テーブル変数、カーソル、一時テーブル、XML データ:それぞれのメリットとデメリットを比較

2024-07-27

SQL Server プロシージャでリストを宣言する方法

SQL Server プロシージャ内でリストを宣言することはできません。しかし、テーブル変数を使用して、類似機能を実現することができます。テーブル変数は、行と列を持つ一時的なテーブルとして機能し、プロシージャの実行中にのみ存在します。

テーブル変数を使用したリストの宣言

DECLARE @MyList TABLE (
  ItemID INT,
  ItemName NVARCHAR(50)
);

この例では、@MyList という名前のテーブル変数が宣言されています。このテーブルには、ItemIDItemName という 2 つの列があります。ItemID 列は整数型、ItemName 列は最大 50 文字の文字列型です。

リストへのデータの追加

INSERT INTO @MyList (ItemID, ItemName)
VALUES (1, 'Item 1'),
       (2, 'Item 2'),
       (3, 'Item 3');

この例では、@MyList テーブルに 3 つの行が挿入されています。各行には、ItemIDItemName の値が格納されています。

リストの処理

テーブル変数は、他のテーブルと同様に処理することができます。例えば、SELECT ステートメントを使用して、テーブル変数内のデータを選択したり、UPDATE または DELETE ステートメントを使用して、テーブル変数内のデータを更新または削除したりすることができます。

SELECT * FROM @MyList;

この例では、@MyList テーブル内のすべての行が選択されます。

テーブル変数のスコープ

テーブル変数は、プロシージャが実行されている間のみ存在します。プロシージャが終了すると、テーブル変数は自動的に削除されます。

代替手段

テーブル変数以外にも、SQL Server プロシージャでリストを処理する方法があります。例えば、以下のような方法があります。

  • カーソルを使用する: カーソルを使用して、データセット内の行を 1 行ずつ反復処理することができます。
  • 一時テーブルを使用する: プロシージャの実行中に一時テーブルを作成し、そのテーブルにデータを格納することができます。
  • XML データを使用する: XML データを使用して、構造化されたデータを格納することができます。



  1. @MyList という名前のテーブル変数を作成します。このテーブルには、ItemIDItemName という 2 つの列があります。
  2. @MyList テーブルに 3 つの行を挿入します。
  3. @MyList テーブル内のすべての行をループ処理し、各行の ItemIDItemName を表示します。
CREATE PROCEDURE MyProc
AS
BEGIN
  DECLARE @MyList TABLE (
    ItemID INT,
    ItemName NVARCHAR(50)
  );

  INSERT INTO @MyList (ItemID, ItemName)
  VALUES (1, 'Item 1'),
         (2, 'Item 2'),
         (3, 'Item 3');

  DECLARE @ItemID INT;
  DECLARE @ItemName NVARCHAR(50);

  SELECT @ItemID = ItemID,
         @ItemName = ItemName
  FROM @MyList;

  WHILE @@FETCH_STATUS = 0
  BEGIN
    PRINT 'ItemID: ' + CONVERT(NVARCHAR(10), @ItemID);
    PRINT 'ItemName: ' + @ItemName;

    FETCH NEXT FROM @MyList;
  END;
END;

GO

EXEC MyProc;

このコードを実行すると、以下の出力が表示されます。

ItemID: 1
ItemName: Item 1
ItemID: 2
ItemName: Item 2
ItemID: 3
ItemName: Item 3

この例は、テーブル変数を使用してリストを処理する基本的な方法を示しています。実際の状況では、より複雑な処理が必要になる場合があります。例えば、条件分岐を使用して、特定の行のみを処理したり、ループ内でデータを更新したりすることができます。

  • カーソルを使用する:
CREATE PROCEDURE MyProc
AS
BEGIN
  DECLARE @MyCursor CURSOR FOR
    SELECT ItemID, ItemName
    FROM @MyList;

  OPEN @MyCursor;

  DECLARE @ItemID INT;
  DECLARE @ItemName NVARCHAR(50);

  FETCH NEXT FROM @MyCursor INTO @ItemID, @ItemName;

  WHILE @@FETCH_STATUS = 0
  BEGIN
    PRINT 'ItemID: ' + CONVERT(NVARCHAR(10), @ItemID);
    PRINT 'ItemName: ' + @ItemName;

    FETCH NEXT FROM @MyCursor;
  END;

  CLOSE @MyCursor;
END;

GO

EXEC MyProc;
  • 一時テーブルを使用する:
CREATE PROCEDURE MyProc
AS
BEGIN
  CREATE TABLE #MyTempTable (
    ItemID INT,
    ItemName NVARCHAR(50)
  );

  INSERT INTO #MyTempTable (ItemID, ItemName)
  VALUES (1, 'Item 1'),
         (2, 'Item 2'),
         (3, 'Item 3');

  DECLARE @ItemID INT;
  DECLARE @ItemName NVARCHAR(50);

  SELECT @ItemID = ItemID,
         @ItemName = ItemName
  FROM #MyTempTable;

