MySQLデフォルト照合順序latin1_swedish_ciの理由と歴史

2024-06-16

MySQLのデフォルト照合順序 latin1_swedish_ci の理由

歴史的経緯

  • 初期のMySQLは、主に欧米諸国で利用されていました。
  • 当時の欧米諸国では、英語をはじめとした西欧諸言語が主流でした。
  • これらの言語は、ラテン文字(ASCII文字セット)で表現できます。
  • そのため、MySQLは、ラテン文字を効率的に扱うために、latin1文字セットを採用しました。
  • そして、latin1_swedish_ci照合順序は、スウェーデン語のアルファベット順に文字を並べるように設計されており、当時、欧米諸国で広く使用されていました。

欧米諸国の言語環境

  • 上記の通り、当時の欧米諸国では、西欧諸言語が主流でした。
  • これらの言語は、大文字と小文字を区別し、アクセント記号を使用しないという特徴を持っていました。
  • latin1_swedish_ci照合順序は、これらの言語の特徴に合わせ、大文字と小文字を区別し、アクセント記号を無視するように設計されています。

デフォルト選択の理由

  • 上記の理由から、latin1_swedish_ci照合順序は、初期のMySQLにとって、最も汎用的で実用的な照合順序でした。
  • そのため、MySQLのデフォルト照合順序として選択されました。

近年の状況

  • 近年では、インターネットの普及により、MySQLは世界中で利用されるようになりました。
  • その結果、様々な言語を扱う必要が生じてきました。
  • そこで、MySQLは、utf8などのマルチバイト文字セットや、Unicodeベースの照合順序をサポートするようになりました。
  • 現在では、latin1_swedish_ci以外にも、様々な照合順序を選択することが可能です。

まとめ

  • MySQLのデフォルト照合順序がlatin1_swedish_ciである理由は、歴史的経緯と、当時における欧米諸国の言語環境に由来します。
  • 近年は、様々な言語を扱う必要が生じてきたため、MySQLは、マルチバイト文字セットやUnicodeベースの照合順序もサポートするようになりました。

補足

  • 現在は、utf8mb4などのUTF-8互換の文字セットと、utf8mb4_unicode_ciなどのUnicodeベースの照合順序を使用するのが一般的です。
  • これらの文字セット/照合順序は、より多くの言語をサポートし、様々な文字種を正しく処理することができます。
  • ただし、古いアプリケーションやデータとの互換性を考慮する必要がある場合は、latin1_swedish_ciを使用することもあります。



    -- デフォルトのデータベース文字セットと照合順序を表示
    SHOW CHARACTER SET;
    
    -- 特定のデータベースの文字セットと照合順序を表示
    SHOW CHARACTER SET FOR database_name;
    
    -- 特定のテーブルの文字セットと照合順序を表示
    SHOW CREATE TABLE table_name;
    
    -- テーブルを作成し、文字セットと照合順序を明示的に指定
    CREATE TABLE table_name (
      column_name data_type CHARACTER SET charset_name COLLATE collation_name
    );
    
    -- 文字セットと照合順序を変更
    ALTER DATABASE database_name CHARACTER SET charset_name COLLATE collation_name;
    
    -- テーブルの文字セットと照合順序を変更
    ALTER TABLE table_name CONVERT TO CHARACTER SET charset_name COLLATE collation_name;
    
    -- カラムの文字セットと照合順序を変更
    ALTER TABLE table_name MODIFY column_name data_type CHARACTER SET charset_name COLLATE collation_name;
    

    上記のコード例は、MySQLで文字セットと照合順序を操作するための基本的な方法を示しています。

    • SHOW CHARACTER SETステートメントは、現在の接続で使用されているデフォルトのデータベース文字セットと照合順序を表示します。
    • SHOW CHARACTER SET FOR database_nameステートメントは、指定されたデータベースで使用されている文字セットと照合順序を表示します。
    • SHOW CREATE TABLE table_nameステートメントは、指定されたテーブルの定義を表示します。テーブルの定義には、テーブルの文字セットと照合順序が含まれています。
    • CREATE TABLEステートメントは、新しいテーブルを作成します。このステートメントでは、CHARACTER SET句とCOLLATE句を使用して、テーブルの文字セットと照合順序を明示的に指定できます。
    • ALTER DATABASEステートメントは、既存のデータベースの文字セットと照合順序を変更します。

    注意事項

    • 文字セットと照合順序を変更すると、データの互換性に影響を与える可能性があります。変更を行う前に、必ずバックアップを取ってください。
    • すべての照合順序がすべての言語で同じように動作するわけではないことに注意してください。特定の言語要件に合わせて、適切な照合順序を選択する必要があります。



      その他のMySQLの照合順序を変更する方法

      phpMyAdminは、Webブラウザ上でMySQLデータベースを管理するためのツールです。phpMyAdminを使用して、データベース、テーブル、列の照合順序を変更することができます。

      手順

      1. phpMyAdminにログインします。
      2. 変更したいデータベースを選択します。
      3. 対象のテーブルを選択します。
      4. テーブルの構造タブを選択します。
      5. 各列の「照合順序」列で、ドロップダウンリストから新しい照合順序を選択します。
      6. 「保存」ボタンをクリックします。
      1. MySQL Workbenchを起動します。
      2. 接続先のMySQLサーバーとデータベースを選択します。
      3. 対象のテーブルをナビゲーションペインで選択します。
      4. テーブルエディタが開きます。

      mysqldumpコマンドとmysqlimportコマンドを使用して、データベースをダンプし、新しい照合順序でインポートすることで、照合順序を変更することができます。

      1. 以下のコマンドを実行して、データベースをダンプします。
      mysqldump -u username -p password database_name > database_dump.sql
      
      1. ダンプファイルを開き、すべてのCREATE TABLEステートメントで、CHARACTER SET句とCOLLATE句を新しい照合順序に変更します。
      2. 以下のコマンドを実行して、変更されたダンプファイルをインポートします。
      mysqlimport -u username -p password database_name database_dump.sql
      
      • 上記の方法を使用する前に、必ずデータベースのバックアップを取ってください。
      • mysqldumpコマンドとmysqlimportコマンドを使用する場合は、データベースの構造が複雑な場合、問題が発生する可能性があります。

      MySQLの照合順序を変更するには、さまざまな方法があります。それぞれの方法には長所と短所があるため、状況に合わせて適切な方法を選択してください。


      mysql collation


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