CHECK制約 vs DEFAULT値 vs アプリケーション側制御:UNSIGNED属性の代替手段

2024-04-02

MySQLにおけるUNSIGNED属性:意味と使い分け

UNSIGNED属性を指定すると、以下の効果があります。

  • 値の範囲が広がる: 符号ビットが不要になるため、同じデータ型でも格納できる値の範囲が広くなります。
  • 比較演算が高速になる: 符号ビットを考慮する必要がないため、比較演算処理が高速になります。
  • 一部の関数でエラーが発生する: SIGN()関数など、符号を考慮する関数は、UNSIGNED属性の列に対して使用するとエラーが発生します。

UNSIGNED属性を使用すべきケース

以下のケースでは、UNSIGNED属性の使用を検討しましょう。

  • 格納される値が常に非負であることが分かっている場合: 例えば、年齢、ID番号、在庫数など。
  • 値の範囲を最大限に活用したい場合: 例えば、大きな数値を扱う科学計算など。
  • 比較演算処理を高速化したい場合: 例えば、データ分析や検索処理など。

UNSIGNED属性を使用しないケース

  • 格納される値が負になる可能性がある場合: 例えば、温度、損失、偏差など。
  • 符号情報が必要な場合: 例えば、正負の区別が必要な数値データなど。
  • 既存のデータベースとの互換性を保ちたい場合: 既存のデータベースでUNSIGNED属性を使用していない場合は、新しい列でも使用しない方が互換性を保ちやすいです。

まとめ

UNSIGNED属性は、非負の整数を扱う場合に有効な属性です。ただし、使用にはいくつかの注意点があります。上記の解説を参考に、状況に合わせて適切にUNSIGNED属性を使用しましょう。




-- 商品テーブル

CREATE TABLE products (
  id INT UNSIGNED NOT NULL AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  price DECIMAL(10,2) NOT NULL,
  quantity INT UNSIGNED NOT NULL,
  PRIMARY KEY (id)
);

-- 年齢テーブル

CREATE TABLE ages (
  person_id INT UNSIGNED NOT NULL,
  age TINYINT UNSIGNED NOT NULL,
  PRIMARY KEY (person_id)
);

-- 温度テーブル

CREATE TABLE temperatures (
  date DATE NOT NULL,
  temperature DECIMAL(5,1) NOT NULL,
  PRIMARY KEY (date)
);

解説

  • productsテーブルのid列は、商品IDとして使用されるため、UNSIGNED属性を指定して非負の整数のみを格納できるようにしています。
  • temperaturesテーブルのtemperature列は、温度として使用されるため、UNSIGNED属性は指定していません。これは、温度が負になる可能性があるためです。

上記はあくまで一例であり、実際の使用例は状況によって異なります。




UNSIGNED属性の代わりとなる方法

CHECK制約を使用して、列の値が非負であることを検証できます。

CREATE TABLE products (
  id INT NOT NULL AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  price DECIMAL(10,2) NOT NULL,
  quantity INT NOT NULL,
  CHECK (quantity >= 0),
  PRIMARY KEY (id)
);

DEFAULT値

列のDEFAULT値を0に設定することで、値が未設定の場合でも非負の値が保証されます。

CREATE TABLE products (
  id INT NOT NULL AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  price DECIMAL(10,2) NOT NULL,
  quantity INT NOT NULL DEFAULT 0,
  PRIMARY KEY (id)
);

アプリケーション側で値の検証を行い、非負の値のみを格納するように制御することもできます。

def create_product(name, price, quantity):
  if quantity < 0:
    raise ValueError("Quantity must be non-negative.")

  # ...

これらの方法にはそれぞれメリットとデメリットがあり、状況に応じて最適な方法を選択する必要があります。

CHECK制約

  • メリット: データベースレベルで値の検証が行われるため、安全性が向上する。
  • デメリット: テーブル定義が複雑になる。
  • メリット: シンプルで分かりやすい。
  • デメリット: 常に0が初期値となるため、意図しない値が格納される可能性がある。

アプリケーション側での制御

  • メリット: 柔軟性が高い。
  • デメリット: アプリケーション側のコードが複雑になる。

UNSIGNED属性は、非負の整数を扱う場合に有効な属性ですが、状況によっては他の方法も検討する必要があります。上記の解説を参考に、最適な方法を選択しましょう。


mysql types


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