SQL ServerのIdentity列におけるuniqueidentifier(GUID)とbigintの比較

2024-07-27

SQL ServerのIdentity列は、テーブル内の各行を一意に識別するために使用される特別な列です。この列のデータ型として、uniqueidentifier(GUID)とbigintのどちらを選択すべきか悩む場合があります。

uniqueidentifier(GUID)

  • 128ビットのランダムな値
  • 重複の可能性は極めて低い
  • 主キーとして使用する場合に有効
  • データベースの移行やレプリケーションに適している

bigint

  • 64ビットの整数
  • シーケンス番号として使用する場合に有効
  • ソートやフィルタリングがしやすい
  • ストレージ容量が小さい

どちらを選択すべきか

  • 主キーとして使用する場合は、重複の可能性が低いためuniqueidentifier(GUID)が推奨されます。
  • シーケンス番号として使用する場合は、bigintの方が効率的です。
  • ストレージ容量が限られている場合は、bigintの方が有利です。

以下、それぞれのデータ型の特徴と利点・欠点について詳しく説明します。

  • 特徴
    • 128ビットのランダムな値で構成される
    • 16進数表記で32桁の文字列として表現される
  • 利点
    • 主キーとして使用する場合に、重複によるデータの整合性問題を防ぐことができる
    • データベースの移行やレプリケーションを行う際に、異なるデータベース間でも一意性を保つことができる
  • 欠点
    • bigintと比べてストレージ容量が大きい
    • ソートやフィルタリング処理に時間がかかる場合がある
  • 特徴
  • 利点
    • シーケンス番号として使用する場合に、効率的に値を生成することができる
    • ソートやフィルタリング処理が高速に実行できる
    • uniqueidentifier(GUID)と比べてストレージ容量が小さい
  • 欠点
    • 重複の可能性があり、データの整合性問題が発生する可能性がある

Identity列のデータ型を選択する際には、以下の点を考慮する必要があります。

  • データの性質
  • 主キーとして使用するかどうか
  • ストレージ容量



CREATE TABLE MyTable (
  Id uniqueidentifier NOT NULL PRIMARY KEY DEFAULT NEWSEQUENTIALID(),
  Name nvarchar(50) NOT NULL
);

bigintを使用する例

CREATE TABLE MyTable (
  Id bigint NOT NULL IDENTITY(1,1) PRIMARY KEY,
  Name nvarchar(50) NOT NULL
);

説明

  • uniqueidentifier(GUID)を使用する例では、Id列は128ビットのランダムな値で構成されるuniqueidentifier型になっています。DEFAULT NEWSEQUENTIALID()によって、新しい行が挿入されるたびに新しいGUID値が自動的に生成されます。
  • bigintを使用する例では、Id列は64ビットの整数型になっています。IDENTITY(1,1)によって、新しい行が挿入されるたびに、1ずつ増加するシーケンス番号が自動的に生成されます。
CREATE TABLE MyTable (
  Id uniqueidentifier NOT NULL PRIMARY KEY DEFAULT NEWSEQUENTIALID(),
  Name nvarchar(50) NOT NULL
);

CREATE TABLE OtherTable (
  Id uniqueidentifier NOT NULL PRIMARY KEY DEFAULT NEWSEQUENTIALID(),
  MyTableId uniqueidentifier NOT NULL FOREIGN KEY REFERENCES MyTable(Id)
);
  • シーケンス番号としてbigintを使用する例
CREATE TABLE MyTable (
  Id bigint NOT NULL IDENTITY(1,1) PRIMARY KEY,
  Name nvarchar(50) NOT NULL,
  OrderDate datetime NOT NULL
);

SELECT Id, Name, OrderDate
FROM MyTable
ORDER BY Id DESC;



Identity列の代替方法

  • パフォーマンスの問題: Identity列は自動的に値を生成するため、データ挿入時にパフォーマンスの低下が発生する場合があります。
  • 複雑なクエリ: Identity列は自動的に値を生成するため、複雑なクエリを作成する場合に難しさが増す場合があります。

これらの欠点を克服するために、Identity列の代わりに以下の方法を使用することができます。

手動で一意の値を生成する

アプリケーションコードで一意の値を生成し、それをテーブルに挿入することができます。この方法は、パフォーマンスの向上と複雑なクエリの作成を容易にすることができます。

シーケンスを使用する

データベースのシーケンス機能を使用して、一意の値を生成することができます。シーケンスは、Identity列よりもパフォーマンスが向上し、複雑なクエリを作成しやすくなります。

