ASP.NET での共有ホストにおける "トランザクションログが 'LOG_BACKUP' のため一杯です" エラー (日本語)
このエラーメッセージは、ASP.NET アプリケーション (ASP.NET MVCを含む) が SQL Server データベースを使用している共有ホスト環境で発生します。
エラーの意味:
- データベースのトランザクションログが一杯になり、データベースへの書き込みができなくなりました。
- このエラーの原因は、本来行われるべき "LOG_BACKUP" (ログ バックアップ) が実行されていない、または正しく実行されていないためです。
共有ホスト環境での注意点:
共有ホストでは、通常、データベース管理 (バックアップを含む) の一部機能が制限されている場合があります。そのため、ASP.NET アプリケーション開発者は、データベースのメンテナンスを自分で行う必要がでてくることがあります。
解決方法:
データベースのフルバックアップを取る:
トランザクションログを縮小する (Shrink):
- バックアップ後、不要なトランザクションがログに残っている可能性があります。ログファイルを縮小することで、空き容量を増やすことができます。
- ただし、頻繁にログを縮小するのは望ましくありません。
LOG_BACKUP を実行する:
- 共有ホストによっては、手動で LOG_BACKUP を実行できる場合があります。コントロールパネルや提供されるツールを確認してください。
- 自動で定期的に LOG_BACKUP を実行するように設定できる場合もあります。
サポートに問い合わせる:
ASP.NET MVC 開発者へのポイント:
- 開発中は、開発用データベースに対して頻繁にトランザクションが発生するため、トランザクションログが一杯になりやすいです。
- 本番環境にデプロイする前に、適切な LOG_BACKUP 戦略を立ててください。
用語解説:
- トランザクションログ: データベースへの変更履歴を記録するファイル
- LOG_BACKUP: トランザクションログのバックアップ処理
- 共有ホスト: 複数のユーザーがサーバーリソースを共有して利用するウェブホスティングサービス
ただ、ASP.NET MVC アプリケーション開発中に、このエラーを発生させないようなコーディングを心がけることはできます。
ポイント:
- 不要なトランザクションを避ける: データベースに対して、本来不要な更新や削除処理を行わないようにしましょう。
- 明示的なトランザクション管理を行う (上級者向け): トランザクションが必要な処理を明示的に囲み、不要なトランザクションを発生させないようにしましょう。 ASP.NET Entity Framework など ORM ツールを利用していれば、自動的にトランザクションを管理してくれることもありますが、コントロールが必要な場合は自分でトランザクションを管理します。
共有ホストによっては、SQL Server Management Studio などの外部ツールを使って、データベースに直接接続し、バックアップやログの縮小 (Shrink) を実行できる場合がありますが、一般的には共有ホストのコントロールパネルや提供されるツールを使うほうが簡単です。
ASP.NET MVC 開発者としてエラーを回避するためにできること
- 開発中は、頻繁にトランザクションが発生しがちなので、こまめにデータベースをバックアップを取る習慣をつけましょう。
このエラーは、データベースの運用管理上の問題だからです。
しかし、コーディング上でエラーを回避したり、発生しにくくする間接的な対策は可能です。
回避のためのポイント:
不要なトランザクションを避ける:
- データベースに対して、本来不要な更新や削除処理を行わないようにしましょう。
- 例えば、表示のために毎回データベースから読み込むのではなく、キャッシュを活用するなど。
- データの一貫性を保つためにトランザクションが必要なのは仕方ないですが、過度なトランザクションは避けるように設計しましょう。
- データベースに対して、本来不要な更新や削除処理を行わないようにしましょう。
ログの肥大化を抑制する (設計段階):
- データベースへの変更内容を細かくログに残すように設定していると、ログが肥大化しやすくなります。
- 本当に必要な情報のみをログに残すように設計しましょう。
- 共有ホストによっては、ログの残存期間などを設定できない場合があるので注意が必要です。
- データベースへの変更内容を細かくログに残すように設定していると、ログが肥大化しやすくなります。
- 本番環境にデプロイする前に、共有ホストの仕様を確認し、適切な LOG_BACKUP 戦略を立ててください。
- 自動バックアップ機能があるかないか、ユーザー側で設定できるかどうかなどを確認しましょう。
asp.net sql-server asp.net-mvc