SQLAlchemyでBoolean型データを扱うためのベストプラクティス

2024-04-02

SQLAlchemyにおけるBooleanとBOOLEANの違い

SQLAlchemyでは、データベースのBoolean型データを扱うために、BooleanBOOLEANという2つの型が提供されています。これらの型は一見同じように見えますが、いくつかの重要な違いがあります。

データベースとの対応関係

  • Booleanは、SQLAlchemyの汎用型です。データベースに送信される際には、データベースの方言に応じて適切な型に変換されます。例えば、MySQLではTINYINT(1)、PostgreSQLではBOOLEANに変換されます。
  • BOOLEANは、SQL標準の型です。データベースに送信される際には、そのままBOOLEANとして送信されます。ただし、すべてのデータベースがBOOLEAN型をサポートしているわけではありません。

Pythonとの対応関係

  • Booleanは、Pythonのbool型と対応します。つまり、TrueまたはFalseの値を格納できます。
  • BOOLEANは、Booleanと同じようにbool型と対応しますが、データベースから取得した値がNoneの場合、FalseではなくNoneのままになります。

使用例

  • ほとんどの場合、Booleanを使用するのが一般的です。これは、データベースの方言に依存せずに、Boolean型データを扱うことができるためです。
  • BOOLEANは、データベースとの互換性が重要である場合に使用します。例えば、データベースがBOOLEAN型のみをサポートする場合などです。

まとめ

項目BooleanBOOLEAN
データベースとの対応関係方言に応じて変換標準の型
Pythonとの対応関係True/FalseTrue/False/None
使用例一般的な用途互換性が重要
  • 上記の説明は、SQLAlchemy 2.0に基づいています。
  • 詳細については、SQLAlchemyのドキュメントを参照してください。



from sqlalchemy import Column, Integer, Boolean, BOOLEAN

# Baseクラスは、すべてのモデルの基底クラスとして使用されます。
class Base(object):
    __tablename__ = 'my_table'

    id = Column(Integer, primary_key=True)

# `is_active`は、`Boolean`型のカラムです。
is_active = Column(Boolean)

# `is_deleted`は、`BOOLEAN`型のカラムです。
is_deleted = Column(BOOLEAN)

# モデルクラス
class MyModel(Base):
    pass

# データベースへの接続
engine = create_engine('sqlite:///my_database.db')

# モデルの作成
Base.metadata.create_all(engine)

# セッションの作成
session = sessionmaker(bind=engine)()

# 新しいレコードの作成
new_record = MyModel(is_active=True, is_deleted=False)

# セッションへの追加
session.add(new_record)

# セッションのコミット
session.commit()

# レコードの取得
record = session.query(MyModel).first()

# `is_active`と`is_deleted`の値の確認
print(record.is_active)  # True
print(record.is_deleted)  # False

このコードを実行すると、my_database.dbという名前のSQLiteデータベースにmy_tableというテーブルが作成されます。このテーブルには、idis_activeis_deletedという3つのカラムがあります。

is_activeカラムはBoolean型なので、TrueまたはFalseの値を格納できます。is_deletedカラムはBOOLEAN型なので、TrueFalse、またはNoneの値を格納できます。

実行結果

True
False



SQLAlchemyでBoolean型データを扱うその他の方法

sqlalchemy.types.Booleanを使用すると、データベースの方言に依存せずに、Boolean型データを扱うことができます。

from sqlalchemy import Column, Integer, sqlalchemy

# `is_active`は、`Boolean`型のカラムです。
is_active = Column(sqlalchemy.types.Boolean)
from sqlalchemy import Column, Integer, sqlalchemy

# `is_deleted`は、`BOOLEAN`型のカラムです。
is_deleted = Column(sqlalchemy.types.BOOLEAN)

sqlalchemy.ext.declarative.declarative_baseを使用すると、Boolean型とBOOLEAN型の両方を扱うことができます。

from sqlalchemy import Column, Integer, Boolean, sqlalchemy
from sqlalchemy.ext.declarative import declarative_base

# Baseクラスは、すべてのモデルの基底クラスとして使用されます。
Base = declarative_base()

# `is_active`は、`Boolean`型のカラムです。
is_active = Column(Boolean)

# `is_deleted`は、`BOOLEAN`型のカラムです。
is_deleted = Column(sqlalchemy.types.BOOLEAN)

# モデルクラス
class MyModel(Base):
    pass

その他のライブラリ

sqlalchemy-utilsなどのライブラリを使用すると、Boolean型データを扱うための便利な機能が提供されます。


sqlalchemy


SQLアルケミーで同一テーブルへの「1対1」参照:Primary Key Foreign Key vs. Dedicated Join Table

SQLAlchemyでは、同一テーブル内の2つのエンティティ間で「1対1」のリレーションシップを定義する2つの方法があります。Primary Key Foreign Key: プライマリキーを外部キーとして使用する方法Dedicated Join Table: 専用の結合テーブルを使用する方法...