【保存版】SQLでテーブル間での列コピーを完全網羅!3つの方法とサンプルコード付き
SQLで別のテーブルの列から列にデータをコピーする方法
SQLを使って、あるテーブルの列のデータを別のテーブルの別の列にコピーすることは可能です。一般的に、以下の2つの方法があります。
- INSERT INTO ステートメントを使用する
- UPDATE ステートメントを使用する
それぞれの方法について、詳細と具体的な例を以下で説明します。
この方法は、新しいテーブルを作成して、元のテーブルからデータを挿入することで、データをコピーします。
手順
- 新しいテーブルを作成します。新しいテーブルの構造は、元のテーブルと同じである必要はありませんが、コピーする列は同じデータ型である必要があります。
SELECT INTO
ステートメントを使用して、元のテーブルからデータを新しいテーブルに挿入します。
例
以下の例では、customers
テーブルの email
列のデータを orders
テーブルの customer_email
列にコピーします。
-- 新しいテーブルを作成
CREATE TABLE orders (
order_id INT PRIMARY KEY,
customer_email VARCHAR(255)
);
-- データをコピー
INSERT INTO orders (customer_email)
SELECT email
FROM customers;
この方法は、既存のテーブルを更新して、別のテーブルの列のデータをコピーします。
UPDATE
ステートメントを使用して、既存のテーブルの列を更新します。- 更新する列の値を、別のテーブルの列から取得します。
-- データをコピー
UPDATE orders
SET customer_email = c.email
FROM customers c
WHERE orders.customer_id = c.customer_id;
補足
- 上記の例では、
customers
テーブルとorders
テーブルが同じデータベースにあることを前提としています。異なるデータベースにある場合は、適切なデータベース名を指定する必要があります。 - データ型が異なる場合は、適切な型変換関数を使用する必要があります。
- 重複データが発生する可能性がある場合は、
INSERT INTO
ステートメントにON DUPLICATE KEY UPDATE
句を追加することで、既存のレコードを更新することができます。
上記以外にも、データをコピーする方法はいくつかあります。具体的な状況に応じて、最適な方法を選択してください。
状況
customers
テーブルには、顧客情報が格納されています。
テーブル定義
CREATE TABLE customers (
customer_id INT PRIMARY KEY,
name VARCHAR(255),
email VARCHAR(255)
);
CREATE TABLE orders (
order_id INT PRIMARY KEY,
customer_id INT,
customer_email VARCHAR(255),
FOREIGN KEY (customer_id) REFERENCES customers(customer_id)
);
データ
INSERT INTO customers (customer_id, name, email)
VALUES
(1, 'John Doe', '[email protected]'),
(2, 'Jane Doe', '[email protected]'),
(3, 'Peter Jones', '[email protected]');
INSERT INTO orders (order_id, customer_id)
VALUES
(1, 1),
(2, 2),
(3, 1);
コピー処理
-- 新しいテーブルを作成
CREATE TABLE orders_with_email (
order_id INT PRIMARY KEY,
customer_email VARCHAR(255)
);
-- データをコピー
INSERT INTO orders_with_email (order_id, customer_email)
SELECT o.order_id, c.email
FROM orders o
JOIN customers c ON o.customer_id = c.customer_id;
結果
SELECT * FROM orders_with_email;
order_id | customer_email
------- | --------------
1 | johndoe@example.com
2 | janedoe@example.com
3 | johndoe@example.com
説明
この例では、以下の処理が行われています。
CREATE TABLE
ステートメントを使用して、新しいテーブルorders_with_email
を作成します。このテーブルは、order_id
列とcustomer_email
列を持つ必要があります。INSERT INTO
ステートメントを使用して、orders
テーブルとcustomers
テーブルを結合し、orders_with_email
テーブルにデータを挿入します。JOIN
句を使用して、orders
テーブルとcustomers
テーブルを顧客 ID で結合します。SELECT
句を使用して、order_id
列とemail
列を抽出します。
- この例では、
orders_with_email
テーブルは一時的なものです。必要な場合は、このテーブルを削除するか、orders
テーブルにデータを直接更新することができます。 - 上記のコードは、MySQL などの主要なデータベースで動作します。ただし、構文はデータベースによって多少異なる場合があります。
SQLで別のテーブルの列から列にデータをコピーするその他の方法
この方法は、INSERT
と UPDATE
を組み合わせたような操作で、より高度なデータ操作が可能です。
MERGE
ステートメントを使用して、ターゲットテーブルとソーステーブルを結合します。- 結合結果に基づいて、レコードを挿入、更新、または削除します。
以下の例では、customers
テーブルの email
列のデータを orders
テーブルの customer_email
列にコピーします。既存のレコードは更新され、customer_id
が一致するレコードがない場合は新しいレコードが挿入されます。
MERGE INTO orders o
USING customers c
ON o.customer_id = c.customer_id
WHEN MATCHED THEN
UPDATE SET customer_email = c.email
WHEN NOT MATCHED THEN
INSERT (customer_id, customer_email) VALUES (c.customer_id, c.email);
方法4:CTE (Common Table Expression) を使用する
CTEを使用すると、複雑なクエリをより読みやすく、モジュール化することができます。
- CTEを使用して、ソーステーブルからデータを抽出します。
INSERT
またはUPDATE
ステートメントを使用して、CTEの結果をターゲットテーブルに挿入または更新します。
WITH customer_emails AS (
SELECT customer_id, email
FROM customers
)
INSERT INTO orders (customer_id, customer_email)
SELECT ce.customer_id, ce.email
FROM customer_emails ce;
方法5:ストアドプロシージャを使用する
ストアドプロシージャは、データベース内で繰り返し実行されるタスクをカプセル化するためのプログラムです。
- ストアドプロシージャを作成し、
INSERT
またはUPDATE
ステートメントを使用して、別のテーブルの列から列にデータをコピーするロジックを記述します。 - ストアドプロシージャを呼び出して、データをコピーします。
CREATE PROCEDURE copy_customer_email()
BEGIN
INSERT INTO orders (customer_id, customer_email)
SELECT o.customer_id, c.email
FROM orders o
JOIN customers c ON o.customer_id = c.customer_id;
END;
CALL copy_customer_email();
各方法の比較
方法 | 説明 | 利点 | 欠点 |
---|---|---|---|
INSERT INTO | 新しいテーブルを作成して、データを挿入する | シンプルでわかりやすい | 既存のテーブルを更新しない |
UPDATE | 既存のテーブルを更新する | 既存のテーブル構造を変更する必要がない | 重複データが発生する可能性がある |
MERGE | より高度なデータ操作が可能 | 複雑なロジックを記述できる | 構文が複雑 |
CTE | 複雑なクエリをモジュール化できる | 可読性と保守性を向上できる | 他の方法よりもパフォーマンスが遅い場合がある |
ストアドプロシージャ | コードを再利用できる | 保守性とセキュリティを向上できる | 開発とメンテナンスが複雑 |
最適な方法は、状況によって異なります。以下の要素を考慮する必要があります。
- 処理速度
- 複雑性
- 開発・保守性
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