PostgreSQLで重複行を削除する方法|3つの基本的な方法と応用例
PostgreSQLで重複行を削除する方法(ユニーク識別子なし)
DISTINCT句を使用する
最も簡単な方法は、DISTINCT
句を使用することです。
SELECT DISTINCT col1, col2, ... FROM table_name;
このクエリは、table_name
テーブルからすべての列の値を返し、重複する行は除外します。
利点:
- シンプルで分かりやすい
- 少ないコードで記述できる
- すべての列で重複を判断する必要がある
- どの行が残るかはランダム
- 列の型が一致する必要がある
GROUP BY句を使用する
もう 1 つの方法は、GROUP BY
句を使用することです。
SELECT col1, col2, ... FROM table_name
GROUP BY col1, col2, ...;
- 特定の列で重複を判断できる
- DISTINCT句よりも少し複雑
- 集計関数と一緒に使用できない
ウィンドウ関数を使用する
より高度な方法として、ウィンドウ関数を使用する方法があります。
WITH cte AS (
SELECT
col1,
col2,
...
ROW_NUMBER() OVER (ORDER BY col1, col2, ...) AS rn
FROM table_name
)
DELETE FROM cte
WHERE rn > 1;
このクエリは、table_name
テーブルからすべての列の値を cte
という一時テーブルにコピーし、各行に rn
という列を追加します。 rn
列には、各グループ内の行番号が格納されます。 その後、rn
が 1 より大きい行を cte
テーブルから削除します。
- 柔軟性が高い
- 複雑な重複条件を処理できる
- 最新のPostgreSQLバージョンでのみ使用可能
- 最も複雑な方法
- 理解と記述に時間がかかる
結合を使用する
DELETE FROM table_name t1
USING table_name t2
WHERE t1.col1 = t2.col1
AND t1.col2 = t2.col2
AND t1.id > t2.id;
このクエリは、table_name
テーブルを t1
と t2
という 2 つのエイリアスで参照し、col1
と col2
列で結合します。 その後、t1.id
が t2.id
より大きい行を table_name
テーブルから削除します。
- 他のテーブルと結合できる
- 他の方法よりも複雑
- 複数のテーブルを結合する場合はパフォーマンスが低下する可能性がある
- シンプルで分かりやすい方法が必要な場合は、DISTINCT句を使用します。
- 特定の列で重複を判断する必要がある場合は、GROUP BY句を使用します。
- 複雑な重複条件を処理する必要がある場合は、ウィンドウ関数を使用します。
その他の考慮事項
- 重複行を削除する前に、バックアップを取るようにしてください。
- どの方法を使用する場合でも、パフォーマンスを考慮する必要があります。
- 重複行を削除すると、データの整合性に影響を与える可能性があることに注意してください。
- [Qiita - PostgreSQL
PostgreSQLで重複行を削除するサンプルコード
DISTINCT句を使用する
-- 重複行を除外してすべての列の値を返す
SELECT DISTINCT col1, col2, ... FROM table_name;
-- 特定の列で重複行を除外して値を返す
SELECT DISTINCT col1, col2 FROM table_name WHERE condition;
GROUP BY句を使用する
-- 特定の列で重複行を除外して最初の行の値を返す
SELECT col1, col2, ... FROM table_name
GROUP BY col1, col2, ...;
-- 特定の列で重複行を除外して最初の行の値を、さらに別の列で集計して返す
SELECT col1, col2, AVG(col3) FROM table_name
GROUP BY col1, col2;
ウィンドウ関数を使用する
-- 特定の列で重複行を除外して最初の行の値を返す
WITH cte AS (
SELECT
col1,
col2,
...
ROW_NUMBER() OVER (ORDER BY col1, col2, ...) AS rn
FROM table_name
)
SELECT * FROM cte
WHERE rn = 1;
-- 特定の条件で重複行を除外して最初の行の値を、さらに別の列で集計して返す
WITH cte AS (
SELECT
col1,
col2,
col3,
ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY col1, col2 ORDER BY col3) AS rn
FROM table_name
)
SELECT col1, col2, AVG(col3) FROM cte
WHERE rn = 1;
注:
- 上記のコードはあくまで例であり、状況に合わせて調整する必要があります。
PostgreSQLで重複行を削除するその他の方法
CTEとサブクエリを使用する
WITH cte AS (
SELECT col1, col2, ...
FROM table_name
ORDER BY col1, col2, ...
ROW_NUMBER() OVER (ORDER BY col1, col2, ...) AS rn
)
DELETE FROM table_name
WHERE id IN (
SELECT id FROM cte
WHERE rn > 1
);
この方法は、ウィンドウ関数と似ていますが、CTE(共通表式)とサブクエリを使用して実装されています。
- より柔軟なクエリを作成できる
- 少し複雑
DELETE FROM ... SELECT構文を使用する
DELETE FROM table_name t1
USING (
SELECT col1, col2, ...
FROM table_name t2
ORDER BY col1, col2, ...
ROW_NUMBER() OVER (ORDER BY col1, col2, ...) AS rn
WHERE rn = 1
) AS t3
WHERE t1.col1 = t3.col1
AND t1.col2 = t3.col2
AND t1.id > t3.id;
この方法は、DELETE FROM ... SELECT
構文を使用して、重複していない行のみを table_name
テーブルに残す方法です。
- CTEを使用するよりもシンプル
- 読みづらい
トリガーを使用する
CREATE OR REPLACE FUNCTION delete_duplicates()
RETURNS TRIGGER AS $$
BEGIN
IF NEW.rn > 1 THEN
DELETE FROM table_name
WHERE id = OLD.id;
RETURN NEW;
ELSE
RETURN NEW;
END IF;
$$ LANGUAGE plpgsql;
CREATE TRIGGER delete_duplicates_after_insert
AFTER INSERT ON table_name
FOR EACH ROW
EXECUTE PROCEDURE delete_duplicates();
この方法は、トリガーを使用して、新しい行が table_name
テーブルに挿入されるたびに重複行を削除する方法です。
- 挿入時に自動的に重複行を削除できる
- 複雑
- より柔軟なクエリを作成する必要がある場合は、CTEとサブクエリを使用します。
- 読みやすいクエリが必要な場合は、DELETE FROM ... SELECT構文を使用します。
- 挿入時に自動的に重複行を削除する必要がある場合は、トリガーを使用します。
PostgreSQLで重複行を削除するには、さまざまな方法があります。 それぞれの方法には長所と短所があるので、状況に応じて適切な方法を選択する必要があります。
sql postgresql