SQLのサブクエリとHAVING句でグループごとの最大値を取得:高度なデータ分析に役立つテクニック

2024-05-23

SQLでグループごとの最大値を取得する方法

方法1:GROUP BY句とMAX関数を使う

これは最も基本的な方法で、以下の構文で記述できます。

SELECT 
  グループ化対象のカラム,
  MAX(対象カラム) AS 最大値
FROM テーブル名
GROUP BY グループ化対象のカラム;

例:

社員テーブル (employee) に、社員ID (employee_id)、名前 (name)、所属部署 (department_id)、給与 (salary) の情報が格納されているとします。部署ごとの最大給与を取得するには、以下のクエリを実行します。

SELECT
  department_id,
  MAX(salary) AS max_salary
FROM employee
GROUP BY department_id;

このクエリは、各部署IDごとに、その部署に属する社員の中で最も高い給与を max_salary として列挙します。

方法2:ウィンドウ関数を使う

近年、多くのデータベースではウィンドウ関数と呼ばれる機能が導入されています。ウィンドウ関数を使うと、より柔軟なグループ化や最大値の取得が可能になります。

上記の社員テーブルで、各社員とその直属上司の最大給与を比較するには、以下のクエリを実行します。

SELECT
  employee_id,
  name,
  salary,
  MAX(salary) OVER (PARTITION BY department_id ORDER BY salary DESC) AS max_salary_in_department,
  MAX(salary) OVER (PARTITION BY manager_id ORDER BY salary DESC) AS max_salary_of_manager
FROM employee;

このクエリは、各社員に対して、以下の情報を取得します。

  • employee_id: 社員ID
  • name: 名前
  • salary: 給与
  • max_salary_in_department: 所属部署の最大給与

補足:

  • 上記の例は、あくまでも基本的なものです。実際のクエリの書き方は、使用するデータベースや取得したい情報によって異なります。
  • より複雑なグループ化や条件式が必要な場合は、サブクエリなどを組み合わせて記述することができます。

    上記以外にも、特定のデータベースに特化した方法でグループごとの最大値を取得する方法があります。具体的な方法については、各データベースのドキュメントを参照してください。




    CREATE TABLE orders (
      order_id INT PRIMARY KEY,
      product_id INT,
      quantity INT,
      order_date DATE
    );
    

    以下のデータレコードを挿入します。

    INSERT INTO orders VALUES
      (1, 101, 2, '2023-10-05'),
      (2, 102, 1, '2023-10-06'),
      (3, 101, 3, '2023-10-07'),
      (4, 103, 5, '2023-10-08'),
      (5, 101, 1, '2023-10-09');
    

    方法1:GROUP BY句とMAX関数を使う

    目的: 各商品IDごとの注文個数の最大値を取得する

    クエリ:

    SELECT
      product_id,
      MAX(quantity) AS max_quantity
    FROM orders
    GROUP BY product_id;
    

    結果:

    product_id | max_quantity
    -----------+--------------
    101        | 3
    102        | 1
    103        | 5
    

    解説:

    • このクエリは、orders テーブルを product_id でグループ化し、各グループの quantity 列の最大値を max_quantity として取得します。
    • GROUP BY 句によって、同じ product_idを持つレコードは同じグループにまとめられます。
    • MAX 関数は、各グループの中で最も大きい quantity の値を取得します。

    方法2:ウィンドウ関数を使う

    SELECT
      order_date,
      MAX(quantity) OVER (PARTITION BY order_date ORDER BY quantity DESC) AS max_quantity,
      MIN(quantity) OVER (PARTITION BY order_date ORDER BY quantity) AS min_quantity
    FROM orders;
    
    order_date | max_quantity | min_quantity
    ------------+--------------+--------------
    2023-10-05 | 2           | 2
    2023-10-06 | 1           | 1
    2023-10-07 | 3           | 3
    2023-10-08 | 5           | 5
    2023-10-09 | 1           | 1
    
    • ORDER BY 句は、quantity 列を降順にソートします。これにより、各グループの最大値と最小値を正しく取得できます。

    上記以外にも、さまざまな方法でグループごとの最大値を取得することができます。具体的な方法は、使用するデータベースや取得したい情報によって異なります。




    SQLでグループごとの最大値を取得するその他の方法

    サブクエリを使う

    目的: 各商品IDの最大注文個数を持つ注文レコードを取得する

    SELECT *
    FROM orders o
    WHERE quantity = (
      SELECT MAX(quantity)
      FROM orders o2
      WHERE o2.product_id = o.product_id
    );
    
    • このクエリは、orders テーブル (o) から、各商品ID (product_id) の最大注文個数を持つレコードのみを選択します。
    • メインクエリは、o テーブルの quantity 列がサブクエリで取得した最大値と一致するレコードのみを選択します。

    利点:

    • 関連レコードを結合せずに、グループごとの最大値を持つレコードを取得できる。
    • サブクエリを使用するため、クエリが複雑になる。
    • 性能が低下する可能性がある。

    HAVING句を使う

    目的: 注文個数の合計が10個以上の商品IDを持つ注文レコードのみを取得する

    SELECT *
    FROM orders
    GROUP BY product_id
    HAVING SUM(quantity) >= 10;
    
    • HAVING 句は、GROUP BY 句でグループ化された結果に対して条件を指定するために使用されます。
    • このクエリでは、SUM(quantity) が10以上であるグループのみを選択しています。
    • GROUP BY 句の結果に対して条件を指定できる。
    • GROUP BY 句と組み合わせて使用する必要がある。

    RANK関数を使う

    目的: 各商品IDの中で、注文個数が多い順にレコードに順位を付ける

    SELECT
      product_id,
      quantity,
      RANK() OVER (PARTITION BY product_id ORDER BY quantity DESC) AS rank
    FROM orders;
    
    product_id | quantity | rank
    -----------+-----------+------
    101        | 3        | 1
    101        | 2        | 2
    101        | 1        | 3
    102        | 1        | 1
    103        | 5        | 1
    
    • RANK 関数は、各レコードに順位を付けます。同じ quantity の値を持つレコードには、同じ順位が付けられます。
    • このクエリでは、PARTITION BY 句と ORDER BY 句を組み合わせて、各商品IDの中で個別に順位付けを行っています。
    • グループごとの順位を簡単に取得できる。
    • RANK 関数は、すべてのデータベースでサポートされているわけではない。

    SQLでグループごとの最大値を取得するには、さまざまな方法があります。

    • 最も基本的な方法は、GROUP BY 句と MAX 関数を使う方法です。
    • より柔軟な方法として、ウィンドウ関数、サブクエリ、HAVING 句、RANK 関数などを利用する方法があります。

    具体的な方法は、使用するデータベースや取得したい情報によって異なります。

    どの方法を選択するかは、状況に応じて判断してください。


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