EXPLAINで「DEPENDENT SUBQUERY」が表示されたら?MySQL/MariaDBの速度問題を解決

2024-07-27

MySQL/MariaDBにおける「EXPLAIN Shows "DEPENDENT SUBQUERY" and very slow after migrating from MariaDB to MySQL」問題の解説

MySQLからMariaDBへ移行後、一部のクエリ実行速度が著しく低下し、「EXPLAIN」コマンドで「DEPENDENT SUBQUERY」と表示される問題が発生することがあります。この問題は、MariaDBとMySQLにおけるサブクエリ処理の違いが原因で発生します。

原因

MariaDBとMySQLでは、サブクエリの処理方法が異なります。MariaDBは、サブクエリをマテリアライズ化と呼ばれる手法で処理することが多い一方、MySQLはセミジョインと呼ばれる手法で処理することが多いです。

マテリアライズ化は、サブクエリの結果を一時テーブルに保存してから処理するため、処理速度が遅くなることがあります。一方、セミジョインは、一時テーブルを使用せずに処理するため、処理速度が速くなります。

解決策

この問題を解決するには、以下の方法があります。

  • サブクエリをセミジョインに変換する

サブクエリがセミジョインに変換できる場合は、処理速度が大幅に向上することがあります。サブクエリの変換方法については、以下の資料を参照してください。

  • インデックスを作成する

サブクエリで使用される列にインデックスを作成することで、処理速度が向上することがあります。

  • クエリを最適化する

クエリを最適化することで、処理速度が向上することがあります。クエリ最適化については、以下の資料を参照してください。

「EXPLAIN」コマンドは、クエリの実行計画を表示するコマンドです。このコマンドを使用することで、サブクエリがマテリアライズ化されているかどうかを確認することができます。

EXPLAIN SELECT * FROM table1 WHERE column1 IN (SELECT column2 FROM table2);

上記クエリを実行すると、以下の出力が表示されます。

id | select_type | table | type | possible_keys | key | key_len | ref | rows | filtered | extra |
------- | -------- | -------- | -------- | -------- | -------- | -------- | -------- | -------- | -------- | -------- |
1 | SELECT | table1 | ALL | NULL | NULL | NULL | NULL | 100 | 100 | NULL |
2 | SUBQUERY | table2 | ALL | NULL | NULL | NULL | NULL | 10 | 10 | NULL |

上記の出力で、「select_type」列に「SUBQUERY」と表示されている場合、サブクエリがマテリアライズ化されています。

注意事項

  • 具体的な問題解決については、データベース管理者または専門家に相談することをお勧めします。
  • 上記の情報は、一般的な情報提供のみを目的としており、専門的なアドバイスを構成するものではありません。



SELECT * FROM customers
WHERE customer_id IN (
    SELECT customer_id
    FROM orders
    WHERE order_date >= '2023-01-01'
);

このクエリは、customersテーブルとordersテーブルを結合するクエリです。MariaDBでは、このクエリをセミジョインと呼ばれる手法で処理します。セミジョインは、一時テーブルを使用せずに処理するため、処理速度が速くなります。

一方、MySQLでは、このクエリをマテリアライズ化と呼ばれる手法で処理することが多いです。マテリアライズ化は、サブクエリの結果を一時テーブルに保存してから処理するため、処理速度が遅くなります。

SELECT c.*
FROM customers AS c
JOIN orders AS o ON c.customer_id = o.customer_id
WHERE o.order_date >= '2023-01-01';

customersテーブルのcustomer_id列とordersテーブルのcustomer_id列にインデックスを作成することで、処理速度が向上することがあります。

クエリを最適化することで、処理速度が向上することがあります。

MySQL

-- customersテーブルにcustomer_id列とorder_date列がある
-- ordersテーブルにcustomer_id列とorder_date列がある

-- サブクエリをマテリアライズ化して処理する
SELECT * FROM customers
WHERE customer_id IN (
    SELECT customer_id
    FROM orders
    WHERE order_date >= '2023-01-01'
);

MariaDB

-- customersテーブルにcustomer_id列とorder_date列がある
-- ordersテーブルにcustomer_id列とorder_date列がある

-- サブクエリをセミジョインで処理する
SELECT c.*
FROM customers AS c
JOIN orders AS o ON c.customer_id = o.customer_id
WHERE o.order_date >= '2023-01-01';



キャッシュを使用する

サブクエリ結果をキャッシュすることで、処理速度を向上させることができます。MySQLには、MEMORYエンジンやPERFORMANCE_SCHEMAエンジンなどのキャッシュ機能が用意されています。

導出テーブルを使用する

サブクエリを導出テーブルに変換することで、処理速度を向上させることができます。導出テーブルは、一時的に作成されるテーブルであり、サブクエリの結果を保存します。

クエリプランの変更

FORCE_INDEXヒントやSTRAIGHT_JOINヒントなどのクエリプランヒントを使用することで、クエリプランを変更し、処理速度を向上させることができます。

データベースのチューニング

データベースの設定を変更することで、処理速度を向上させることができます。例えば、innodb_buffer_pool_sizeパラメータやquery_cache_sizeパラメータを調整することで、処理速度を向上させることができます。


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