PostgreSQL:大文字小文字を気にせず検索!ILIKE駆使のテクニック

2024-07-27

PostgreSQLにおける大文字小文字の区別

PostgreSQLは、デフォルトで大文字小文字を区別するデータベース管理システムです。つまり、テーブル名、カラム名、スキーマ名、SQLキーワードなど、すべての識別子において大文字と小文字は区別されます。

CREATE TABLE users (
  id SERIAL PRIMARY KEY,
  name VARCHAR(50) NOT NULL,
  email VARCHAR(100) UNIQUE NOT NULL
);

SELECT * FROM Users; -- エラー: テーブル "Users" は存在しません
SELECT * FROM users; -- 成功: テーブル "users" からデータを取得

大文字小文字を区別しない検索

PostgreSQLでは、大文字小文字を区別しない検索を行うために以下の方法があります。

ILIKEを使う

ILIKEは、LIKE演算子と似ていますが、大文字小文字を区別せずに比較を行います。

SELECT * FROM users WHERE name ILIKE '%山田%'

LOWER関数を使う

LOWER関数は、文字列をすべて小文字に変換します。

SELECT * FROM users WHERE LOWER(name) LIKE '%yamada%'

citext型を使う

citext型は、文字列を格納するために使用できる特殊なデータ型で、大文字小文字を区別せずに比較されます。

CREATE TABLE users_citext (
  id SERIAL PRIMARY KEY,
  name citext NOT NULL,
  email VARCHAR(100) UNIQUE NOT NULL
);

SELECT * FROM users_citext WHERE name ILIKE '%山田%'

識別子の命名規則

PostgreSQLでは、識別子は大文字小文字を区別するため、識別子の命名規則を以下のように定めています。

  • テーブル名、カラム名、スキーマ名などの識別子は、すべて小文字で記述する。
  • 識別子に複数の単語を含める場合は、アンダースコア(_)で区切る。
CREATE TABLE user_addresses (
  user_id INTEGER NOT NULL REFERENCES users(id),
  address VARCHAR(255) NOT NULL
);

PostgreSQLはデフォルトで大文字小文字を区別するため、識別子の命名や検索を行う際には注意が必要です。大文字小文字を区別しない検索を行う場合は、ILIKE、LOWER関数、citext型などの方法を使用することができます。

  • PostgreSQL 9.1以降では、COLLATE指定を使用して、citext列またはデータ値の照合順序を指定することができます。
  • PostgreSQLには、他にも大文字小文字の変換を行う関数や、正規表現を使用した検索を行う関数などが用意されています。



-- usersテーブルを作成
CREATE TABLE users (
  id SERIAL PRIMARY KEY,
  name VARCHAR(50) NOT NULL,
  email VARCHAR(100) UNIQUE NOT NULL
);

-- ユーザーデータを挿入
INSERT INTO users (name, email) VALUES
  ('田中 太郎', '[email protected]'),
  ('佐藤 花子', '[email protected]'),
  ('山田 優子', '[email protected]');

-- 名前に「山田」を含むユーザーを取得 (大文字を区別)
SELECT * FROM users WHERE name = '山田 優子';

-- 名前に「山田」を含むユーザーを取得 (小文字を区別)
SELECT * FROM users WHERE name = 'yamada 優子';

結果

-- 1行のみ返される
id | name           | email
---+---------------+------------------
 3 | 山田 優子       | [email protected]

-- 0行返される
-- 名前に「山田」を含むユーザーを取得 (大文字小文字を区別しない)
SELECT * FROM users WHERE name ILIKE '%山田%';

-- すべてのユーザーを取得 (大文字小文字を区別しない)
SELECT * FROM users ORDER BY name;
-- 3行すべて返される
id | name           | email
---+---------------+------------------
 1 | 田中 太郎       | [email protected]
 2 | 佐藤 花子       | [email protected]
 3 | 山田 優子       | [email protected]

LOWER関数を使用した大文字小文字を区別しない検索

-- 名前に「山田」を含むユーザーを取得 (LOWER関数を使用して大文字小文字を区別しない)
SELECT * FROM users WHERE LOWER(name) LIKE '%yamada%';
-- 3行すべて返される
id | name           | email
---+---------------+------------------
 1 | 田中 太郎       | [email protected]
 2 | 佐藤 花子       | [email protected]
 3 | 山田 優子       | [email protected]
-- citext型を使用する新しいテーブルを作成
CREATE TABLE users_citext (
  id SERIAL PRIMARY KEY,
  name citext NOT NULL,
  email VARCHAR(100) UNIQUE NOT NULL
);

-- ユーザーデータを挿入
INSERT INTO users_citext (name, email) VALUES
  ('田中 太郎', '[email protected]'),
  ('佐藤 花子', '[email protected]'),
  ('山田 優子', '[email protected]');

-- 名前に「山田」を含むユーザーを取得 (citext型で検索)
SELECT * FROM users_citext WHERE name ILIKE '%山田%';
-- 3行すべて返される
id | name           | email
---+---------------+------------------
 1 | 田中 太郎       | [email protected]
 2 | 佐藤 花子       | [email protected]
 3 | 山田 優子       | [email protected]
  • 実際のアプリケーションでは、適切なスキーマ設計とデータ型を選択することが重要です。
  • 複雑な検索を行う場合は、パフォーマンスを考慮する必要があります。



PostgreSQL 9.1以降では、COLLATE指定を使用して、citext列またはデータ値の照合順序を指定することができます。これにより、特定のロケールに基づいて大文字小文字を区別する検索を行うことができます。

-- citext型を使用する新しいテーブルを作成
CREATE TABLE users_citext (
  id SERIAL PRIMARY KEY,
  name citext NOT NULL COLLATE ja_jp.citext,
  email VARCHAR(100) UNIQUE NOT NULL
);

-- ユーザーデータを挿入
INSERT INTO users_citext (name, email) VALUES
  ('田中 太郎', '[email protected]'),
  ('佐藤 花子', '[email protected]'),
  ('山田 優子', '[email protected]');

-- 名前に「山田」を含むユーザーを取得 (ja_jp.citext 照合順序を使用)
SELECT * FROM users_citext WHERE name ILIKE '%山田%';

正規表現

PostgreSQLには、正規表現を使用した検索を行う関数があります。これらの関数を使用して、大文字小文字を区別せずに複雑な検索を行うことができます。

-- 名前に「山田」を含むユーザーを取得 (正規表現を使用)
SELECT * FROM users WHERE name REGEXP '.*山田.*';

トリガー

トリガーを使用して、データが挿入または更新されるたびに、大文字小文字を自動的に変換することができます。

CREATE TRIGGER lowercase_name BEFORE INSERT OR UPDATE ON users
FOR EACH ROW
EXECUTE PROCEDURE lower(NEW.name);

ビュー

ビューを使用して、大文字小文字を区別しない形でデータを表現することができます。

CREATE VIEW users_lowercase AS
SELECT id, LOWER(name) AS name, email
FROM users;

-- 名前に「やまだ」を含むユーザーを取得 (ビューを使用)
SELECT * FROM users_lowercase WHERE name LIKE '%やまだ%';

注意事項

  • 上記の方法は、パフォーマンス上の影響がある可能性があることに注意してください。
  • 複雑な検索を行う場合は、適切な方法を選択することが重要です。
  • 大文字小文字の区別をが必要とする場合は、デフォルトの設定のままにしておくことをお勧めします。

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