JavaScript と SQLite でタイムスタンプを自在に操る:Chrome 拡張機能の活用術
Chrome のタイムスタンプ形式:SQLite との関連性
SQLiteデータベースと Google Chrome 拡張機能でタイムスタンプを扱う場合、その形式を理解することが重要です。この記事では、それぞれのタイムスタンプ形式と、それらを相互に変換する方法を詳しく説明します。
Chrome のタイムスタンプ形式
Chrome 拡張機能では、主に以下の2種類のタイムスタンプ形式が使用されます。
- JavaScript の Date オブジェクト:
この形式は、ミリ秒単位の精度を持つ数値として表現されます。JavaScript で
Date.now()
関数を使用すると、現在の時刻をこの形式で取得できます。例:
const timestamp = Date.now();
console.log(timestamp); // 1656147200000 (例)
- UNIX タイムスタンプ:
この形式は、1970年1月1日 00:00:00 UTC からの経過秒数を表す数値です。JavaScript で
Math.floor(Date.now() / 1000)
関数を使用すると、現在の時刻をこの形式で取得できます。例:
const timestamp = Math.floor(Date.now() / 1000);
console.log(timestamp); // 1656143600 (例)
SQLite では、以下の2種類のタイムスタンプ形式がサポートされています。
- TEXT 型:
文字列として保存される形式です。任意の日付と時刻形式を使用できますが、後述する
DATETIME
型よりも処理速度が遅くなります。例:
CREATE TABLE my_table (
timestamp TEXT
);
INSERT INTO my_table (timestamp) VALUES ('2024-04-27 04:33:00');
- DATETIME 型: YYYY-MM-DD HH:MM:SS[.mmm] 形式で保存される形式です。TEXT 型よりも処理速度が速く、インデックス付けにも適しています。例:
CREATE TABLE my_table (
timestamp DATETIME
);
INSERT INTO my_table (timestamp) VALUES ('2024-04-27 04:33:00');
形式間の変換
JavaScript の Date オブジェクトから SQLite の DATETIME 型へ
const timestamp = Date.now();
const sqliteTimestamp = new Date(timestamp).toISOString().slice(0, 19);
console.log(sqliteTimestamp); // 2024-04-27 04:33:00
SQLite の DATETIME 型から JavaScript の Date オブジェクトへ
const sqliteTimestamp = '2024-04-27 04:33:00';
const timestamp = new Date(sqliteTimestamp).getTime();
console.log(timestamp); // 1656147200000 (例)
UNIX タイムスタンプは、時差を考慮していないため、そのまま SQLite に保存すると誤った時刻が表示される可能性があります。SQLite に保存する場合は、必ずローカルタイムゾーンに変換してから保存するようにしてください。
SQLite と Chrome 拡張機能でタイムスタンプを扱うには、それぞれの形式を理解し、適切に変換することが重要です。この記事で説明した方法を参考に、状況に応じて適切な形式を選択してください。
Chrome 拡張機能で現在時刻をSQLiteデータベースに保存
この例では、Chrome 拡張機能で現在時刻を取得し、SQLiteデータベースに保存する方法を示します。
manifest.json
{
"name": "Timestamp Example",
"version": "1.0",
"description": "An example extension for demonstrating timestamp handling",
"manifest_version": 3,
"permissions": [
"storage"
],
"background": {
"service_worker": "background.js"
}
}
background.js
chrome.storage.sync.get(['timestamp'], function(items) {
const now = new Date();
const timestamp = now.toISOString().slice(0, 19);
if (!items.timestamp || items.timestamp !== timestamp) {
chrome.storage.sync.set({timestamp: timestamp}, function() {
console.log('Timestamp saved:', timestamp);
// オプションで、SQLiteデータベースに保存
saveTimestampToSQLite(timestamp);
});
}
});
function saveTimestampToSQLite(timestamp) {
// SQLiteデータベースを開く
const db = openDatabase('my_database.db', '1.0', 'My Database', 2000000);
// テーブルが存在しない場合は作成
db.executeSql('CREATE TABLE IF NOT EXISTS timestamps (timestamp DATETIME)');
// タイムスタンプを挿入
db.executeSql('INSERT INTO timestamps (timestamp) VALUES (?)', [timestamp]);
}
index.html
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<title>Timestamp Example</title>
</head>
<body>
<script src="script.js"></script>
</body>
</html>
script.js
function getTimestamp() {
chrome.storage.sync.get(['timestamp'], function(items) {
if (items.timestamp) {
const timestampElement = document.getElementById('timestamp');
timestampElement.textContent = items.timestamp;
}
});
}
getTimestamp();
この拡張機能をインストールして実行すると、現在の時刻がSQLiteデータベースに保存され、index.html
ファイルに表示されます。
SQLiteデータベースのタイムスタンプをJavaScriptで取得
この例では、SQLiteデータベースに保存されているタイムスタンプをJavaScriptで取得する方法を示します。
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<title>Timestamp Example</title>
</head>
<body>
<p>Timestamp: <span id="timestamp"></span></p>
<script src="script.js"></script>
</body>
</html>
function getTimestamp() {
// SQLiteデータベースを開く
const db = openDatabase('my_database.db', '1.0', 'My Database', 2000000);
// 最新のタイムスタンプを取得
db.executeSql('SELECT * FROM timestamps ORDER BY timestamp DESC LIMIT 1', [], function(result) {
if (result.rows.length > 0) {
const timestamp = result.rows[0].timestamp;
const timestampElement = document.getElementById('timestamp');
timestampElement.textContent = timestamp;
}
});
}
getTimestamp();
このコードを実行すると、index.html
ファイルにSQLiteデータベースに保存されている最新のタイムスタンプが表示されます。
補足
上記はあくまで例であり、状況に合わせてカスタマイズする必要があります。例えば、データベースの名前、テーブル名、カラム名などは自由に設定できます。また、エラー処理やセキュリティ対策なども考慮する必要があります。
SQLite と Chrome 拡張機能におけるタイムスタンプ処理のその他の方法
Chrome 拡張機能でSQLiteデータベースに直接アクセス
しかし、これらのストレージ API は、SQLiteデータベースのような構造化データの保存には適していません。そのため、SQLiteデータベースを直接使用する方が、より効率的で柔軟なデータ管理が可能となります。
Chrome 拡張機能で SQLite データベースに直接アクセスするには、chrome.fileSystem
: https://developer.chrome.com/docs/extensions/reference/fileSystem API を使用します。この API を使用して、拡張機能のサンドボックス内にあるファイルシステムにアクセスし、SQLite データベースファイルを作成、読み取り、書き込みすることができます。
Web Worker を使用して非同期処理
第三者ライブラリの利用
SQLite データベースの操作を容易にするための、さまざまな第三者ライブラリが用意されています。これらのライブラリを使用することで、複雑なデータベース操作をより簡単に記述することができます。
IndexedDB は、ブラウザ上で構造化されたデータを保存するための API です。SQLite データベースと同様に、IndexedDB はキー-値ストアとしてデータを保存し、トランザクションなどの機能を提供します。
IndexedDB は、SQLite データベースよりも軽量で、ブラウザとの互換性が高いという利点があります。しかし、SQLite データベースほど強力な機能は備えていません。
具体的な方法は、以下の要素によって異なります。
- データベースのサイズと複雑性
- 必要なパフォーマンス
- 必要な機能
- 開発者のスキルと経験
sqlite google-chrome timestamp