【MySQL本番環境】巨大テーブルにロックをかけずにインデックスを作成する方法とは?

2024-06-21

MySQL本番環境の巨大テーブルにロックをかけずにインデックスを作成する方法

オンラインDDLを利用する

MySQL 5.6以降では、オンラインDDLと呼ばれる機能が導入され、インデックス作成などのスキーマ変更をロックをかけずに実行できるようになりました。具体的には、ALTER TABLE ステートメントに ALGORITHM=INPLACE オプションを指定することで、既存のテーブルデータをコピーしながら新しいインデックスを構築します。

利点:

  • テーブルロックが発生しないため、読み書き操作への影響が最小限に抑えられる
  • ダウンタイムなしでインデックスを作成できる
  • データ量が多いほど処理時間が長くなる
  • 古いバージョンのMySQLでは利用できない

パーティショニングを利用する

テーブルを複数のパーティションに分割し、各パーティションに対して個別にインデックスを作成する方法です。パーティションごとにロックをかけるため、全体へのロックは発生しません。

  • オンラインDDLよりも高速にインデックスを作成できる
  • 大規模なテーブルでも効率的に処理できる
  • テーブル設計が複雑になる
  • パーティショニング管理のオーバーヘッドが発生する

どちらのアプローチを選択すべきか

最適なアプローチは、テーブルのサイズ、データ量、パフォーマンス要件などによって異なります。

  • 比較的小規模なテーブルで、処理時間の短縮が優先される場合は、オンラインDDLが適しています。
  • 大規模なテーブルで、高速なインデックス作成が優先される場合は、パーティショニングが適しています。

その他の考慮事項

  • いずれのアプローチを選択する場合も、事前に十分なテストを行い、本番環境への影響を評価することが重要です。
  • インデックスを作成する前に、テーブルの統計情報を確認し、適切なインデックスを選択することが重要です。
  • インデックスはクエリのパフォーマンスを向上させるだけでなく、書き込みのパフォーマンスを低下させる可能性があることに注意する必要があります。

    上記の情報に加えて、以下の点にも注意する必要があります。

    • 使用しているMySQLのバージョン
    • テーブルのスキーマ
    • 使用しているワークロード

    これらの要因は、最適なアプローチを選択する際に考慮する必要があります。




    -- オンラインDDLを利用する場合
    
    ALTER TABLE your_table_name
      ALGORITHM=INPLACE
      ADD INDEX idx_name (column_name1, column_name2);
    
    -- パーティショニングを利用する場合
    
    CREATE TABLE your_table_name (
      column_name1 data_type,
      column_name2 data_type,
      ...
    )
    PARTITION BY
      (column_name1)
    (
      PARTITION p1 VALUES LESS THAN (100),
      PARTITION p2 VALUES LESS THAN (200),
      PARTITION p3 VALUES LESS THAN (300)
    );
    
    ALTER TABLE your_table_name
      ADD INDEX idx_name_p1 (column_name2)
      PARTITION p1;
    
    ALTER TABLE your_table_name
      ADD INDEX idx_name_p2 (column_name2)
      PARTITION p2;
    
    ALTER TABLE your_table_name
      ADD INDEX idx_name_p3 (column_name2)
      PARTITION p3;
    
    • 上記はあくまで例であり、実際の状況に合わせて変更する必要があります。
    • インデックスを作成する前に、必ずテーブルの統計情報を確認してください。



    MySQL本番環境の巨大テーブルにロックをかけずにインデックスを作成する方法:その他の方法

    バックグラウンドインデックス作成ツールを利用する

    Percona Toolkitなどのオープンソースツールや、MySQL Enterprise Backupなどの商用ツールの中には、バックグラウンドでインデックスを作成できるものがあります。これらのツールは、通常のDML操作に影響を与えずに、インデックスを作成することができます。

    • 複雑なパーティショニング戦略を必要としない
    • 設定や運用が複雑になる場合がある
    • 商用ツールの場合はライセンス費用が発生する

    古いデータをアーカイブする

    古いデータが頻繁にアクセスされない場合は、アーカイブして別のストレージに保存することで、テーブルサイズを縮小することができます。テーブルサイズが小さくなれば、インデックス作成にかかる時間も短くなります。

    • インデックス作成にかかる時間を短縮できる
    • ストレージコストを削減できる
    • アーカイブされたデータへのアクセスには時間がかかる場合がある
    • アーカイブと復元のプロセスを管理する必要がある

    クエリを最適化する

    場合によっては、インデックスを作成するよりも、クエリを最適化することでパフォーマンスを向上させることができます。クエリの実行計画を分析し、非効率な部分を見つけて修正することで、インデックスなしでも十分なパフォーマンスを得られる場合があります。

    • インデックスによるオーバーヘッドを発生させない
    • すべてのクエリのパフォーマンスを向上させることができる
    • クエリを分析および最適化するには、専門知識が必要となる

    最適な方法を選択する

    最適な方法は、個々の状況によって異なります。複数の方法を組み合わせることも有効です。

    選択の際に考慮すべき要素:

    • テーブルのサイズとデータ量
    • パフォーマンス要件
    • 許容されるダウンタイム
    • スキルとリソース
    • コスト

      MySQL本番環境の巨大テーブルにロックをかけずにインデックスを作成するには、いくつかの方法があります。最適な方法は、個々の状況によって異なります。それぞれの方法の利点と欠点を理解し、要件に合わせて選択することが重要です。


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