MySQLで発生する「Illegal mix of collations」エラーの徹底解説
MySQLで「Illegal mix of collations」エラーが発生した場合、複数の原因が考えられます。このエラーは、異なる照合順序を持つカラムを比較しようとした時に発生します。
原因
- 異なる照合順序を持つカラムを比較しようとしている
- テーブルとカラムの照合順序が一致していない
- クライアントとサーバーの照合順序が一致していない
- 文字列リテラルの照合順序が明示的に指定されていない
解決策
カラムの照合順序を確認する
エラーメッセージには、問題のあるカラムの名前と照合順序が表示されます。まず、問題のあるカラムの照合順序を確認し、それが意図したものであるかどうかを確認します。
SHOW COLUMNS FROM table_name;
テーブルとカラムの照合順序が一致していない場合は、テーブルまたはカラムの照合順序を変更する必要があります。
テーブルの照合順序を変更する
ALTER TABLE table_name COLLATE collation_name;
ALTER TABLE table_name ALTER COLUMN column_name COLLATE collation_name;
SHOW VARIABLES LIKE 'character_set_client';
SHOW VARIABLES LIKE 'collation_connection';
SHOW VARIABLES LIKE 'character_set_server';
SHOW VARIABLES LIKE 'collation_server';
-- MySQL Workbenchの場合
1. クライアント接続
2. サーバー > 接続 > 文字セット > クライアントのデフォルト文字セット
3. 必要な照合順序を選択
-- コマンドラインの場合
mysql --default-character-set=collation_name
SET GLOBAL character_set_server = collation_name;
SET GLOBAL collation_server = collation_name;
文字列リテラルの照合順序を明示的に指定することで、暗黙的な型変換によるエラーを防ぐことができます。
SELECT * FROM table_name WHERE column_name = 'string_literal' COLLATE collation_name;
上記の方法で解決できない場合は、MySQLの公式ドキュメントを参照するか、専門家に相談することをおすすめします。
-- テーブル作成
CREATE TABLE test_table (
id INT,
name VARCHAR(255) COLLATE utf8mb4_general_ci,
age INT
);
-- データ挿入
INSERT INTO test_table (id, name, age) VALUES (1, '田中', 20);
INSERT INTO test_table (id, name, age) VALUES (2, '佐藤', 30);
-- エラー発生
SELECT * FROM test_table WHERE name = '佐藤' COLLATE utf8mb4_bin;
-- 解決方法1: テーブルの照合順序を変更
ALTER TABLE test_table COLLATE utf8mb4_bin;
-- 解決方法2: クライアントの照合順序を変更
mysql --default-character-set=utf8mb4_bin
-- 解決方法3: 文字列リテラルの照合順序を明示的に指定
SELECT * FROM test_table WHERE name = '佐藤' COLLATE utf8mb4_bin;
上記のサンプルコードでは、以下の操作を行っています。
test_table
というテーブルを作成します。name
カラムの照合順序をutf8mb4_general_ci
に設定します。- 2件のデータ (
田中
, 20) と (佐藤
, 30) を挿入します。 name
カラムをutf8mb4_bin
照合順序で比較しようとすると、「Illegal mix of collations」エラーが発生します。- 3つの解決方法を説明します。
ALTER TABLE
コマンドを使用して、test_table
テーブルの照合順序をutf8mb4_bin
に変更します。
mysql
コマンドを実行する際に、--default-character-set=utf8mb4_bin
オプションを指定して、クライアントの照合順序をutf8mb4_bin
に変更します。
WHERE
句で比較する文字列リテラルの照合順序をCOLLATE utf8mb4_bin
で明示的に指定します。
上記以外にも、さまざまな解決方法があります。詳細は、MySQLの公式ドキュメントを参照してください。
CAST()
関数を使用して、比較する値の照合順序を明示的に変換することができます。
SELECT * FROM test_table WHERE name = CAST('佐藤' AS CHAR(255) COLLATE utf8mb4_bin);
SELECT * FROM test_table WHERE name = CONVERT('佐藤' USING utf8mb4_bin);
BINARY
キーワードを使用して、比較をバイナリ照合順序で行うことができます。
SELECT * FROM test_table WHERE name = '佐藤' BINARY;
LIKE演算子を使用する
LIKE
演算子は、照合順序を考慮せずに比較を行うことができます。
SELECT * FROM test_table WHERE name LIKE '佐藤';
照合順序を無視する
@@sql_mode
変数をNO_COLLATION_CHECK
に設定することで、照合順序のチェックを無効にすることができます。
SET @@sql_mode = 'NO_COLLATION_CHECK';
SELECT * FROM test_table WHERE name = '佐藤';
SET @@sql_mode = '';
注意
照合順序を無視することは、データの整合性を損なう可能性があるため、注意が必要です。
mysql collation