@@TRANCOUNT 変数を使ってトランザクションをロールバックし、スクリプトの実行を中断する方法
SQL Server スクリプトの実行を停止または中断する方法
KILL コマンド
概要
KILL コマンドは、実行中の SQL Server スクリプトを強制的に終了させる最も直接的な方法です。
構文
KILL <session_id>
パラメータ
session_id
: 終了したいスクリプトのセッション ID を指定します。
例
KILL 54
注意事項
- KILL コマンドは、実行中のすべてのタスクを強制終了するため、データ損失などのリスクがあります。
- スクリプトが長時間実行されている場合、KILL コマンドを実行してもすぐに終了しない可能性があります。
CANCEL コマンド
CANCEL コマンドは、実行中の SQL Server スクリプトをキャンセルするリクエストを送信します。
CANCEL <request_id>
request_id
: キャンセルしたいリクエストの ID を指定します。
CANCEL 123
- CANCEL コマンドは、リクエストがキャンセル可能かどうかを確認してから実行されます。
- リクエストがキャンセル不可能な場合、CANCEL コマンドは失敗します。
@@TRANCOUNT 変数
@@TRANCOUNT 変数は、現在のトランザクションレベルを表します。この変数の値を 0 に設定することで、現在のトランザクションをロールバックし、スクリプトの実行を中断することができます。
SET @@TRANCOUNT = 0
- この方法を使用すると、トランザクションで実行されたすべての変更がロールバックされます。
- コミットされていないデータは失われます。
GOTO ステートメント
GOTO ステートメントを使用して、スクリプトの実行を特定のラベルに移動し、そこで実行を停止することができます。
BEGIN TRY
-- スクリプトの処理
GOTO End
END TRY
BEGIN CATCH
-- エラー処理
END CATCH
End:
- GOTO ステートメントを使用してスクリプトの実行を停止する場合、ラベル名を分かりやすく命名する必要があります。
- GOTO ステートメントは、エラー処理にも使用できます。
RAISERROR ステートメント
RAISERROR ステートメントを使用して、エラーメッセージを表示し、スクリプトの実行を中断することができます。
RAISERROR('処理が中断されました。', 16, 1)
message
: 表示するエラーメッセージを指定します。severity
: エラーの重大度を指定します。state
: エラー状態を指定します。
- RAISERROR ステートメントは、エラー処理だけでなく、情報メッセージの表示にも使用できます。
上記以外にも、以下の方法で SQL Server スクリプトの実行を停止または中断することができます。
- クエリ エディタの "キャンセル" ボタンをクリックする。
- SQL Server Management Studio (SSMS) の "アクティビティ モニタ" で実行中のタスクを停止する。
- T-SQL の "STOP" ステートメントを使用する。
SQL Server スクリプトの実行を停止または中断するには、状況に応じて適切な方法を選択する必要があります。各方法のメリットとデメリットを理解し、データ損失などのリスクを回避しながら処理を行うようにしましょう。
KILL コマンド
-- スクリプトの実行を強制終了する
KILL 54
CANCEL コマンド
-- リクエストをキャンセルする
CANCEL 123
@@TRANCOUNT 変数
-- 現在のトランザクションをロールバックし、スクリプトの実行を中断する
SET @@TRANCOUNT = 0
GOTO ステートメント
-- スクリプトの実行を特定のラベルに移動し、そこで実行を停止する
BEGIN TRY
-- スクリプトの処理
GOTO End
END TRY
BEGIN CATCH
-- エラー処理
END CATCH
End:
RAISERROR ステートメント
-- エラーメッセージを表示し、スクリプトの実行を中断する
RAISERROR('処理が中断されました。', 16, 1)
注意事項
- 上記のコードはあくまでもサンプルです。実際の環境に合わせてコードを修正する必要があります。
- KILL コマンドは、データ損失などのリスクがあるため、慎重に使用してください。
SQL Server Profiler を使用して KILL コマンドを実行する
SQL Server Profiler は、SQL Server への接続や実行されるクエリなどの情報をトレースするツールです。このツールを使用して、KILL コマンドを実行し、実行中のスクリプトを強制的に終了させることができます。
手順
- SQL Server Profiler を起動します。
- 新しいトレースを作成します。
- "Events" タブで "Kill Query" イベントを選択します。
- "Columns" タブで "SPID" 列を選択します。
- "Trace" メニューの "Start" をクリックしてトレースを開始します。
- 停止したいスクリプトの SPID を確認します。
- "Results" ペインで、停止したいスクリプトの行を選択します。
- "Edit" メニューの "Kill Query" をクリックします。
- SQL Server Profiler を使用するには、sysadmin 権限が必要です。
SQL Server Management Studio (SSMS) を使用して KILL コマンドを実行する
- SSMS を起動します。
- オブジェクト エクスプローラーで、接続するサーバーを選択します。
- "クエリ エディタ" を開きます。
- 以下のクエリを実行します。
KILL <session_id>
T-SQL の STOP ステートメントを使用する
STOP ステートメントは、T-SQL で実行中のスクリプトを強制的に終了させるステートメントです。
STOP
BEGIN TRY
-- スクリプトの処理
STOP
END TRY
BEGIN CATCH
-- エラー処理
END CATCH
スクリプトを修正して終了条件を追加する
スクリプトを修正して、特定の条件が満たされたら実行を終了するようにすることができます。
DECLARE @counter INT
SET @counter = 0
WHILE @counter < 10
BEGIN
-- スクリプトの処理
SET @counter = @counter + 1
END
IF @counter = 10
BEGIN
-- スクリプトを終了する
BREAK
END
- スクリプトを修正する前に、バックアップを取っておくことをお勧めします。
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