NoSQLデータベースとNewSQLデータベースにおけるシャード化とパーティショニング
データベースシャード化とパーティショニング:違いと使い分け
データベースの規模が大きくなると、パフォーマンスやスケーラビリティの問題が発生する可能性があります。これらの問題に対処するために、データベースシャード化とデータベースパーティショニングという2つの技術があります。
データベースシャード化とは、データを複数の独立したデータベースサーバー(シャード)に分散させる技術です。一方、データベースパーティショニングとは、データを論理的に複数のグループ(パーティション)に分割し、同じサーバー上に保存する技術です。
主な違い
項目 | データベースシャード化 | データベースパーティショニング |
---|---|---|
データの分散 | 複数のサーバーに分散 | 同じサーバー上に保存 |
スケーラビリティ | 水平方向にスケーラブル | 垂直方向にスケーラブル |
パフォーマンス | 特定のクエリのパフォーマンスが向上 | 全体的なパフォーマンスが向上 |
複雑性 | 比較的複雑 | 比較的シンプル |
シャード化とパーティショニングの使い分け
ユースケース | 適した技術 |
---|---|
データ量が非常に大きい | シャード化 |
特定のクエリのパフォーマンスを向上させたい | シャード化 |
データベースの管理を簡略化したい | パーティショニング |
コストを抑えたい | パーティショニング |
MySQLにおけるシャード化とパーティショニング
MySQLでは、MySQL ShardingとMySQL Partitioningという2つのツールを使用して、シャード化とパーティショニングを行うことができます。
- MySQL Shardingは、複数のMySQLサーバーをまとめて管理するためのツールです。シャードキーに基づいてデータを複数のシャードに分散させることができます。
- MySQL Partitioningは、テーブルを論理的に複数のパーティションに分割するためのツールです。パーティショニングキーに基づいてデータをパーティションに割り当てます。
データベースシャード化とデータベースパーティショニングは、どちらもデータベースのスケーラビリティとパフォーマンスを向上させるための有効な技術です。それぞれの技術の特徴を理解し、ユースケースに合わせて適切な技術を選択することが重要です。
MySQL Sharding
from mysql_shard import Shard
# シャード構成
shards = [
Shard("shard1", "localhost:3306"),
Shard("shard2", "localhost:3307"),
]
# シャードキーに基づいてシャードを選択
shard = shards[hash(user_id) % len(shards)]
# シャードに接続してクエリを実行
connection = shard.connect()
cursor = connection.cursor()
cursor.execute("SELECT * FROM users WHERE user_id = %s", user_id)
result = cursor.fetchone()
connection.close()
MySQL Partitioning
CREATE TABLE users (
user_id INT NOT NULL AUTO_INCREMENT,
username VARCHAR(255) NOT NULL,
email VARCHAR(255) NOT NULL,
created_at TIMESTAMP NOT NULL DEFAULT CURRENT_TIMESTAMP,
PARTITION BY RANGE (created_at) (
PARTITION p202301 VALUES LESS THAN ('2023-02-01'),
PARTITION p202302 VALUES LESS THAN ('2023-03-01'),
PARTITION p202303 VALUES LESS THAN ('2023-04-01'),
...
)
);
シャード化
- Proxyによるシャード化: データベースへのアクセスを仲介するProxyサーバーを使用して、シャードにルーティングする。
- Middlewareによるシャード化: アプリケーションとデータベースの間にMiddlewareを導入し、シャードにルーティングする。
- データベース固有の機能: MySQL Shardingのような、データベース固有のシャード化機能を使用する。
パーティショニング
- テーブルパーティショニング: テーブルを論理的に複数のパーティションに分割する。
- リストパーティショニング: データをリスト構造で保存し、パーティションに分割する。
- ハッシュパーティショニング: ハッシュ関数を使用してデータをパーティションに割り当てる。
- NoSQLデータベース: CassandraやMongoDBのようなNoSQLデータベースは、もともとシャード化やパーティショニングに対応するように設計されています。
- NewSQLデータベース: CockroachDBやTiDBのようなNewSQLデータベースは、従来のRDBMSとNoSQLデータベースの利点を兼ね備えています。
選択の指針
- データ量
- アクセスパターン
- パフォーマンス要件
- スケーラビリティ要件
- コスト
mysql sharding database-partitioning