CREATE TABLE、INSERT、PRAGMA:SQLite AUTOINCREMENT開始値設定の比較

2024-07-27

SQLiteのAUTOINCREMENTの開始値を設定する方法

この解説では、SQLiteのAUTOINCREMENTの開始値を設定する方法を、以下の3つの方法について説明します。

  1. CREATE TABLE ステートメント
  2. INSERT ステートメント
  3. PRAGMA コマンド

それぞれの方法について、具体的な例とコードを示しながら、詳細を説明していきます。

CREATE TABLE ステートメントを使用してテーブルを作成する際に、AUTOINCREMENTカラムの開始値を指定することができます。

CREATE TABLE テーブル名 (
  カラム名1 型,
  カラム名2 型,
  ...
  主キーカラム名 INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT(開始値)
);

例:

CREATE TABLE 商品 (
  商品ID INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT(100),
  商品名 TEXT,
  価格 INTEGER
);

この例では、商品IDカラムはAUTOINCREMENTで、開始値は100に設定されています。

INSERT ステートメントを使用してレコードを挿入する際に、AUTOINCREMENTカラムの値を明示的に指定することができます。

INSERT INTO テーブル名 (カラム名1, カラム名2, ..., 主キーカラム名)
VALUES (値1, 値2, ..., 値);
INSERT INTO 商品 (商品名, 価格)
VALUES ('Tシャツ', 1000);

INSERT INTO 商品 (商品名, 価格, 商品ID)
VALUES ('ノート', 500, 102);

この例では、最初のINSERT文では商品IDカラムの値を指定していないため、AUTOINCREMENTによって自動的に101が割り当てられます。2番目のINSERT文では、商品IDカラムの値を明示的に102に設定しています。

PRAGMA コマンドを使用して、AUTOINCREMENTカラムの開始値を設定することができます。

PRAGMA table_info(テーブル名);

PRAGMA sequence_list;

PRAGMA sqlite_sequence_reset(テーブル名, 開始値);
PRAGMA table_info(商品);

-- 結果:
-- cid | name | type | notnull | dflt_value | pk
-- ---- | ---- | ---- | -------- | -------- | ----
-- 0 | 商品ID | INTEGER | 0 | NULL | 1
-- 1 | 商品名 | TEXT | 0 | NULL | 0
-- 2 | 価格 | INTEGER | 0 | NULL | 0

PRAGMA sequence_list;

-- 結果:
-- name | seq
-- ---- | ----
-- 商品_商品ID | 101

PRAGMA sqlite_sequence_reset(商品, 200);

PRAGMA table_info(商品);

-- 結果:
-- cid | name | type | notnull | dflt_value | pk
-- ---- | ---- | ---- | -------- | -------- | ----
-- 0 | 商品ID | INTEGER | 0 | NULL | 1
-- 1 | 商品名 | TEXT | 0 | NULL | 0
-- 2 | 価格 | INTEGER | 0 | NULL | 0

PRAGMA sequence_list;

-- 結果:
-- name | seq
-- ---- | ----
-- 商品_商品ID | 200

この例では、商品IDカラムの開始値を200にリセットしています。

各方法のメリットとデメリット

方法メリットデメリット
CREATE TABLE ステートメントテーブル作成時に設定できる後から変更できない
INSERT ステートメント個別に設定できる連続した値にならない場合がある
PRAGMA コマンド柔軟に変更できる複雑な操作が必要

注意事項

  • AUTOINCREMENTカラムの開始値を変更すると、既存のレコードの値が影響を受ける可能性があります。
  • 変更を行う前に、必ずバックアップを取ってください。



-- テーブル作成
CREATE TABLE 商品 (
  商品ID INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT(100),
  商品名 TEXT,
  価格 INTEGER
);

-- レコード挿入
INSERT INTO 商品 (商品名, 価格)
VALUES ('Tシャツ', 1000);

INSERT INTO 商品 (商品名, 価格)
VALUES ('ノート', 500);

-- 商品IDを確認
SELECT 商品ID, 商品名, 価格 FROM 商品;

-- 結果:
-- 商品ID | 商品名 | 価格
-- ------- | ------- | --------
-- 100 | Tシャツ | 1000
-- 101 | ノート | 500
-- テーブル作成
CREATE TABLE 商品 (
  商品ID INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT,
  商品名 TEXT,
  価格 INTEGER
);

-- レコード挿入
INSERT INTO 商品 (商品名, 価格)
VALUES ('Tシャツ', 1000);

INSERT INTO 商品 (商品名, 価格, 商品ID)
VALUES ('ノート', 500, 102);

-- 商品IDを確認
SELECT 商品ID, 商品名, 価格 FROM 商品;

-- 結果:
-- 商品ID | 商品名 | 価格
-- ------- | ------- | --------
-- 1 | Tシャツ | 1000
-- 102 | ノート | 500
-- テーブル作成
CREATE TABLE 商品 (
  商品ID INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT,
  商品名 TEXT,
  価格 INTEGER
);

-- 商品IDの確認
PRAGMA table_info(商品);

-- 結果:
-- cid | name | type | notnull | dflt_value | pk
-- ---- | ---- | ---- | -------- | -------- | ----
-- 0 | 商品ID | INTEGER | 0 | NULL | 1
-- 1 | 商品名 | TEXT | 0 | NULL | 0
-- 2 | 価格 | INTEGER | 0 | NULL | 0

-- AUTOINCREMENTカラムの開始値を200にリセット
PRAGMA sqlite_sequence_reset(商品, 200);

-- 商品IDの確認
PRAGMA table_info(商品);

-- 結果:
-- cid | name | type | notnull | dflt_value | pk
-- ---- | ---- | ---- | -------- | -------- | ----
-- 0 | 商品ID | INTEGER | 0 | NULL | 1
-- 1 | 商品名 | TEXT | 0 | NULL | 0
-- 2 | 価格 | INTEGER | 0 | NULL | 0

-- レコード挿入
INSERT INTO 商品 (商品名, 価格)
VALUES ('Tシャツ', 1000);

-- 商品IDを確認
SELECT 商品ID, 商品名, 価格 FROM 商品;

-- 結果:
-- 商品ID | 商品名 | 価格
-- ------- | ------- | --------
-- 200 | Tシャツ | 1000



CREATE TABLE 商品 (
  商品ID INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT DEFAULT 100,
  商品名 TEXT,
  価格 INTEGER
);

INSERT OR REPLACE ステートメント

INSERT OR REPLACE ステートメントを使用して、レコードを挿入または更新することができます。このステートメントを使用すると、AUTOINCREMENTカラムの値を明示的に指定することができます。

INSERT OR REPLACE INTO 商品 (商品ID, 商品名, 価格)
VALUES (102, 'ノート', 500);

外部キー制約

外部キー制約を使用して、AUTOINCREMENTカラムの値を別のテーブルの列を参照することができます。

CREATE TABLE 商品 (
  商品ID INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT,
  商品名 TEXT,
  カテゴリID INTEGER,
  FOREIGN KEY (カテゴリID) REFERENCES カテゴリ (カテゴリID)
);

CREATE TABLE カテゴリ (
  カテゴリID INTEGER PRIMARY KEY,
  カテゴリ名 TEXT
);

INSERT INTO カテゴリ (カテゴリ名)
VALUES ('衣服');

INSERT INTO 商品 (商品名, カテゴリID)
VALUES ('Tシャツ', 1);

sqlite



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