WITH句、SETステートメント、ALTER TABLEステートメントによるクエリの優先順位変更

2024-04-09

MS SQLにおけるクエリの優先順位

MS SQL Serverでは、複数のクエリが同時に実行されることがあります。その際、どのクエリを優先的に実行するかを決めるための規則が「クエリの優先順位」です。

優先順位の決定

クエリの優先順位は以下の要素によって決定されます。

  • クエリの種類
    • データ操作言語 (DML) クエリ (INSERT、UPDATE、DELETE) は、データ読取言語 (DQL) クエリ (SELECT) よりも優先されます。
    • DDL クエリ (CREATE、ALTER、DROP) は、DML および DQL クエリよりも優先されます。
  • トランザクションの開始順序
  • ロックの待機時間
  • クエリの重要度

クエリの優先順位は、以下の方法で変更できます。

  • WITH 句
  • SET ステートメント
  • ALTER TABLE ステートメント

-- WITH 句を使用してクエリの優先順位を指定する

WITH t AS (
    SELECT *
    FROM dbo.Table1
    ORDER BY Column1
)
SELECT *
FROM t
OPTION (PRIORITY HIGH);

-- SET ステートメントを使用してクエリの優先順位を変更する

SET TRANSACTION ISOLATION LEVEL READ COMMITTED;

SELECT *
FROM dbo.Table1;

-- ALTER TABLE ステートメントを使用してインデックスの優先順位を変更する

ALTER TABLE dbo.Table1
ALTER INDEX IX_Column1
SET (PRIORITY HIGH);



WITH 句を使用してクエリの優先順位を指定する

-- 通常のクエリ
SELECT *
FROM dbo.Table1
ORDER BY Column1;

-- 高優先度のクエリ
WITH t AS (
    SELECT *
    FROM dbo.Table1
    ORDER BY Column1
)
SELECT *
FROM t
OPTION (PRIORITY HIGH);

SET ステートメントを使用してクエリの優先順位を変更する

-- 通常のクエリ
SELECT *
FROM dbo.Table1;

-- 高優先度のクエリ
SET TRANSACTION ISOLATION LEVEL READ COMMITTED;

SELECT *
FROM dbo.Table1;

この例では、SET TRANSACTION ISOLATION LEVEL READ COMMITTED ステートメントを使用して、トランザクションの分離レベルを READ COMMITTED に設定しています。この設定により、コミットされていないデータは他のトランザクションからは見えないようになり、クエリの優先順位が高くなります。

ALTER TABLE ステートメントを使用してインデックスの優先順位を変更する

-- 通常のインデックス
CREATE INDEX IX_Column1 ON dbo.Table1 (Column1);

-- 高優先度のインデックス
ALTER TABLE dbo.Table1
ALTER INDEX IX_Column1
SET (PRIORITY HIGH);

この例では、ALTER TABLE ステートメントを使用して、IX_Column1 という名前のインデックスの優先順位を高めています。

上記のサンプルコードは、クエリの優先順位を変更する方法のほんの一例です。実際の使用例に合わせて、適切な方法を選択してください。

注意事項

  • クエリ



クエリの優先順位を変更するその他の方法

クエリヒント

-- 通常のクエリ
SELECT *
FROM dbo.Table1;

-- 高優先度のクエリ
/* OPTION (PRIORITY HIGH) */
SELECT *
FROM dbo.Table1;

この例では、OPTION (PRIORITY HIGH) クエリヒントを使用して、クエリの優先順位を高めています。

リソースガバナーは、SQL Serverのワークロード管理機能です。リソースガバナーを使用すると、特定のクエリグループに割り当てることができるリソースの量を制限できます。

CREATE RESOURCE GOVERNOR CLASS MyRG
WITH (MAX_CPU_PERCENTAGE = 50);

ALTER RESOURCE GOVERNOR CLASS MyRG
ADD WORKLOAD GROUP MyWG;

GO

EXEC sp_addworkloadgroupmember @workload_group_name = 'MyWG', @member_name = 'MyQuery';

この例では、MyRG という名前のリソースガバナーのクラスを作成し、CPU 使用率を最大50%に制限しています。その後、MyWG という名前のワークロードグループを作成し、MyQuery という名前のクエリをそのグループに追加しています。

スケジュールジョブを使用すると、特定の時間にクエリを実行するように設定できます。

USE msdb;

GO

CREATE SCHEDULE Job1
ENABLED = 1;

CREATE JOB STEP JobStep1
ON SCHEDULE Job1
EXEC xp_cmdshell 'sqlcmd -S localhost -d MyDatabase -Q "SELECT * FROM dbo.Table1"'

この例では、Job1 という名前のスケジュールジョブを作成し、MyDatabase データベースの dbo.Table1 テーブルに対して SELECT クエリを実行するように設定しています。

クエリの優先順位を変更するには、さまざまな方法があります。上記の例を参考に、実際の使用例に合わせて適切な方法を選択してください。

注意事項

  • クエリヒントは、クエリオプティマイザーの動作に影響を与える可能性があります。クエリのヒントを使用する前に、その影響を理解しておくことが重要です。
  • リソースガバナーは、SQL Serverの複雑な機能です。リソースガバナーを使用する前に、その使用方法を理解しておくことが重要です。
  • スケジュールジョブは、意図せず大量のデータ処理を実行してしまう可能性があります。スケジュールジョブを使用する前に、その影響を理解しておくことが重要です。

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