知っておけばよかった！ MySQL BigInt(20) と Int(20) の落とし穴

MySQL の型: BigInt(20) と Int(20) の違い

MySQL で数値データを格納する際、INT と BIGINT という2つの主要なデータ型があります。どちらを選ぶべきか迷うこともあるでしょう。

まず、INT(20) と BIGINT(20) の括弧内の数字は、表示幅 を指定するものであり、格納できる値の範囲 を制限するものではありません。

詳細

• INT 型は、4バイトのストレージを使用し、-2,147,483,648 から 2,147,483,647 までの範囲の値を格納できます。多くの場合、この範囲で十分なため、デフォルトで INT 型が使用されます。
• BIGINT 型は、8バイトのストレージを使用し、-9,223,372,036,854,775,808 から 9,223,372,036,854,775,807 までの非常に大きな範囲の値を格納できます。

• 格納する値の範囲が INT 型の許容範囲内に収まる場合は、INT 型を選択するべきです。これは、4バイトの方が8バイトよりもストレージ効率が良いためです。
• 格納する値の範囲が INT 型の許容範囲を超える場合は、BIGINT 型を選択する必要があります。

補足

• INT(20) と BIGINT(20) のように、括弧内に数字を指定すると、その数字が 表示幅 になります。これは、データがどのように表示されるかを制御します。
• 例えば、INT(20) 型の値が 12345 であっても、表示幅が20に設定されているため、00000000000000012345 のように表示されます。
• 表示幅は、データの格納や比較には影響しません。

-- テーブル作成
CREATE TABLE test (
  id INT,
  big_id BIGINT
);

-- データ挿入
INSERT INTO test (id, big_id) VALUES (12345, 1234567890123456789);

-- データ確認
SELECT * FROM test;

-- 結果
+------+-------------------+
| id   | big_id            |
+------+-------------------+
| 12345 | 1234567890123456789 |

-- INT 型の最大値を超える値を挿入
INSERT INTO test (id, big_id) VALUES (9999999999, 9999999999999999999);

-- 結果
ERROR 1264 (22003): Out of range value for column 'id' at row 1

-- BIGINT 型の最大値を超える値を挿入
INSERT INTO test (id, big_id) VALUES (12345, 9223372036854775807);

-- 結果
ERROR 1264 (22003): Out of range value for column 'big_id' at row 1

上記のコードの説明

1. test というテーブルを作成します。このテーブルには、id という INT 型の列と big_id という BIGINT 型の列があります。
2. id 列に 12345、big_id 列に 1234567890123456789 という値を挿入します。
3. SELECT * FROM test コマンドを実行して、テーブルの内容を確認します。
4. id 列に 9999999999 という値を挿入しようとしますが、これは INT 型の最大値を超えているため、エラーが発生します。

このサンプルコードからわかること

• INT 型は、-2,147,483,648 から 2,147,483,647 までの範囲の値を格納できます。

その他の比較方法

• ストレージ容量

• パフォーマンス

INT 型は BIGINT 型よりも処理速度が速くなります。パフォーマンスが重要な場合は、INT 型を選択することを検討する必要があります。

• 将来性

将来、より大きな値を格納する必要が生じる可能性がある場合は、BIGINT 型を選択することを検討する必要があります。

INT 型と BIGINT 型のどちらを選択するかは、格納する値の範囲、ストレージ容量、パフォーマンス、将来性などを考慮して決定する必要があります。