【初心者向け】MySQLでNULLをを使いこなす!= NULLとIS NULLの違いと使い分け
MySQLにおける「= NULL」と「IS NULL」の違い
= NULL
- 代入演算子として使用されます。
- あるカラムにNULL値を代入するために使用します。
例:
UPDATE users
SET email = NULL
WHERE id = 10;
このクエリは、users
テーブルのid
が10であるレコードのemail
カラムをNULL値に更新します。
SELECT *
FROM users
WHERE email IS NULL;
このクエリは、users
テーブルでemail
カラムがNULLであるすべてのレコードを選択します。
= NULLとIS NULLの主な違いは以下の通りです。
項目 | = NULL | IS NULL |
---|---|---|
用途 | 代入 | 比較 |
戻り値 | なし | TRUE または FALSE |
データ型 | すべてのデータ型 | 論理型 |
補足
COALESCE()
関数を使用して、NULL値を別の値に置換することができます。
SELECT COALESCE(email, 'unknown') AS email
FROM users;
このクエリは、users
テーブルのすべてのレコードのemail
カラムを返します。email
カラムがNULLの場合は、代わりに文字列「unknown」が返されます。
シナリオ
- ユーザーテーブル (users) には、
id
、name
、email
の3つのカラムがあります。 email
カラムには、一部のユーザーにNULL値が含まれています。
タスク
email
カラムがNULLのユーザーの数を取得する。email
カラムがNULLの場合、「無効なメールアドレス」という文字列をemail
カラムに置き換える。
解決策
-- 1. emailカラムがNULLのユーザーの数を取得する
SELECT COUNT(*) AS null_count
FROM users
WHERE email IS NULL;
-- 2. emailカラムがNULLではないユーザーのnameとemailを取得する
SELECT name, email
FROM users
WHERE email IS NOT NULL;
-- 3. emailカラムがNULLの場合、「無効なメールアドレス」という文字列に置き換える
UPDATE users
SET email = '無効なメールアドレス'
WHERE email IS NULL;
説明
1.最初のクエリは、users
テーブル全体をスキャンし、email
カラムがNULLであるレコードの数をカウントします。COUNT(*)
関数を使用して、一致するレコードの数を返します。
この例は、= NULL
とIS NULL
を使用して、NULL値を処理する方法を示しています。具体的な状況に合わせて、これらのクエリを調整することができます。
MySQLにおけるNULL値の処理:その他の方法
以下に、いくつかの代替方法と、それぞれが適している状況について説明します。
COALESCE関数
COALESCE()
関数は、引数リストの最初の非NULL値を返します。NULL値が複数ある場合は、最初の非NULL値が返されます。- 欠損しているデータの代わりにデフォルト値を挿入する場合に役立ちます。
SELECT name, COALESCE(email, 'unknown') AS email
FROM users;
CASE式
CASE
式は、条件に応じて異なる値を返すために使用できます。- 複雑なロジックに基づいてNULL値を処理する場合に役立ちます。
SELECT name,
CASE
WHEN email IS NULL THEN '無効なメールアドレス'
ELSE email
END AS email
FROM users;
NULL許容カラム
- MySQLでは、カラムを
NULL
許容として定義することができます。 - NULL値を格納することが想定されるカラムに適しています。
CREATE TABLE users (
id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
name VARCHAR(255) NOT NULL,
email VARCHAR(255) NULL
);
このクエリは、users
という名前の新しいテーブルを作成します。email
カラムはNULL許容として定義されているため、NULL値を格納することができます。
DEFAULT値
- カラムにDEFAULT値を指定することができます。
- 新しいレコードが挿入される際、そのカラムに自動的に割り当てられる値です。
CREATE TABLE users (
id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
name VARCHAR(255) NOT NULL,
email VARCHAR(255) DEFAULT 'unknown'
);
このクエリは、users
という名前の新しいテーブルを作成します。email
カラムにはDEFAULT値として「unknown」が指定されているため、新しいレコードが挿入されると、email
カラムにこの値が自動的に割り当てられます。
上記以外にも、MySQLでNULL値を処理する方法はいくつかあります。最適な方法は、具体的な状況によって異なります。
- 単純な置換の場合は、
COALESCE()
関数またはCASE
式が適しています。 - 複雑なロジックが必要な場合は、
CASE
式が適しています。 - NULL値が頻繁に発生する場合は、NULL許容カラムまたはDEFAULT値を検討してください。
これらの代替方法について理解を深めることで、状況に応じて適切な方法を選択し、MySQLでNULL値をより効果的に処理することができます。
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