データベース分析の必須スキル!リレーショナル代数で最大値を効率的に取得する方法
リレーショナル代数における最大値の取得方法
投影と選択
この方法は、まず投影演算を使って目的の属性だけを取り出し、その後選択演算を使って最大値を持つタプルだけを選択します。
-- 関係Rから属性Aの最大値を取得する
R(A, B, C)
π_A(σ_A(R) = max(A))
この例では、R
関係から属性A
の最大値を取得しています。
結合と集約
この方法は、まずすべての属性を1つの属性に結合し、その後集約演算を使って最大値を計算します。
-- 関係Rから属性Aの最大値を取得する
R(A, B, C)
ρ_max(A)(R ⋈ R(A, A', 1))
この例では、R
関係を自身と結合し、A
属性と常に1の値を持つダミー属性を結合します。その後、集約演算を使ってA
属性の最大値を計算します。
補足
- 上記の例はあくまでも基本的な例であり、状況に応じて様々な方法が考えられます。
- リレーショナル代数には、他にも様々な演算子があります。詳細は、リレーショナルデータベースに関する書籍等を参照してください。
- 実際のデータベースシステムでは、上記のようなリレーショナル代数の式を直接記述するのではなく、SQLと呼ばれる言語を使って記述します。SQLには、最大値を取得するための専用の関数などが用意されています。
-- 従業員関係(Employee)から給与(salary)の最大値を取得する
Employee(employee_id, name, salary, department_id)
π_salary(σ_salary(Employee) = max(salary))
-- 顧客関係(Customer)から注文金額(order_amount)の最大値を取得する
Customer(customer_id, name, address)
Order(order_id, customer_id, order_amount)
ρ_max(order_amount)(Customer ⋈ Order(customer_id, customer_id', 1))
説明
- 上記のコードは、架空のデータベース関係に基づいています。
- 実際のデータベースシステムでは、テーブル名や属性名などは異なります。
- コードはあくまで一例であり、状況に応じて変更する必要があります。
- 投影演算(π)は、関係から特定の属性だけを取り出す演算です。
- 選択演算(σ)は、特定の条件を満たすタプルだけを取り出す演算です。
- 結合演算(⋈)は、2つの関係を結合する演算です。
- 集約演算(ρ)は、関係をグループ化し、集計値を計算する演算です。
リレーショナル代数における最大値の取得方法:その他の方法
サブクエリ
この方法は、サブクエリを使って最大値を計算し、それを外側のクエリで参照する方法です。
-- 関係Rから属性Aの最大値を取得する
R(A, B, C)
SELECT A
FROM R
WHERE A = (
SELECT MAX(A)
FROM R
)
ウィンドウ関数
この方法は、ウィンドウ関数を使って、現在の行とその近傍の行の最大値を計算する方法です。
-- 関係Rから属性Aの最大値を、各行に算出する
R(A, B, C)
SELECT A, MAX(A) OVER (PARTITION BY B ORDER BY C) AS max_A
FROM R
この例では、R
関係から属性A
の最大値を各行に算出し、max_A
という名前の新しい属性として追加しています。
集計関数
-- 関係Rから属性Aの最大値を取得する
R(A, B, C)
SELECT MAX(A)
FROM R
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