外部キーを使用する

別のテーブルの主キーを外部キーとして使用することができます。この方法は、データの整合性を保つために有効です。

それぞれの方法の利点と欠点は以下の表の通りです。

方法利点欠点
手動で一意の値を生成するパフォーマンスの向上アプリケーションコードが複雑になる
シーケンスを使用するパフォーマンスの向上シーケンスの管理が必要
外部キーを使用するデータの整合性の向上外部キーの管理が必要

sql-server



SQL Serverで複数のユーザーがデータベースレコードを編集するその他の方法

最も基本的な方法は、レコードを編集する前にロックすることです。これにより、他のユーザーがレコードを編集するのを防ぐことができます。ロックの種類共有ロック: 他のユーザーがレコードを読み取ることはできますが、編集することはできません。ロックの取得方法...


ORDER BY句、WITH構文、PIVOT関数:SQL Serverで列を論理的に並べ替える3つのアプローチ

列の論理的な並べ替えを実現する方法はいくつかあります。ORDER BY句を使用する: これは、SELECTクエリで最も一般的な方法です。ORDER BY句を使用すると、結果セットを1つ以上の列に基づいて並べ替えることができます。各列には、昇順 (ASC) または降順 (DESC) のどちらかのソート方向を指定できます。...


サンプルコード: SQL Serverの永続性をxUnit.netでテストする

単体テストは、ソフトウェア開発において重要な役割を果たします。コードの各部分が独立して動作することを確認することで、コードの品質と信頼性を向上させることができます。TDDと永続性TDD(テスト駆動開発)は、単体テストを開発プロセスの中心に据えた開発手法です。TDDでは、コードを書く前にまずテストケースを作成します。テストケースが成功するまでコードを書き換え、最終的にすべてのテストケースが成功することを確認します。...


SQL Server で HashBytes を VarChar に変換するその他の方法

CAST 関数を使用するCAST 関数は、あるデータ型を別のデータ型に変換するために使用できます。 HashBytes を VarChar に変換するには、次のように CAST 関数を使用できます。この例では、HashBytes 関数は、パスワードの MD5 ハッシュをバイナリ値として返します。 CAST 関数は、このバイナリ値を 32 文字の VarChar 値に変換します。...


SQL、SQL Server、T-SQLにおける区切り文字で区切られた文字列の分割と個々の要素へのアクセス

問題: 区切り文字(例えば、カンマやセミコロン)で区切られた文字列を分割し、個々の要素にアクセスする方法を知りたい。解決策: SQL、SQL Server、T-SQLにおいては、組み込み関数やユーザー定義関数を利用することで、区切り文字で区切られた文字列を分割し、個々の要素にアクセスすることができます。...



SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



SQL Server Profilerを使ってSQL Serverテーブルの変更をチェックする

Change Trackingは、テーブルレベルで変更されたデータを追跡する機能です。有効にすると、どの行が挿入、更新、削除されたかを追跡できます。メリット比較的軽量な機能設定が簡単クエリで変更内容を取得できる変更されたデータの内容は追跡できない


データ移行ツール、クラウドサービス、オープンソースツールを使って SQL Server 2005 から MySQL へデータを移行する

このチュートリアルでは、SQL Server 2005 から MySQL へデータを移行する方法について 3 つの方法を説明します。方法 1: SQL Server Management Studio を使用方法 2: bcp コマンドを使用


SQL Serverデータベースのバージョン管理:Subversion(SVN)との連携方法

この解説では、Subversion(SVN)と呼ばれるバージョン管理システムを用いて、SQL Serverデータベースのバージョン管理を行う方法について説明します。SVNは、ファイルやディレクトリのバージョン管理に広く用いられるオープンソースツールであり、データベースのバージョン管理にも活用できます。


SQL Server 6.5 からのアップグレードに関する専門家のサポート

SQL Server 6.5 は 2000 年にリリースされた古いバージョンであり、現在ではサポートされていません。最新の機能やセキュリティパッチを利用するためには、新しいバージョンへのアップグレードが必要です。アップグレード方法アップグレード方法はいくつかありますが、一般的には以下の 2 つの方法が選択されます。


INSERT INTOステートメントのIGNOREオプションでMySQL REPLACE INTOを代替

MySQLのREPLACE INTOコマンドは、SQL Server 2005では完全に同じように実装されていません。しかし、いくつかの代替方法を用いることで、同様の動作を実現することができます。REPLACE INTO とはREPLACE INTOは、INSERT INTOと似ていますが、以下の点が異なります。