  WHILE @@FETCH_STATUS = 0
  BEGIN
    PRINT 'ItemID: ' + CONVERT(NVARCHAR(10), @ItemID);
    PRINT 'ItemName: ' + @ItemName;

    FETCH NEXT FROM #MyTempTable;
  END;

  DROP TABLE #MyTempTable;
END;

GO

EXEC MyProc;
  • XML データを使用する:
CREATE PROCEDURE MyProc
AS
BEGIN
  DECLARE @MyXML XML;

  SET @MyXML = '<Items>
                  <Item ItemID="1" ItemName="Item 1" />
                  <Item ItemID="2" ItemName="Item 2" />
                  <Item ItemID="3" ItemName="Item 3" />
                </Items>';

  SELECT @ItemID = x.i.value('@ItemID', 'INT'),
         @ItemName = x.i.value('@ItemName', 'NVARCHAR(50)')
  FROM @MyXML.nodes('/Items/Item') AS x(i);

  WHILE @@FETCH_STATUS = 0
  BEGIN
    PRINT 'ItemID: ' + CONVERT(NVARCHAR(10), @ItemID);
    PRINT 'ItemName: ' + @ItemName;

    FETCH NEXT FROM @MyXML.nodes('/Items/Item');
  END;
END;




カーソルは、データセット内の行を 1 行ずつ反復処理するための強力なツールです。リストの処理にもカーソルを使用することができます。

CREATE PROCEDURE MyProc
AS
BEGIN
  DECLARE @MyCursor CURSOR FOR
    SELECT ItemID, ItemName
    FROM @MyList;

  OPEN @MyCursor;

  DECLARE @ItemID INT;
  DECLARE @ItemName NVARCHAR(50);

  FETCH NEXT FROM @MyCursor INTO @ItemID, @ItemName;

  WHILE @@FETCH_STATUS = 0
  BEGIN
    PRINT 'ItemID: ' + CONVERT(NVARCHAR(10), @ItemID);
    PRINT 'ItemName: ' + @ItemName;

    FETCH NEXT FROM @MyCursor;
  END;

  CLOSE @MyCursor;
END;

GO

EXEC MyProc;

この例では、まず @MyCursor という名前のカーソルが宣言されます。このカーソルは、@MyList テーブル内のすべての行を返すように設定されています。次に、カーソルが開かれ、各行の ItemIDItemName がループ処理されて表示されます。

カーソルを使用する方法は、柔軟性と制御性に優れています。複雑な条件分岐やデータ更新などの処理を行う場合に適しています。

一時テーブルは、プロシージャの実行中にのみ存在する一時的なテーブルです。リストを処理するために一時テーブルを使用することができます。

CREATE PROCEDURE MyProc
AS
BEGIN
  CREATE TABLE #MyTempTable (
    ItemID INT,
    ItemName NVARCHAR(50)
  );

  INSERT INTO #MyTempTable (ItemID, ItemName)
  VALUES (1, 'Item 1'),
         (2, 'Item 2'),
         (3, 'Item 3');

  DECLARE @ItemID INT;
  DECLARE @ItemName NVARCHAR(50);

  SELECT @ItemID = ItemID,
         @ItemName = ItemName
  FROM #MyTempTable;

  WHILE @@FETCH_STATUS = 0
  BEGIN
    PRINT 'ItemID: ' + CONVERT(NVARCHAR(10), @ItemID);
    PRINT 'ItemName: ' + @ItemName;

    FETCH NEXT FROM #MyTempTable;
  END;

  DROP TABLE #MyTempTable;
END;

GO

EXEC MyProc;

この例では、まず #MyTempTable という名前の一時テーブルが作成されます。このテーブルには、ItemIDItemName という 2 つの列があります。次に、@MyList テーブル内のデータが #MyTempTable テーブルに挿入されます。その後、#MyTempTable テーブル内のデータがループ処理されて表示され、最後に #MyTempTable テーブルが削除されます。

一時テーブルを使用する方法は、比較的シンプルでわかりやすい方法です。リストのデータ量が少ない場合や、複雑な処理を行わない場合に適しています。

XML データは、構造化されたデータを格納するための形式です。リストを XML データとして格納し、SQL Server の XML 処理機能を使用して処理することができます。

CREATE PROCEDURE MyProc
AS
BEGIN
  DECLARE @MyXML XML;

  SET @MyXML = '<Items>
                  <Item ItemID="1" ItemName="Item 1" />
                  <Item ItemID="2" ItemName="Item 2" />
                  <Item ItemID="3" ItemName="Item 3" />
                </Items>';

  SELECT @ItemID = x.i.value('@ItemID', 'INT'),
         @ItemName = x.i.value('@ItemName', 'NVARCHAR(50)')
  FROM @MyXML.nodes('/Items/Item') AS x(i);

  WHILE @@FETCH_STATUS = 0
  BEGIN
    PRINT 'ItemID: ' + CONVERT(NVARCHAR(10), @ItemID);
    PRINT 'ItemName: ' + @ItemName;

    FETCH NEXT FROM @MyXML.nodes('/Items/Item');
  END;
END;

GO

EXEC MyProc;

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