MariaDBで「FUNCTION ST_Distance_Sphere does not exist」エラーが発生する原因と解決策

2024-04-02

MariaDBで「FUNCTION ST_Distance_Sphere does not exist」エラーが発生する原因と解決策

MariaDBで空間データ処理を行う際に、ST_Distance_Sphere 関数を使用しようとすると、FUNCTION ST_Distance_Sphere does not exist エラーが発生することがあります。これは、MariaDBがデフォルトでこの関数をサポートしていないために発生します。

エラー発生時の状況

  • 以下のいずれかの操作を実行している。
    • 2つの地点間の距離を球面距離で計算しようとしている。
    • 空間データ処理を行うライブラリやツールを使用している。
  • 使用しているMariaDBのバージョンが10.2.3より古い。

原因

ST_Distance_Sphere 関数は、MySQL 5.7.6で導入された比較的新しい関数です。MariaDB 10.2.3より前のバージョンでは、この関数はデフォルトでサポートされていません。

解決策

このエラーを解決するには、以下のいずれかの方法を選択できます。

MariaDBをアップグレードする

MariaDB 10.2.3以降にアップグレードすることで、ST_Distance_Sphere 関数がデフォルトでインストールされます。

関数を手動で作成する

以下のSQLクエリを実行することで、ST_Distance_Sphere 関を手動で作成できます。

CREATE FUNCTION ST_Distance_Sphere(
  point1 POINT,
  point2 POINT
) RETURNS DECIMAL(10,2)
BEGIN
  RETURN 6371 * 2 * ASIN(
    SQRT(
      POWER(SIN((ST_Y(point2) - ST_Y(point1)) * PI() / 180 / 2), 2)
      + COS(ST_Y(point1) * PI() / 180)
      * COS(ST_Y(point2) * PI() / 180)
      * POWER(SIN((ST_X(point2) - ST_X(point1)) * PI() / 180 / 2), 2)
    )
  );
END;

代替関数を使用する

ST_Distance_Sphere 関数と同等の機能を持つ代替関数をライブラリやツールから提供されている場合、そちらを使用することができます。

補足

  • MariaDB 10.2.3以降では、ST_Distance_Sphere 関数はデフォルトでインストールされますが、Spatial拡張モジュールを有効にする必要があります。



-- MariaDB 10.2.3以降で実行

SELECT ST_Distance_Sphere(
  POINT(139.766084, 35.689487),
  POINT(139.742494, 35.658631)
);

このコードを実行すると、東京駅と新宿駅間の球面距離(約7.2 km)が出力されます。

注意事項

  • 上記のコードは、MariaDB 10.2.3以降で実行する必要があります。
  • 異なるバージョンのMariaDBを使用している場合は、ST_Distance_Sphere 関数を作成する必要があります。



ST_Distance_Sphere 関数の代替方法

他の距離計算関数を使用する

MariaDBは、球面距離以外にも様々な距離計算関数をサポートしています。これらの関数を使用して、2つの地点間の距離を計算することができます。

  • ST_Distance 関数:平面距離を計算します。
  • ST_Haversine 関数:ハヴァーサイン距離を計算します。

自身の関数を作成する

球面距離を計算する関数は、以下の式に基づいて記述することができます。

d = 2 * asin(sqrt(sin((lat2 - lat1) / 2)^2 + cos(lat1) * cos(lat2) * sin((lon2 - lon1) / 2)^2))

ここで、

  • d:球面距離
  • lat1:最初の地点の緯度

ライブラリやツールを使用する

GIS処理を行うライブラリやツールの中には、球面距離を計算する機能を提供しているものがあります。これらのライブラリやツールを使用することで、簡単に球面距離を計算することができます。

オンラインサービスを使用する

球面距離を計算するオンラインサービスも存在します。これらのサービスを使用することで、簡単に球面距離を計算することができます。

各方法の比較

方法メリットデメリット
他の距離計算関数を使用する簡単に実装できる球面距離ではない
自身の関数を作成する柔軟性が高い実装が複雑
ライブラリやツールを使用する機能が豊富導入コストがかかる
オンラインサービスを使用する手軽に利用できる機能が限定される

選択のポイント

使用する方法は、以下の要件に基づいて選択する必要があります。

  • 必要とする機能
  • 開発コスト

database mariadb latitude-longitude


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