PostgreSQL反復処理徹底解説:カーソル、FORループ、PL/pgSQLを使いこなす
PostgreSQL でクエリ結果を反復処理する方法(SQL、PL/pgSQL)
カーソルを使用する
カーソルは、結果セットを指すポインタのようなものです。 FETCH
ステートメントを使用して、結果セット内のデータを1行ずつカーソルに格納できます。
DECLARE my_cursor CURSOR FOR
SELECT *
FROM customers;
OPEN my_cursor;
LOOP
FETCH NEXT FROM my_cursor
INTO customer_id, first_name, last_name;
-- 取得したデータ処理
RAISE NOTICE 'Customer: %d - %s %s', customer_id, first_name, last_name;
-- ループの終了条件
IF customer_id = 10 THEN
EXIT LOOP;
END IF;
END LOOP;
CLOSE my_cursor;
FOR ループを使用して、結果セットを直接反復処理することもできます。 この方法は、カーソルを使用する場合よりも簡潔ですが、カーソルほど柔軟ではありません。
FOR customer_id, first_name, last_name
IN
SELECT *
FROM customers
LOOP
-- 取得したデータ処理
RAISE NOTICE 'Customer: %d - %s %s', customer_id, first_name, last_name;
END LOOP;
PL/pgSQL は、PostgreSQL内に組み込まれた拡張言語です。 PL/pgSQLを使用して、より複雑なクエリ結果処理を行うことができます。
CREATE OR REPLACE FUNCTION iterate_customers()
RETURNS void AS $$
DECLARE
customer_record RECORD;
BEGIN
FOR customer_record IN
SELECT *
FROM customers
LOOP
-- 取得したデータ処理
RAISE NOTICE 'Customer: %d - %s %s',
customer_record.customer_id,
customer_record.first_name,
customer_record.last_name;
END LOOP;
END $$ LANGUAGE plpgsql;
上記以外にも、PostgreSQL でクエリ結果を反復処理する方法があります。
最適な方法は、処理内容や要件によって異なります。
PostgreSQL でクエリ結果を反復処理するサンプルコード
DECLARE my_cursor CURSOR FOR
SELECT *
FROM customers;
OPEN my_cursor;
LOOP
FETCH NEXT FROM my_cursor
INTO customer_id, first_name, last_name;
-- 取得したデータ処理
RAISE NOTICE 'Customer: %d - %s %s', customer_id, first_name, last_name;
END LOOP;
CLOSE my_cursor;
FOR ループを使用する
FOR customer_id, first_name, last_name
IN
SELECT *
FROM customers
LOOP
-- 取得したデータ処理
RAISE NOTICE 'Customer: %d - %s %s', customer_id, first_name, last_name;
END LOOP;
PL/pgSQLを使用する
CREATE OR REPLACE FUNCTION iterate_customers()
RETURNS void AS $$
DECLARE
customer_record RECORD;
BEGIN
FOR customer_record IN
SELECT *
FROM customers
LOOP
-- 取得したデータ処理
RAISE NOTICE 'Customer: %d - %s %s',
customer_record.customer_id,
customer_record.first_name,
customer_record.last_name;
END LOOP;
END $$ LANGUAGE plpgsql;
説明:
- 各例では、
customers
テーブルから顧客 ID、名、姓を取得するクエリを実行しています。 - カーソルを使用する場合は、
DECLARE
ステートメントでカーソルを宣言し、OPEN
ステートメントでカーソルを開きます。- その後、
FETCH NEXT
ステートメントを使用して、結果セットから1行ずつデータを取得します。 - ループの終了条件は
EXIT
ステートメントで指定します。 - 最後に、
CLOSE
ステートメントを使用してカーソルを閉じます。
- その後、
- FOR ループを使用する場合は、
IN
句を使用してクエリを直接ループ内に記述します。- 取得したデータはループ変数に格納されます。
- PL/pgSQLを使用する場合は、関数を作成し、その中でFOR ループを使用してクエリ結果を処理します。
- カーソルと同様に、
SELECT
ステートメントを使用してクエリを実行し、ループ内で取得したデータ処理を行います。
- カーソルと同様に、
補足:
- 上記の例は基本的なものです。 実際の処理内容に合わせて、コードを適宜修正する必要があります。
- より複雑な処理を行う場合は、条件分岐やエラー処理などを追加する必要があります。
- パフォーマンスが重要な場合は、カーソルを使用する方法が最適です。
導出テーブルを使用して、クエリ結果を新しい一時テーブルに変換することができます。 その後、この一時テーブルに対して通常のテーブルと同様に操作を実行することができます。
WITH customer_data AS (
SELECT *
FROM customers
)
SELECT *
FROM customer_data;
ROW_TO_JSON
関数を使用して、クエリ結果をJSON形式に変換することができます。 その後、JSONデータを処理するためのライブラリを使用して、結果を反復処理することができます。
SELECT row_to_json(t)
FROM (
SELECT *
FROM customers
) AS t;
PostgreSQL拡張機能を使用する
PostgreSQL には、結果セット処理を容易にする様々な拡張機能が用意されています。 例えば、pg_tools
拡張機能には、foreach
関数が含まれており、これを使用してクエリ結果を簡単に反復処理することができます。
安装 pg_tools 扩展
SELECT *
FROM customers
FOREACH (row DO
RAISE NOTICE 'Customer: %d - %s %s', row.customer_id, row.first_name, row.last_name;
);
C言語またはPythonなどのクライアントライブラリを使用する
PostgreSQLには、C言語、Python、Javaなどの様々なプログラミング言語用のクライアントライブラリが用意されています。 これらのライブラリを使用して、データベースに接続し、クエリを実行し、結果を反復処理することができます。
import psycopg2
# データベースに接続
conn = psycopg2.connect("dbname=mydatabase user=myuser password=mypassword")
# カーソルを作成
cursor = conn.cursor()
# クエリを実行
cursor.execute("SELECT * FROM customers")
# 結果を反復処理
for row in cursor.fetchall():
print(f"Customer: {row[0]} - {row[1]} {row[2]}")
# データベースを閉じる
conn.close()
sql postgresql plpgsql