JSON_TABLE関数でJSONオブジェクトを仮想的なテーブルに変換

2024-04-02

MySQL/MariaDBのJSON列でSELECTを実行する方法

MySQL 5.7以降およびMariaDB 10.2以降では、JSONデータ型を直接保存できます。このデータ型は、NoSQLデータベースのような柔軟なデータ構造を、従来のRDBMSであるMySQL/MariaDBで扱えるようにします。

本記事では、MySQL/MariaDBのJSON列に対してSELECTクエリを実行する方法を解説します。

前提条件

  • MySQL 5.7以降、またはMariaDB 10.2以降
  • JSONデータ型を含むテーブル

方法

JSON列に対してSELECTを実行するには、以下の2つの方法があります。

  1. JSON_EXTRACT関数

特定のJSONパスを指定して、JSONオブジェクトから部分的なデータを取り出すことができます。

SELECT JSON_EXTRACT(json_column, '$.path.to.value');

例:

-- テーブル:users
-- カラム:profile (JSONデータ型)

SELECT JSON_EXTRACT(profile, '$.name');

このクエリは、profile列からnameプロパティの値のみを抽出します。

  1. JSON_TABLE関数

JSONオブジェクトを仮想的なテーブルに変換し、通常のSELECTクエリのように扱えます。

SELECT *
FROM JSON_TABLE(json_column, '$[*]') AS t;
-- テーブル:products
-- カラム:details (JSONデータ型)

SELECT *
FROM JSON_TABLE(details, '$[*]') AS t
WHERE t.price > 100;

このクエリは、details列のすべてのJSONオブジェクトを仮想的なテーブルに変換し、priceプロパティが100より大きいオブジェクトのみを抽出します。

  • MySQL Workbench: GUIツールを使って、JSON列を視覚的に編集したり、クエリを実行できます。
  • サードパーティ製ライブラリ: より高度な操作を行うためのライブラリが多数存在します。

MySQL/MariaDBのJSON列に対してSELECTを実行するには、JSON_EXTRACT関数やJSON_TABLE関数を使用できます。これらの関数を使うことで、JSONデータから必要な情報を効率的に抽出できます。

注意事項

  • JSONデータの構造は複雑な場合があるため、クエリを設計する際には注意が必要です。
  • パフォーマンスを考慮して、適切なインデックスを作成する必要があります。



-- テーブル:users
-- カラム:profile (JSONデータ型)

# ユーザー名と年齢を取得
SELECT JSON_EXTRACT(profile, '$.name'), JSON_EXTRACT(profile, '$.age');

# 住所を取得
SELECT JSON_EXTRACT(profile, '$.address.city'), JSON_EXTRACT(profile, '$.address.state');
-- テーブル:products
-- カラム:details (JSONデータ型)

# 価格が100円以上の商品を取得
SELECT *
FROM JSON_TABLE(details, '$[*]') AS t
WHERE t.price > 100;

# 特定のカテゴリの商品を取得
SELECT *
FROM JSON_TABLE(details, '$[*]') AS t
WHERE t.category = 'electronics';

MySQL Workbench

  • MySQL Workbenchを起動し、データベースに接続します。
  • データベースツリーで、JSON列を含むテーブルを選択します。
  • テーブルデータのタブで、JSON列の値を編集したり、クエリを実行できます。

これらのライブラリは、PythonからMySQL/MariaDBに接続し、JSONデータを含むテーブルを操作するための機能を提供します。




JSON列を操作するその他の方法

JSON_TABLE関数を使用して仮想列を作成し、通常の列のようにSELECTクエリで参照できます。

-- テーブル:products
-- カラム:details (JSONデータ型)

ALTER TABLE products
ADD COLUMN price_usd INT AS JSON_EXTRACT(details, '$.price.usd');

SELECT *
FROM products
WHERE price_usd > 10;

ストアドプロシージャ

複雑な処理を行う場合は、ストアドプロシージャを作成できます。

DELIMITER //

CREATE PROCEDURE get_product_details(product_id INT)
BEGIN
  SELECT JSON_EXTRACT(details, '$.name'), JSON_EXTRACT(details, '$.price')
  FROM products
  WHERE id = product_id;
END //

DELIMITER ;

CALL get_product_details(123);

外部ツール

jqやjsonnetなどの外部ツールを使用して、JSONデータを処理できます。

# jqを使用して、価格が100円以上の商品を取得

jq '.[] | select(.price > 100)' products.json

アプリケーション

Webアプリケーションやデスクトップアプリケーションから、MySQL/MariaDBに接続してJSONデータを操作できます。

  • 上記の方法は、それぞれメリットとデメリットがあります。
  • 適切な方法を選択するには、要件と環境を考慮する必要があります。

mysql mariadb mysql-python


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