MySQLストアドプロシージャにおける再帰呼び出しと「Recursion limit exceeded in non-recursive procedure」エラー

2024-04-02

MySQLストアドプロシージャにおける再帰呼び出しと「Recursion limit exceeded in non-recursive procedure」エラー

MySQLストアドプロシージャは、データベース操作をまとめたプログラムです。再帰呼び出しは、プロシージャ自身が自身を呼び出す機能です。これは、複雑な処理を簡潔に記述するのに役立ちますが、設定によっては「Recursion limit exceeded in non-recursive procedure」エラーが発生します。

エラー原因

このエラーは、再帰呼び出しの深さがMySQLの設定値を超えた場合に発生します。デフォルトの深さは1024です。

解決方法

このエラーを解決するには、以下の方法があります。

max_sp_recursion_depthの設定値を増やす

SET GLOBAL max_sp_recursion_depth = 2048;

再帰呼び出しをループで置き換える

WHILE condition DO
  ...
END WHILE;

別の方法で処理を分割する

再帰呼び出しの注意点

再帰呼び出しは、コードを簡潔に記述できる一方で、パフォーマンスやメモリ使用量に影響を与える可能性があります。
無限ループに陥らないように、適切な条件で終了する必要があります。

補足

上記の解決方法は、MySQLのバージョンによって異なる場合があります。
再帰呼び出しは、複雑な処理を扱う場合には有効な手段ですが、使い方には注意が必要です。

本解説は、プログラミング初心者向けに分かりやすく記述することを目的としています。
より詳細な情報は、MySQLの公式ドキュメントや専門書籍などを参照してください。

用語解説

ストアドプロシージャ：データベース操作をまとめたプログラム
再帰呼び出し：プロシージャ自身が自身を呼び出す機能
ループ：条件を満たす間、処理を繰り返し実行する構造

再帰呼び出しによる階乗計算

DELIMITER //

CREATE PROCEDURE factorial(n INT, OUT result INT)
BEGIN
  IF n = 1 THEN
    SET result := 1;
  ELSE
    CALL factorial(n - 1, @result);
    SET result := result * n;
  END IF;
END //

DELIMITER ;

CALL factorial(5, @result);

SELECT @result;

ループによる階乗計算

DELIMITER //

CREATE PROCEDURE factorial_loop(n INT, OUT result INT)
BEGIN
  SET result := 1;
  WHILE n > 1 DO
    SET result := result * n;
    SET n := n - 1;
  END WHILE;
END //

DELIMITER ;

CALL factorial_loop(5, @result);

SELECT @result;

このコードは、ループを使用して数値の階乗を計算します。

再帰呼び出しとループ以外の方法

分割統治法

DELIMITER //

CREATE PROCEDURE factorial_divide_and_conquer(n INT, OUT result INT)
BEGIN
  IF n <= 1 THEN
    SET result := 1;
  ELSE
    DECLARE left_result INT;
    DECLARE right_result INT;
    
    CALL factorial_divide_and_conquer(n / 2, @left_result);
    CALL factorial_divide_and_conquer(n - n / 2, @right_result);
    
    SET result := left_result * right_result;
  END IF;
END //

DELIMITER ;

CALL factorial_divide_and_conquer(5, @result);

SELECT @result;