もうクラッシュに悩まされない!FMDBBlockSQLiteCallBackFunction問題の完全解決マニュアル

2024-04-02

iOSアプリ開発におけるFMDBBlockSQLiteCallBackFunctionクラッシュ問題

iOSアプリ開発におけるSQLiteデータベースライブラリFMDBで、FMDBBlockSQLiteCallBackFunctionを使用していないアプリにおいてクラッシュが発生する問題について解説します。

原因

このクラッシュは、FMDBBlockSQLiteCallBackFunctionコールバック関数の内部処理における競合状態が原因で発生します。これは、makeFunctionNamed APIを使用していない場合のみ発生します。

解決策

この問題を解決するには、以下のいずれかの方法を適用できます。

makeFunctionNamed APIを使用する

FMDBBlockSQLiteCallBackFunctionコールバック関数を登録する際に、makeFunctionNamed APIを使用することで、競合状態を回避できます。

// `makeFunctionNamed` APIを使用
[db makeFunctionNamed:@"myFunction" withBlock: ^(sqlite3_context *context, int argc, sqlite3_value **argv) {
    // コールバック関数の処理
}];

競合状態を回避するコードを追加する

didFinish メソッド内で、sqlite3_stmt オブジェクトへのアクセスを排他制御することで、競合状態を回避できます。

- (void)didFinish:(FMDBResultSet *)resultSet {
    // 排他制御
    @synchronized(self) {
        // sqlite3_stmt オブジェクトへのアクセス
    }
}

補足

  • この問題は、FMDBバージョン2.5.4以降で修正されています。
  • 上記の解決策以外にも、sqlite3_stmt オブジェクトへのアクセスをシリアル化するなど、状況に応じた対策が必要になる場合があります。

用語解説

  • FMDB: iOSアプリ開発におけるSQLiteデータベースライブラリ
  • FMDBBlockSQLiteCallBackFunction: SQLiteデータベースに対するカスタム関数の実装を可能にするコールバック関数
  • makeFunctionNamed: FMDBBlockSQLiteCallBackFunctionコールバック関数を登録するためのAPI
  • didFinish: FMDBResultSetオブジェクトがクエリ処理を完了した時に呼び出されるメソッド
  • sqlite3_stmt: SQLiteデータベースに対するクエリを表すオブジェクト

注意事項

  • 問題解決には、個々のアプリの状況に合わせて調査と対策が必要になる場合があります。
  • iOSアプリ開発におけるSQLiteデータベースライブラリFMDBの使い方: URL iOSアプリ開発におけるSQLiteデータベースライブラリFMDBの使い方
  • SQLiteデータベースの競合状態: URL SQLiteデータベースの競合状態



// FMDBBlockSQLiteCallBackFunctionを使用するサンプルコード

// ヘッダーファイル
#import <FMDB/FMDB.h>

// インターフェース
@interface MyViewController : UIViewController

@end

// 実装
@implementation MyViewController

- (void)viewDidLoad {
    [super viewDidLoad];

    // データベース接続
    FMDatabase *db = [FMDatabase databaseWithPath:@"path/to/database.sqlite"];
    if (![db open]) {
        NSLog(@"データベース接続エラー");
        return;
    }

    // `makeFunctionNamed` APIを使用
    [db makeFunctionNamed:@"myFunction" withBlock: ^(sqlite3_context *context, int argc, sqlite3_value **argv) {
        // コールバック関数の処理
        // 例:入力された数値の合計を返す
        int sum = 0;
        for (int i = 0; i < argc; i++) {
            sum += sqlite3_value_int(argv[i]);
        }
        sqlite3_result_int(context, sum);
    }];

    // クエリ実行
    FMResultSet *resultSet = [db executeQuery:@"SELECT * FROM table"];
    while ([resultSet next]) {
        // 結果処理
        // 例:`myFunction`を使用して合計値を取得
        int value = [resultSet intForColumn:@"column"];
        int total = [db intForFunction:@"myFunction" withArguments:@[@(value)]];
        NSLog(@"value: %d, total: %d", value, total);
    }

    // データベースクローズ
    [db close];
}

@end
  • 上記のコードは、makeFunctionNamed APIを使用してFMDBBlockSQLiteCallBackFunctionコールバック関数を登録し、myFunctionという名前でSQLiteデータベースから呼び出せるようにしています。
  • myFunctionコールバック関数は、入力された数値の合計を返します。
  • クエリ実行後、resultSetオブジェクトから取得した値に対してmyFunction関数を呼び出し、合計値を取得しています。
  • 上記のコードはサンプルコードであり、実際のアプリ開発では必要に応じて修正する必要があります。



FMDBBlockSQLiteCallBackFunctionクラッシュ問題の解決方法

  • この方法は、最も安全で簡単な解決策です。
  • 排他制御には、@synchronizedNSLock などの方法を使用できます。
  • この方法は、makeFunctionNamed APIを使用できない場合や、より細かい制御が必要な場合に有効です。

FMDBバージョンをアップグレードする

  • 古いバージョンのFMDBを使用している場合は、最新バージョンにアップグレードすることで問題を解決できます。

別のSQLiteデータベースライブラリを使用する

  • FMDB以外にも、SQLite3やSQLCipherなどのSQLiteデータベースライブラリがあります。
  • これらのライブラリを使用することで、問題を回避できる可能性があります。

解決方法の選択

解決方法は、個々のアプリの状況によって異なります。

  • アプリ開発環境や要件を考慮し、適切な方法を選択する必要があります。
  • 必要に応じて、複数の方法を組み合わせて使用することもできます。

ios sqlite fmdb


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