データベースキーにGUID/UUIDを使うべき?メリットとデメリットを徹底解説

2024-04-04

GUID/UUIDデータベースキーの長所と短所

データベースキーとしてGUID/UUIDを使用する利点と欠点について説明します。

GUID/UUIDとは

GUID (Globally Unique Identifier) と UUID (Universally Unique Identifier) は、重複の可能性が非常に低いランダムな128ビットの値です。データベースレコードの一意な識別子としてよく使用されます。

利点

  • 一意性: GUID/UUIDは衝突の可能性が非常に低いため、異なるレコードを確実に区別できます。
  • 分散性: 生成アルゴリズムに中央管理サーバーを必要とせず、複数のノードで独立して生成できます。
  • 順序性: 生成時間に基づいて順序性を付与できます。
  • 匿名性: 生成された値に個人情報が含まれないため、匿名性を保てます。

欠点

  • 長さ: 128ビットと長いため、ストレージ容量や処理速度に影響を与える可能性があります。
  • 非人間可読性: ランダムな値のため、人間にとって理解しにくい。
  • ソート非効率性: 順序性があっても、データベースによってはソートに非効率な場合があります。
  • インデックス非効率性: 一部のデータベースでは、GUID/UUIDをインデックスキーとして使用すると、パフォーマンスが低下する可能性があります。

代替案

  • 整数キー: シンプルで効率的ですが、重複の可能性があります。
  • シーケンスキー: 一意性と順序性を保証できますが、データベースによっては実装が複雑になる場合があります。
  • 複合キー: 複数の属性を組み合わせて一意性を保証する方法です。

GUID/UUIDは、一意性と分散性を必要とするデータベースキーとして有効な選択肢ですが、長さに起因するパフォーマンス上の問題や、ソートやインデックスでの非効率性といった欠点も存在します。具体的な要件に応じて、他のキー形式との比較検討が必要です。

用語集

  • データベース: データを組織的に格納・管理するためのシステム
  • GUID: 全球的に一意な識別子
  • キー: データベースレコードを識別するための値
  • 一意性: 異なるレコードが同じキーを持つことがないこと
  • 分散性: 複数のノードで独立して処理できること
  • 順序性: キーの値に基づいてレコードを順序付けできること
  • 匿名性: 個人情報が含まれていないこと
  • ストレージ容量: データを保存するために必要な容量
  • 処理速度: データ処理にかかる時間
  • インデックス: データベースの検索速度を向上させるための構造



using System;
using System.Data.SqlClient;

public class Example
{
    public static void Main()
    {
        // SqlConnectionオブジェクトを作成
        using (var connection = new SqlConnection("server=localhost;database=test;integrated security=True;"))
        {
            // SqlCommandオブジェクトを作成
            using (var command = new SqlCommand("INSERT INTO dbo.Test (Id, Name) VALUES (@id, @name)", connection))
            {
                // GUID/UUIDを生成
                var guid = Guid.NewGuid();

                // パラメータを設定
                command.Parameters.AddWithValue("@id", guid);
                command.Parameters.AddWithValue("@name", "Test Name");

                // コマンドを実行
                command.ExecuteNonQuery();
            }
        }
    }
}

Python

import uuid
import sqlalchemy as sa

engine = sa.create_engine("sqlite:///test.db")

metadata = sa.MetaData()

table = sa.Table("test", metadata,
    sa.Column("id", sa.GUID(), primary_key=True),
    sa.Column("name", sa.String(255)),
)

metadata.create_all(engine)

with engine.connect() as connection:
    connection.execute(table.insert(), id=uuid.uuid4(), name="Test Name")

Java

import java.util.UUID;

import javax.persistence.Entity;
import javax.persistence.GeneratedValue;
import javax.persistence.GenerationType;
import javax.persistence.Id;

@Entity
public class Test {

    @Id
    @GeneratedValue(strategy = GenerationType.AUTO)
    private UUID id;

    private String name;

    // ...

}

上記のコードは、いずれもデータベースにGUID/UUIDをキーとして使用する例です。

C#

  • Guid.NewGuid() メソッドを使用してGUIDを生成しています。
  • @GeneratedValue(strategy = GenerationType.AUTO) アノテーションを使用して、自動的にGUIDを生成しています。



データベースキーの他の方法

整数キー

  • シンプルで効率的
  • 重複の可能性がある
  • 主に、レコード数が少ないテーブルで使用

シーケンスキー

  • 一意性と順序性を保証
  • データベースによっては実装が複雑

複合キー

  • 複数の属性を組み合わせて一意性を保証
  • 複雑なデータ構造に適している

ハッシュキー

  • データの属性に基づいてキーを生成
  • 検索速度が向上

エンティティキー

  • アプリケーション固有の識別子
  • ドメイン駆動設計で使用
  • データベースの要件
  • パフォーマンス
  • 一意性
  • 使いやすさ

などを考慮する必要があります。


database guid uuid


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