データベースの整合性を守る: PostgreSQL 外部キー完全ガイド

2024-07-27

PostgreSQL 外部キー構文

基本的な構文

外部キー制約は、CREATE TABLE または ALTER TABLE ステートメントを使用して作成できます。

-- 子テーブル作成時に外部キー制約を定義
CREATE TABLE 子テーブル (
  子テーブル_カラム1 型,
  子テーブル_カラム2 型,
  -- 外部キー制約
  FOREIGN KEY (子テーブル_カラム2) REFERENCES 親テーブル (親テーブル_カラム)
);

-- 既存テーブルに外部キー制約を追加
ALTER TABLE 子テーブル
ADD FOREIGN KEY (子テーブル_カラム2) REFERENCES 親テーブル (親テーブル_カラム);

上記の例では、子テーブル子テーブル_カラム2 は、親テーブル親テーブル_カラム に存在する値を参照する必要があります。

オプション

外部キー制約には、いくつかのオプションを指定できます。

  • ON DELETE: 親テーブルのデータが削除された際に、子テーブルのデータにどのような処理を行うかを指定します。
    • CASCADE: 親テーブルのデータが削除されると、子テーブルの関連するデータも削除されます。
    • SET NULL: 親テーブルのデータが削除されると、子テーブルの関連するデータの外部キーカラムは NULL 値に設定されます。
  • ON UPDATE: 親テーブルのデータが更新された際に、子テーブルのデータにどのような処理を行うかを指定します。
    • NO ACTION: 何もしません。

以下は、外部キー制約を使用した例です。

親テーブル products

CREATE TABLE products (
  product_id SERIAL PRIMARY KEY,
  product_name VARCHAR(255)
);

子テーブル orders

CREATE TABLE orders (
  order_id SERIAL PRIMARY KEY,
  product_id INTEGER,
  FOREIGN KEY (product_id) REFERENCES products (product_id)
);

この例では、orders テーブルの product_id は、products テーブルの product_id を参照する必要があります。

  • orders テーブルに、products テーブルに存在しない product_id を挿入することはできません。



-- テーブル作成
CREATE TABLE products (
  product_id SERIAL PRIMARY KEY,
  product_name VARCHAR(255)
);

CREATE TABLE orders (
  order_id SERIAL PRIMARY KEY,
  product_id INTEGER,
  -- 外部キー制約
  FOREIGN KEY (product_id) REFERENCES products (product_id)
  -- ON DELETE CASCADE オプション
  ON DELETE CASCADE
);

-- データ挿入
INSERT INTO products (product_name) VALUES ('商品1'), ('商品2');

INSERT INTO orders (product_id) VALUES (1), (2), (1);

-- 商品1を削除
DELETE FROM products WHERE product_id = 1;

-- 結果
-- orders テーブルから product_id が 1 のデータも削除される

-- 商品2を削除
DELETE FROM products WHERE product_id = 2;

-- 結果
-- orders テーブルから product_id が 2 のデータは削除されない

上記のコードを実行すると、以下の結果になります。

  • products テーブルに2つの商品が登録されます。



PostgreSQL 外部キーを設定する他の方法

CHECK 制約

CHECK 制約を使用して、外部キー制約を間接的に設定できます。

CREATE TABLE 子テーブル (
  子テーブル_カラム1 型,
  子テーブル_カラム2 型,
  -- CHECK 制約
  CHECK (子テーブル_カラム2 IN (SELECT 親テーブル_カラム FROM 親テーブル))
);

CHECK 制約は外部キー制約よりも柔軟ですが、パフォーマンスが劣る場合があります。

トリガー

トリガーを使用して、外部キー制約を強制的に実行できます。

CREATE TRIGGER 子テーブル_トリガー
BEFORE INSERT ON 子テーブル
FOR EACH ROW
BEGIN
  IF (
    SELECT EXISTS (
      SELECT 1 FROM 親テーブル
      WHERE 親テーブル_カラム = NEW.子テーブル_カラム2
    )
  ) THEN
    -- INSERT 許可
  ELSE
    -- INSERT 拒否
  END IF;
END;

上記の例では、子テーブル にデータが挿入される前に、親テーブル に存在する値かどうかを確認します。

トリガーは複雑なロジックを実装できますが、デバッグが難しい場合があります。

外部キー参照

CREATE TABLE 子テーブル (
  子テーブル_カラム1 型,
  子テーブル_カラム2 型,
  -- 外部キー参照
  FOREIGN KEY (子テーブル_カラム2) REFERENCES 親テーブル (親テーブル_カラム)
);

ALTER TABLE 子テーブル
ADD CONSTRAINT 子テーブル_FK FOREIGN KEY (子テーブル_カラム2) REFERENCES 親テーブル (親テーブル_カラム);

外部キー参照は視覚的な分かりやすさがありますが、機能的には他の方法と変わりません。

PostgreSQL 外部キー制約を設定するには、いくつかの方法があります。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあり、状況に応じて最適な方法を選択する必要があります。


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