利用

オブジェクトリレーショナルマッピング(ORM)ツールは、データベースエンティティと.NETオブジェクトをマッピングします。多くのORMツールは、パラメーター化クエリを自動的に生成し、SQLインジェクションから保護する機能を備えています。

コードレビューと静的解析ツールは、SQLインジェクション脆弱性を発見するのに役立ちます。コードレビューでは、開発者がパラメーター化クエリを使用していることを確認できます。静的解析ツールは、コードを自動的にスキャンして、潜在的な脆弱性を検出します。

最新のセキュリティ対策を常に講じる

新しい脆弱性と攻撃手法が常に発見されているため、最新のセキュリティ対策を講じることが重要です。フレームワークやライブラリの最新バージョンを使用し、セキュリティパッチを定期的に適用してください。

パラメーターなしでのSQLインジェクションを回避することは、アプリケーションのセキュリティを確保するために重要です。今回紹介した方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。状況に合わせて適切な方法を選択し、組み合わせることで、より強固なセキュリティ対策を実現することができます。


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