SQL Serverでトランザクション境界を定義する方法:GO、BEGIN...END、SAVE TRANSACTION、TRY...CATCH

2024-04-03

SQL ServerにおけるGOとBEGIN...ENDの違い

GO

  • 単一のバッチを表す
  • トランザクション境界を定義しない
  • エラーが発生しても後続のバッチは実行される
  • 主にSSMSなどのツールでスクリプトを実行する際に使用される

例:

-- バッチ1
SELECT * FROM Customers;

GO

-- バッチ2
UPDATE Customers SET LastName = 'Smith' WHERE CustomerID = 1;

GO

BEGIN...END

  • 一連のTransact-SQLステートメントをグループ化する
  • ブロック内のエラーが発生すると、ブロック全体がロールバックされる
  • 主にストアドプロシージャやトリガーなどのモジュール化されたコードで使用される
BEGIN
  -- ステートメント1
  -- ステートメント2

  IF @@ERROR <> 0
  BEGIN
    ROLLBACK TRANSACTION;
    RETURN;
  END

  -- ステートメント3
  -- ステートメント4

END
機能GOBEGIN...END
バッチ単一のバッチを表す複数バッチをグループ化
トランザクショントランザクション境界を定義しないトランザクション境界を定義
エラー処理エラーが発生しても後続のバッチは実行エラーが発生するとブロック全体がロールバック
使用例SSMSなどでスクリプトを実行ストアドプロシージャ、トリガーなど
  • 単一のバッチを実行したい場合はGOを使用します。
  • 複数のTransact-SQLステートメントをグループ化し、トランザクションとして実行したい場合はBEGIN...ENDを使用します。



-- バッチ1
SELECT * FROM Customers;

GO

-- バッチ2
UPDATE Customers SET LastName = 'Smith' WHERE CustomerID = 1;

GO
BEGIN
  -- ステートメント1
  -- ステートメント2

  IF @@ERROR <> 0
  BEGIN
    ROLLBACK TRANSACTION;
    RETURN;
  END

  -- ステートメント3
  -- ステートメント4

END
  • ストアドプロシージャ
CREATE PROCEDURE dbo.usp_GetCustomers
AS
BEGIN
  SELECT * FROM Customers;
END
  • トリガー
CREATE TRIGGER dbo.tr_Customer_Update
ON dbo.Customers
AFTER UPDATE
AS
BEGIN
  -- トリガー処理
END

注意:

  • 上記のサンプルコードはあくまでも例です。実際のコードは要件に応じて変更する必要があります。
  • BEGIN...ENDを使用する場合は、トランザクション処理に関する知識が必要となります。



SQL Serverでトランザクション境界を定義する他の方法

SAVE TRANSACTIONとROLLBACK TRANSACTION/COMMIT TRANSACTION

-- トランザクション開始
SAVE TRANSACTION MyTransaction;

-- ステートメント1
-- ステートメント2

-- エラーが発生した場合
IF @@ERROR <> 0
BEGIN
  ROLLBACK TRANSACTION MyTransaction;
  RETURN;
END

-- ステートメント3
-- ステートメント4

-- トランザクションコミット
COMMIT TRANSACTION MyTransaction;

SET XACT_ABORT ON

-- トランザクション開始
SET XACT_ABORT ON;

-- ステートメント1
-- ステートメント2

-- エラーが発生するとトランザクションは自動的にロールバックされる

-- ステートメント3
-- ステートメント4

TRY...CATCH

BEGIN TRY
  -- ステートメント1
  -- ステートメント2
END TRY
BEGIN CATCH
  -- エラー処理
END CATCH
  • BEGIN...ENDは最も一般的な方法です。
  • SET XACT_ABORT ONは、エラーが発生したときにトランザクションを自動的にロールバックしたい場合に使用されます。
  • TRY...CATCHは、エラー処理をより柔軟に記述したい場合に使用されます。

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