SQL Server で SELECT ステートメントから呼び出すユーザー定義関数 (UDF)
SQL Server 内で SELECT ステートメントから呼び出すユーザー定義関数 (UDF)
SQL Server では、ユーザー定義関数 (UDF) を作成し、SELECT ステートメント 内から呼び出すことができます。これは、複雑な処理を関数にまとめることで、コードを簡潔化し、読みやすく、再利用可能なものにするのに役立ちます。
UDF の種類
UDF は、戻り値の種類によって分類できます。
- スカラー関数: 単一の値を返します。
- テーブル関数: テーブルを返します。
- 集約関数: 複数の値を処理して、単一の値を返します。
SELECT ステートメント内で UDF を呼び出す方法
UDF は、他の組み込み関数と同様に、SELECT ステートメント内で呼び出すことができます。
SELECT column_name,
udf_name(column_name) AS new_column_name
FROM table_name;
例
以下は、スカラー関数とテーブル関数の例です。
スカラー関数:
CREATE FUNCTION dbo.GetFullName
(
@FirstName varchar(50),
@LastName varchar(50)
)
RETURNS varchar(100)
AS
BEGIN
RETURN @FirstName + ' ' + @LastName;
END
GO
SELECT GetFullName('John', 'Doe');
テーブル関数:
CREATE FUNCTION dbo.GetProductsByCategory
(
@CategoryName varchar(50)
)
RETURNS TABLE
AS
BEGIN
RETURN
SELECT ProductID,
ProductName,
UnitPrice
FROM Products
WHERE CategoryName = @CategoryName;
END
GO
SELECT *
FROM dbo.GetProductsByCategory('Electronics');
利点
UDF を使用することで、次のような利点を得られます。
- コードの簡潔化: 複雑な処理を関数にまとめることで、コードを簡潔化し、読みやすくすることができます。
- コードの再利用性: UDF は他のクエリやアプリケーションで再利用することができます。
- 保守性の向上: コードを関数にまとめることで、コードの保守性を向上させることができます。
注意点
UDF を使用する場合、以下の点に注意する必要があります。
- UDF はデータベースに登録する必要があります。
- UDF は、SELECT ステートメント内で呼び出す前に作成する必要があります。
- UDF は、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。
スカラー関数
-- スカラー関数:2つの数値を受け取り、合計値を返す
CREATE FUNCTION dbo.AddNumbers
(
@Number1 int,
@Number2 int
)
RETURNS int
AS
BEGIN
RETURN @Number1 + @Number2;
END
GO
-- SELECT ステートメント内で関数を使用
SELECT dbo.AddNumbers(10, 20);
テーブル関数
-- テーブル関数:指定されたカテゴリの商品情報を返す
CREATE FUNCTION dbo.GetProductsByCategory
(
@CategoryName varchar(50)
)
RETURNS TABLE
AS
BEGIN
RETURN
SELECT ProductID,
ProductName,
UnitPrice
FROM Products
WHERE CategoryName = @CategoryName;
END
GO
-- SELECT ステートメント内で関数を使用
SELECT *
FROM dbo.GetProductsByCategory('Electronics');
集約関数
-- 集約関数:テーブル内の数値の平均値を返す
CREATE FUNCTION dbo.GetAverage
(
@TableName varchar(50)
)
RETURNS float
AS
BEGIN
DECLARE @Total float;
DECLARE @Count int;
SELECT @Total = SUM(Price),
@Count = COUNT(*)
FROM @TableName;
RETURN @Total / @Count;
END
GO
-- SELECT ステートメント内で関数を使用
SELECT dbo.GetAverage('Products');
SELECT ステートメント内で UDF を呼び出すその他の方法
SELECT column_name,
CASE WHEN column_name > 10 THEN 'Large'
ELSE 'Small'
END AS new_column_name
FROM table_name;
SUBQUERY
SELECT column_name,
(SELECT TOP 1 ProductName
FROM Products
WHERE CategoryID = column_name) AS new_column_name
FROM table_name;
EXISTS キーワード
SELECT column_name
FROM table_name
WHERE EXISTS (SELECT *
FROM Products
WHERE CategoryID = column_name);
これらの方法は、UDF を使用せずに同様の結果を得ることができます。ただし、UDF を使用すると、コードを簡潔化し、読みやすく、再利用可能なものにすることができます。
UDF を使用するべき場合
UDF は、以下の場合に特に役立ちます。
- 複雑な処理を関数にまとめることで、コードを簡潔化したい場合
- コードを他のクエリやアプリケーションで再利用したい場合
- コードの保守性を向上させたい場合
- パフォーマンスを向上させたい場合
UDF は、以下の場合に使用するべきではありません。
- 処理が単純な場合
- パフォーマンスへの影響が懸念される場合
- コードの理解が難しくなる場合
UDF は、SQL Server で SELECT ステートメントから呼び出すことができる強力なツールです。UDF を適切に使用することで、コードを簡潔化し、読みやすく、再利用可能なものにすることができます。
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