UNIONとUNION ALLを使いこなして効率的なクエリを作成

2024-04-04

SQLにおけるUNIONとUNION ALLの違い

重複レコードの扱い

  • UNION: 重複レコードを自動的に除去します。
  • UNION ALL: 重複レコードも含めてすべてのレコードを返します。

例:

-- テーブル:社員

社員ID | 氏名 | 部署
------- | -------- | --------
1       | 山田太郎 | 営業
2       | 佐藤花子 | 経理
3       | 田中一郎 | 営業

-- UNION

SELECT * FROM 社員
WHERE 部署 = '営業'

UNION

SELECT * FROM 社員
WHERE 部署 = '経理';

-- 結果:

社員ID | 氏名 | 部署
------- | -------- | --------
1       | 山田太郎 | 営業
2       | 佐藤花子 | 経理

-- UNION ALL

SELECT * FROM 社員
WHERE 部署 = '営業'

UNION ALL

SELECT * FROM 社員
WHERE 部署 = '経理';

-- 結果:

社員ID | 氏名 | 部署
------- | -------- | --------
1       | 山田太郎 | 営業
2       | 佐藤花子 | 経理
1       | 山田太郎 | 営業
2       | 佐藤花子 | 経理

処理速度

  • UNION: 重複レコードを除去するため、処理速度が比較的遅くなります。
項目UNIONUNION ALL
重複レコード除去する含める
処理速度遅い速い

使い分け

  • 重複レコードを除外したい場合はUNIONを使用します。
  • 重複レコードを含めたい場合や、処理速度を重視する場合はUNION ALLを使用します。



-- テーブル:社員

社員ID | 氏名 | 部署
------- | -------- | --------
1       | 山田太郎 | 営業
2       | 佐藤花子 | 経理
3       | 田中一郎 | 営業
4       | 高橋二郎 | 営業

-- UNION

SELECT * FROM 社員
WHERE 部署 = '営業'

UNION

SELECT * FROM 社員
WHERE 部署 = '経理';

-- 結果:

社員ID | 氏名 | 部署
------- | -------- | --------
1       | 山田太郎 | 営業
2       | 佐藤花子 | 経理
3       | 田中一郎 | 営業

-- UNION ALL

SELECT * FROM 社員
WHERE 部署 = '営業'

UNION ALL

SELECT * FROM 社員
WHERE 部署 = '経理';

-- 結果:

社員ID | 氏名 | 部署
------- | -------- | --------
1       | 山田太郎 | 営業
2       | 佐藤花子 | 経理
3       | 田中一郎 | 営業
4       | 高橋二郎 | 営業
1       | 山田太郎 | 営業
2       | 佐藤花子 | 経理

このコードを実行すると、以下の結果が出力されます。

  • UNION: 営業部と経理部の社員情報が重複を除いて表示されます。

実行方法

このコードは、MySQLなどのデータベース環境で実行できます。

  1. データベースに接続します。
  2. 上記のコードをテキストエディタなどに記述します。
  3. コードを実行します。



SQLで重複レコードを結合する他の方法

DISTINCT

DISTINCTキーワードを使用すると、SELECT文の結果から重複レコードを自動的に除去できます。

SELECT DISTINCT * FROM 社員;

-- 結果:

社員ID | 氏名 | 部署
------- | -------- | --------
1       | 山田太郎 | 営業
2       | 佐藤花子 | 経理
3       | 田中一郎 | 営業

注意点

  • DISTINCTは、SELECT文で指定されたすべての列を比較して重複レコードを判定します。
  • 一部の列のみを比較したい場合は、WHERE句で条件を指定する必要があります。

GROUP BY

GROUP BY句を使用すると、指定された列に基づいて結果をグループ化できます。

SELECT 部署, COUNT(*) AS 人数
FROM 社員
GROUP BY 部署;

-- 結果:

部署 | 人数
------- | --------
営業 | 2
経理 | 1
  • GROUP BY句を使用する場合は、SELECT文で集計関数を使用する必要があります。

JOIN

JOINを使用すると、複数のテーブルを結合できます。

SELECT *
FROM 社員 s
JOIN 部署 d ON s.部署ID = d.部署ID;

-- 結果:

社員ID | 氏名 | 部署 | 部署名
------- | -------- | -------- | --------
1       | 山田太郎 | 営業 | 営業部
2       | 佐藤花子 | 経理 | 経理部
3       | 田中一郎 | 営業 | 営業部
  • JOINを使用する場合は、結合条件を指定する必要があります。

サブクエリ

サブクエリを使用すると、複雑な条件を指定できます。

SELECT *
FROM 社員
WHERE 部署 IN (
  SELECT 部署名
  FROM 部署
  WHERE 部署ID > 1
);

-- 結果:

社員ID | 氏名 | 部署
------- | -------- | --------
2       | 佐藤花子 | 経理
3       | 田中一郎 | 営業
  • サブクエリは、複雑な条件を指定する場合に有効です。

CTE (Common Table Expressions)

CTEを使用すると、複雑なクエリを複数の部分に分割できます。

WITH 部署_人数 AS (
  SELECT 部署, COUNT(*) AS 人数
  FROM 社員
  GROUP BY 部署
)
SELECT *
FROM 部署_人数
WHERE 人数 > 1;

-- 結果:

部署 | 人数
------- | --------
営業 | 2
  • CTEは、複雑なクエリを分かりやすく記述する場合に有効です。

UNIONUNION ALLは、SQLで重複レコードを結合する最も基本的な方法です。

その他の方法も状況に応じて使い分けることで、より効率的なクエリを作成することができます。


sql union union-all


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