SQLスキルアップに役立つ!PostgreSQLのWHERE IN句で多様な検索を実現

2024-07-27

PostgreSQLにおける複数列のWHERE IN句

構文:

SELECT * FROM table_name
WHERE (column1, column2) IN (
    (value11, value12),
    (value21, value22),
    ...
);

説明:

  • table_name: 対象となるテーブル名
  • column1, column2: 比較対象の列名
  • value11, value12, ...: 比較する値。複数の値をカンマ区切りで記述します。
  • (): それぞれの値の組み合わせをカッコで囲みます。
  • IN: 値の比較演算子。=と同じ意味です。

例:

社員テーブル employees に、氏名と部署を表す namedepartment 列があるとします。このテーブルから、営業部または人事部の社員をすべて抽出したい場合は、以下のクエリを実行します。

SELECT * FROM employees
WHERE (name, department) IN (
    ('田中 太郎', '営業部'),
    ('佐藤 花子', '人事部'),
    ('鈴木 健', '営業部')
);

このクエリは、name 列と department 列の値の組み合わせが、指定された3つの組み合わせのいずれかであるすべての行を抽出します。

複数列IN句の利点:

  • 複数の条件を効率的に処理できる
  • コードが簡潔になる
  • 読みやすい
  • すべての列にNULL値が含まれている場合は、一致する行として扱われません。
  • 複数の列でインデックスが張られている場合は、パフォーマンスを向上させることができます。
  • 上記の構文以外にも、サブクエリを使用してWHERE IN句を記述することができます。
  • ANY句を使用して、複数の列のいずれかの値が一致する行を抽出することもできます。



-- employeesテーブルを作成
CREATE TABLE employees (
  id SERIAL PRIMARY KEY,
  name VARCHAR(50) NOT NULL,
  department VARCHAR(50) NOT NULL
);

-- employeesテーブルにデータを追加
INSERT INTO employees (name, department) VALUES
  ('田中 太郎', '営業部'),
  ('佐藤 花子', '人事部'),
  ('鈴木 健', '営業部'),
  ('高橋 伊織', '開発部'),
  ('渡辺 美咲', '総務部');

営業部または人事部の社員をすべて抽出

SELECT * FROM employees
WHERE (name, department) IN (
    ('田中 太郎', '営業部'),
    ('佐藤 花子', '人事部'),
    ('鈴木 健', '営業部')
);

結果:

idnamedepartment
1田中 太郎営業部
2佐藤 花子人事部
3鈴木 健営業部

氏名に「田中」が含まれ、かつ部署が「営業部」または「人事部」である社員を抽出

SELECT * FROM employees
WHERE (name, department) IN (
    ('田中 太郎', '営業部'),
    ('田中 太郎', '人事部'),
    ('鈴木 健', '営業部')
);

このクエリは、name 列に「田中」が含まれ、かつ department 列の値が「営業部」または「人事部」である行をすべて抽出します。

idnamedepartment
1田中 太郎営業部
2佐藤 花子人事部

サブクエリを使用してWHERE IN句を記述

SELECT * FROM employees
WHERE (name, department) IN (
  SELECT name, department FROM departments
  WHERE name = '営業部' OR name = '人事部'
);

このクエリは、departments テーブルから「営業部」または「人事部」のレコードをすべて取得し、その name 列と department 列の値を使用して、employees テーブルから一致する行を抽出します。

idnamedepartment
1田中 太郎営業部
2佐藤 花子人事部
3鈴木 健営業部

ANY句を使用して、いずれかの列が一致する行を抽出

SELECT * FROM employees
WHERE name = '田中 太郎' OR department = '営業部';

このクエリは、name 列が「田中 太郎」である行、または department 列が「営業部」である行をすべて抽出します。

idnamedepartment
1田中 太郎営業部
3鈴木 健営業部
  • 上記の例では、employees テーブルと departments テーブルを使用していますが、これはあくまでも例です。実際のコードでは、使用するテーブル名や列名に置き換えてください。
  • WHERE句以外にも、SELECT句、FROM句、ORDER BY句などの句を組み合わせて使用することができます。



行値式を使用して、複数の列の値を1つの式として記述することができます。

SELECT * FROM employees
WHERE (name, department) = ('田中 太郎', '営業部');

CASE式を使用する

CASE式を使用して、複数の条件を処理することもできます。

SELECT * FROM employees
WHERE
  CASE
    WHEN name = '田中 太郎' AND department = '営業部' THEN TRUE
    WHEN name = '佐藤 花子' AND department = '人事部' THEN TRUE
    ELSE FALSE
  END;

このクエリは、name 列が「田中 太郎」で、かつ department 列の値が「営業部」である行、または name 列が「佐藤 花子」で、かつ department 列の値が「人事部」である行を抽出します。

EXISTS句を使用する

EXISTS句を使用して、サブクエリで条件を処理することもできます。

SELECT * FROM employees
WHERE EXISTS (
  SELECT 1 FROM departments
  WHERE departments.name = employees.department AND departments.name IN ('営業部', '人事部')
);

このクエリは、employees テーブルの department 列の値が、departments テーブルの name 列の値と一致し、かつ departments テーブルの name 列の値が「営業部」または「人事部」である行をすべて抽出します。

JOIN句を使用する

JOIN句を使用して、複数のテーブルを結合し、条件を処理することもできます。

SELECT e.id, e.name, e.department
FROM employees AS e
JOIN departments AS d ON e.department = d.name
WHERE d.name IN ('営業部', '人事部');
  • 上記の方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。状況に応じて適切な方法を選択してください。
  • 複雑なクエリを作成する場合は、複数の方法を組み合わせることもできます。
  • どの方法を使用するにしても、クエリのパフォーマンスを考慮することが重要です。必要に応じて、インデックスを作成したり、クエリを最適化したりしてください。

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