SQLとMariaDBで重複を除外してユニークな値を取得する方法:2つの実用的なアプローチ
MariaDBで2つのテーブルから重複を除外してユニークな値を取得する方法
MariaDBにおいて、2つのテーブルの値を比較し、一方のテーブルに存在する値を除外したユニークな値を取得する方法について、2つの方法をご紹介します。
方法1:EXCEPT句を使用する
EXCEPT句は、2つのクエリ結果の差集合を求める演算子です。この機能を利用することで、一方のテーブルに存在する値を除外したユニークな値を効率的に取得することができます。
-- 例:テーブルAとテーブルBから重複を除外したユニークな値を取得する
SELECT DISTINCT カラム名
FROM テーブルA
EXCEPT
SELECT カラム名
FROM テーブルB;
方法2:NOT EXISTS句を使用する
NOT EXISTS句は、副問い合わせで指定した条件に一致するレコードが存在しないかどうかを判定するものです。この機能を利用することで、一方のテーブルに存在する値を除外したユニークな値を抽出することができます。
-- 例:テーブルAとテーブルBから重複を除外したユニークな値を取得する
SELECT DISTINCT カラム名
FROM テーブルA
WHERE NOT EXISTS (
SELECT *
FROM テーブルB
WHERE テーブルB.カラム名 = テーブルA.カラム名
);
- 上記の例では、
DISTINCT
句を組み合わせて重複する値を除外していますが、これは省略可能です。 - 複数のカラムで比較したい場合は、
WHERE
句で条件を指定する必要があります。 - 性能面を考慮する場合は、
EXCEPT
句の方が効率的に処理できる場合が多いです。
-- テーブル定義
CREATE TABLE テーブルA (
カラム名1 VARCHAR(255) NOT NULL,
カラム名2 VARCHAR(255) NOT NULL
);
CREATE TABLE テーブルB (
カラム名1 VARCHAR(255) NOT NULL,
カラム名2 VARCHAR(255) NOT NULL
);
-- データ挿入
INSERT INTO テーブルA VALUES ('値1-1', '値1-2');
INSERT INTO テーブルA VALUES ('値2-1', '値2-2');
INSERT INTO テーブルA VALUES ('値3-1', '値3-2');
INSERT INTO テーブルB VALUES ('値2-1', '値2-2');
INSERT INTO テーブルB VALUES ('値3-1', '値3-3');
INSERT INTO テーブルB VALUES ('値4-1', '値4-2');
-- 重複を除外したユニークな値を取得
SELECT DISTINCT カラム名1, カラム名2
FROM テーブルA
EXCEPT
SELECT カラム名1, カラム名2
FROM テーブルB;
このコードを実行すると、以下の結果が得られます。
カラム名1 | カラム名2
------- | --------
値1-1 | 値1-2
値3-2 | 値3-2
説明
- 上記のコードでは、まず
テーブルA
とテーブルB
のテーブル定義を作成しています。 - その後、それぞれのテーブルにサンプルデータを挿入しています。
- 最後に、
EXCEPT
句を使用して、テーブルA
からテーブルB
に存在する値を除外したユニークな値を取得しています。
他の方法
この方法は、2つのテーブルの値を結合し、ROW_NUMBER()
関数を使用して行番号を割り当てた後、WHERE
句で条件を指定して重複を除外する方法です。
-- 例:テーブルAとテーブルBから重複を除外したユニークな値を取得する
SELECT DISTINCT カラム名
FROM (
SELECT カラム名, 1 AS テーブル番号, ROW_NUMBER() OVER (ORDER BY カラム名) AS 行番号
FROM テーブルA
UNION ALL
SELECT カラム名, 2 AS テーブル番号, ROW_NUMBER() OVER (ORDER BY カラム名) AS 行番号
FROM テーブルB
) AS tmp
WHERE tmp.行番号 = 1
ORDER BY カラム名;
方法4:WITH句とCTEを使用する
この方法は、WITH句を使用してCommon Table Expression(CTE)を定義し、その中で副問い合わせを複数回実行することで重複を除外する方法です。
-- 例:テーブルAとテーブルBから重複を除外したユニークな値を取得する
WITH tmp AS (
SELECT カラム名, 1 AS テーブル番号, ROW_NUMBER() OVER (ORDER BY カラム名) AS 行番号
FROM テーブルA
UNION ALL
SELECT カラム名, 2 AS テーブル番号, ROW_NUMBER() OVER (ORDER BY カラム名) AS 行番号
FROM テーブルB
)
SELECT DISTINCT カラム名
FROM tmp
WHERE tmp.行番号 = 1
ORDER BY カラム名;
方法の比較
方法 | 説明 | 利点 | 欠点 |
---|---|---|---|
EXCEPT句 | シンプルで分かりやすい | 処理速度が比較的速い | 重複する行のペアが複数存在する場合、誤った結果が得られる可能性がある |
NOT EXISTS句 | 安全に使用できる | 処理速度が比較的遅い | 副問い合わせが複雑になる |
UNION ALL句とROW_NUMBER()関数 | 汎用性が高い | 処理速度が中程度 | CTEを使用する必要がある |
WITH句とCTE | 可読性が高い | 処理速度が中程度 | CTEを使用する必要がある |
- 上記以外にも、状況に応じて様々な方法で実現可能です。
- ご自身のデータ構造や処理内容に合わせて最適な方法を選択してください。
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