DBCC CHECKIDENTコマンドとALTER TABLEコマンドによるシード値のリセット

2024-04-02

SQL Serverでレコード削除後にIDシードをリセットする方法

SQL Serverでレコードを削除した後、IDENTITYカラムのシード値をリセットしたい場合があります。IDENTITYカラムは、新しいレコードが挿入されるたびに自動的に1ずつ増加する値です。レコードを削除すると、シード値が不連続になる可能性があり、問題が発生する可能性があります。

方法

シード値をリセットするには、以下の2つの方法があります。

DBCC CHECKIDENTコマンドを使用する

DBCC CHECKIDENT ('テーブル名', RESEED, <シード値>)
  • テーブル名: シード値をリセットするテーブル名
  • RESEED: シード値をリセットするオプション
  • <シード値>: リセット後のシード値

DBCC CHECKIDENT ('社員', RESEED, 1)

この例では、社員テーブルのシード値を1にリセットします。

ALTER TABLEコマンドを使用する

ALTER TABLE テーブル名
ALTER COLUMN アイデンティティカラム名
IDENTITY (SEED, <シード値>)
  • アイデンティティカラム名: シード値をリセットするIDENTITYカラム名
ALTER TABLE 社員
ALTER COLUMN 社員ID
IDENTITY (SEED, 1)

注意事項

  • シード値をリセットすると、新しいレコードのID値がリセット後の値から開始されます。
  • 既存のレコードのID値は変更されません。
  • 外部キー制約が存在する場合は、シード値をリセットする前に、外部キー制約を無効にする必要があります。



-- テーブル作成
CREATE TABLE 社員 (
  社員ID INT IDENTITY(1, 1),
  名前 VARCHAR(50),
  年齢 INT
);

-- レコード挿入
INSERT INTO 社員 (名前, 年齢) VALUES ('田中', 30);
INSERT INTO 社員 (名前, 年齢) VALUES ('佐藤', 25);

-- レコード削除
DELETE FROM 社員 WHERE 年齢 < 30;

-- シード値リセット (DBCC CHECKIDENTコマンド)
DBCC CHECKIDENT ('社員', RESEED, 1);

-- シード値リセット (ALTER TABLEコマンド)
ALTER TABLE 社員
ALTER COLUMN 社員ID
IDENTITY (SEED, 1);

-- 新しいレコード挿入
INSERT INTO 社員 (名前, 年齢) VALUES ('斎藤', 40);

-- 結果確認
SELECT * FROM 社員;

このコードを実行すると、以下の結果になります。

社員ID | 名前   | 年齢
------- | -------- | --------
1       | 田中     | 30
3       | 斎藤     | 40

説明

  • 最初に、社員テーブルを作成します。
  • 次に、2つのレコードを挿入します。
  • その後、年齢が30歳未満のレコードを削除します。
  • 最後に、DBCC CHECKIDENTコマンドまたはALTER TABLEコマンドを使用して、シード値を1にリセットします。
  • 新しいレコードを挿入すると、ID値は1から開始されます。
  • このサンプルコードは、テスト環境で実行することをお勧めします。
  • 本番環境で実行する場合は、事前にバックアップを取るようにしてください。



シード値をリセットする他の方法

トリガーを使用する

レコードが削除されるたびに、トリガーを実行してシード値をリセットすることができます。

CREATE TRIGGER 社員_削除
ON 社員
FOR DELETE
AS
BEGIN
  DBCC CHECKIDENT ('社員', RESEED, 1)
END

スクリプトを使用する

T-SQLスクリプトを作成して、シード値をリセットすることができます。

DECLARE @seed INT

SET @seed = 1

DBCC CHECKIDENT ('社員', RESEED, @seed)
  • トリガーを使用する場合は、意図せずシード値がリセットされないように注意する必要があります。
  • スクリプトを使用する場合は、スクリプトを実行する前に、必ずバックアップを取るようにしてください。
  • 簡単な方法でシード値をリセットしたい場合は、DBCC CHECKIDENTコマンドまたはALTER TABLEコマンドを使用するのがおすすめです。
  • より柔軟な方法でシード値をリセットしたい場合は、トリガーまたはスクリプトを使用するのがおすすめです。

sql sql-server database


パフォーマンス向上とデータセキュリティを両立:Oracleビューとマテリアライズドビューの使い分け

ビュー:ビューは実際のデータではなく、クエリ結果を仮想的に表示するものです。データベースの変更に伴い、ビューの内容も自動的に更新されます。常に最新のデータを表示できますが、クエリの実行時に処理が必要となるため、パフォーマンスに影響を与える場合があります。...


【徹底比較】MySQLで数値範囲を生成する3つの方法のメリットとデメリット

RAND()関数とFLOOR()関数を使うRAND()関数は、0から1までの範囲のランダムな浮動小数点数を生成します。FLOOR()関数は、引数以下のもっとも大きな整数値を返します。これらの2つの関数を組み合わせることで、指定した範囲の数値を生成することができます。...


CASE 式と GROUP BY 句によるピボット処理

SQLite では、PIVOT 関数は公式にサポートされていません。しかし、いくつかの方法でピボット処理を実行することができます。方法CASE 式と GROUP BY 句最も基本的な方法は、CASE 式と GROUP BY 句を組み合わせる方法です。...


PostgreSQL クエリで変数を宣言する: PL/pgSQL 関数を使用する

PostgreSQL 9.0以降では、DECLARE ステートメントを使用して、変数を宣言することができます。この例では、name と age という名前の 2 つの変数を宣言しています。name は text 型、age は integer 型です。...


SQL Serverプログラミング:マルチステートメントテーブル値関数とインラインテーブル値関数の詳細解説

SQL Server 2008以降では、マルチステートメントテーブル値関数 (MSTVF) とインラインテーブル値関数 (ITVF) の2種類のテーブル値関数が利用可能です。 どちらも、結果セットをテーブルとして返すことができる関数ですが、構文、機能、適用場面において重要な違いがあります。 この記事では、それぞれの関数について詳細に解説し、適切な使い分けを支援します。...