SQL Server: 結果セット、テーブル変数、戻り値ステータスコード… ストアド プロシージャのデータ返却方法徹底比較

2024-07-27

SQL Server ストアド プロシージャにおけるオプションの OUTPUT パラメータ

OUTPUT パラメータとは?

OUTPUT パラメータは、ストアド プロシージャの実行時に値を呼び出し元に返すことができる特殊なパラメーターです。入力パラメータとは異なり、OUTPUT パラメータはプロシージャの実行前に値を設定する必要はありません。

オプションの OUTPUT パラメータを使用する利点

  • コードの簡潔化: 複雑な条件分岐を使用して値を返す必要がなくなります。
  • エラー処理: エラーが発生した場合に、NULL 値を返すことでエラーを通知できます。
  • 柔軟性: 常に値を返す必要がないプロシージャを作成できます。

オプションの OUTPUT パラメータを定義するには、CREATE PROCEDURE ステートメントで OUTPUT キーワードを使用します。

CREATE PROCEDURE MyProcedure
(
  @InputParameter1 data_type,
  @OptionalOutputParameter data_type OUTPUT
);

この例では、@OptionalOutputParameter はオプションの OUTPUT パラメータです。

  1. ストアド プロシージャを定義します。
  2. プロシージャを実行します。
  3. OUTPUT パラメータの値を取得します。
DECLARE @OutputValue data_type;

EXEC MyProcedure
  @InputParameter1 = 'value1',
  @OptionalOutputParameter = @OutputValue OUTPUT;

SELECT @OutputValue;

この例では、@OutputValue 変数は MyProcedure プロシージャの @OptionalOutputParameter パラメータの値を受信します。

注意事項

  • オプションの OUTPUT パラメータは、プロシージャの最初の OUTPUT パラメータである必要があります。
  • オプションの OUTPUT パラメータは、スカラ値のみをサポートします。



CREATE PROCEDURE GetCustomerInfo
(
  @CustomerID INT,
  @CustomerName NVARCHAR(128) OUTPUT,
  @PostalCode NVARCHAR(16) OUTPUT
);

AS
BEGIN
  DECLARE @CustomerNameValue NVARCHAR(128);
  DECLARE @PostalCodeValue NVARCHAR(16);

  SELECT
    @CustomerNameValue = CustomerName,
    @PostalCodeValue = PostalCode
  FROM Customers
  WHERE CustomerID = @CustomerID;

  SET @CustomerName = @CustomerNameValue;
  SET @PostalCode = @PostalCodeValue;
END;

このプロシージャを呼び出すには、次のステートメントを使用します。

DECLARE @CustomerName NVARCHAR(128);
DECLARE @PostalCode NVARCHAR(16);

EXEC GetCustomerInfo
  @CustomerID = 123,
  @CustomerName = @CustomerName OUTPUT,
  @PostalCode = @PostalCode OUTPUT;

SELECT @CustomerName, @PostalCode;

このコードを実行すると、@CustomerName 変数には顧客の名前、@PostalCode 変数には顧客の郵便番号が格納されます。

顧客情報の更新

このストアド プロシージャを更新して、顧客の名前と郵便番号を更新できるようにすることもできます。

CREATE PROCEDURE UpdateCustomerInfo
(
  @CustomerID INT,
  @NewCustomerName NVARCHAR(128),
  @NewPostalCode NVARCHAR(16)
);

AS
BEGIN
  UPDATE Customers
  SET CustomerName = @NewCustomerName,
      PostalCode = @NewPostalCode
  WHERE CustomerID = @CustomerID;
END;
EXEC UpdateCustomerInfo
  @CustomerID = 123,
  @NewCustomerName = 'John Doe',
  @NewPostalCode = '98123';



結果セットの返却

最も単純な方法は、プロシージャが結果セットを返し、呼び出し元でその結果セットを処理することです。

CREATE PROCEDURE GetCustomerInfo
(
  @CustomerID INT
);

AS
BEGIN
  SELECT CustomerName, PostalCode
  FROM Customers
  WHERE CustomerID = @CustomerID;
END;
DECLARE @CustomerName NVARCHAR(128);
DECLARE @PostalCode NVARCHAR(16);

SELECT @CustomerName = CustomerName,
       @PostalCode = PostalCode
FROM GetCustomerInfo(@CustomerID = 123);

SELECT @CustomerName, @PostalCode;

テーブル変数の使用

テーブル変数は、プロシージャ内で一時的なデータ構造を作成するために使用できる特別な変数です。

CREATE PROCEDURE GetCustomerInfo
(
  @CustomerID INT,
  @CustomerTable TABLE OUTPUT
);

AS
BEGIN
  INSERT INTO @CustomerTable
  (
    CustomerName,
    PostalCode
  )
  SELECT CustomerName, PostalCode
  FROM Customers
  WHERE CustomerID = @CustomerID;
END;
DECLARE @CustomerTable TABLE (
  CustomerName NVARCHAR(128),
  PostalCode NVARCHAR(16)
);

EXEC GetCustomerInfo
  @CustomerID = 123,
  @CustomerTable = @CustomerTable OUTPUT;

SELECT * FROM @CustomerTable;

このコードを実行すると、@CustomerTable 変数には顧客の情報を含むテーブルが格納されます。

戻り値のステータス コードの使用

プロシージャは、成功または失敗を示すステータス コードを返すことができます。

CREATE PROCEDURE UpdateCustomerInfo
(
  @CustomerID INT,
  @NewCustomerName NVARCHAR(128),
  @NewPostalCode NVARCHAR(16),
  @Status INT OUTPUT
);

AS
BEGIN
  UPDATE Customers
  SET CustomerName = @NewCustomerName,
      PostalCode = @NewPostalCode
  WHERE CustomerID = @CustomerID;

  IF @@ERROR <> 0
  BEGIN
    SET @Status = 1; -- エラーが発生しました
  END
  ELSE
  BEGIN
    SET @Status = 0; -- 成功しました
  END;
END;
DECLARE @Status INT;

EXEC UpdateCustomerInfo
  @CustomerID = 123,
  @NewCustomerName = 'John Doe',
  @NewPostalCode = '98123',
  @Status = @Status OUTPUT;

SELECT @Status;

このコードを実行すると、@Status 変数には、更新操作が成功したかどうかを示す値が格納されます。

適切な方法の選択

使用する方法は、特定のニーズによって異なります。

  • 戻り値のステータス コードは、操作の成否を通知する場合に適しています。
  • テーブル変数は、より複雑なデータ構造を返す場合に適しています。
  • 結果セットを返す方法は、単純なデータの取得に適しています。

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