SQLAlchemy Alembicによるデータベーススキーマのマイグレーション

SQLAlchemyにおけるBaseとTableの違い

SQLAlchemyでテーブルを定義する場合、BaseとTableという2つの方法があります。 どちらもテーブルを定義するための機能を提供しますが、いくつかの重要な違いがあります。

Baseクラスは、SQLAlchemyのORM（オブジェクト関係マッピング）機能を利用するための基底クラスです。 Baseクラスを継承したクラスは、自動的にデータベースのテーブルとマッピングされます。

Tableクラス

一方、Tableクラスは、データベースのテーブルを直接定義するためのクラスです。 Tableクラスを使用すると、より詳細なテーブル定義が可能になります。

主な違い

Baseクラスを使用する利点

• ORM機能を利用できる
• テーブルの自動生成が可能
• コード量が少なく済む

• 詳細なテーブル定義ができない
• 継承が必要

• ORM機能を利用しない場合に軽量

• コード量が多くなる

使い分け

• ORM機能を利用したい場合は、Baseクラスを使用する。
• より詳細なテーブル定義が必要な場合は、Tableクラスを使用する。
• 軽量さを求める場合は、Tableクラスを使用する。

例

# Baseクラスを使用する場合

from sqlalchemy import Base, Column, Integer, String

class User(Base):
    __tablename__ = "users"

    id = Column(Integer, primary_key=True)
    name = Column(String(255))


# Tableクラスを使用する場合

from sqlalchemy import Table, MetaData, Column, Integer, String

metadata = MetaData()

users = Table(
    "users",
    metadata,
    Column("id", Integer, primary_key=True),
    Column("name", String(255)),
)

from sqlalchemy import create_engine, Base, Column, Integer, String

# エンジンの作成
engine = create_engine("sqlite:///example.db")

# Baseクラスの継承
class User(Base):
    __tablename__ = "users"

    id = Column(Integer, primary_key=True)
    name = Column(String(255))

# テーブルの作成
Base.metadata.create_all(engine)

# セッションの作成
session = sessionmaker(bind=engine)()

# ユーザーの追加
user = User(name="John Doe")
session.add(user)
session.commit()

# ユーザーの取得
user = session.query(User).first()

# ユーザーの更新
user.name = "Jane Doe"
session.commit()

# ユーザーの削除
session.delete(user)
session.commit()

# セッションのクローズ
session.close()

from sqlalchemy import create_engine, Table, MetaData, Column, Integer, String

# エンジンの作成
engine = create_engine("sqlite:///example.db")

# メタデータの作成
metadata = MetaData()

# テーブルの作成
users = Table(
    "users",
    metadata,
    Column("id", Integer, primary_key=True),
    Column("name", String(255)),
)

# テーブルの作成
metadata.create_all(engine)

# セッションの作成
session = sessionmaker(bind=engine)()

# ユーザーの追加
stmt = users.insert().values(name="John Doe")
session.execute(stmt)

# ユーザーの取得
stmt = users.select()
result = session.execute(stmt)
user = result.first()

# ユーザーの更新
stmt = users.update().where(users.c.id == user.id).values(name="Jane Doe")
session.execute(stmt)

# ユーザーの削除
stmt = users.delete().where(users.c.id == user.id)
session.execute(stmt)

# セッションのクローズ
session.close()

解説

上記のコードは、BaseクラスとTableクラスを使用してテーブルを定義し、操作する例です。

1. Baseクラスを継承したクラスを作成します。
2. クラス属性でテーブル名とカラムを定義します。
3. Base.metadata.create_all()を使用してテーブルを作成します。
4. sessionmaker()を使用してセッションを作成します。
5. セッションを使用して、ユーザーの追加、取得、更新、削除を行います。
6. セッションをクローズします。

1. MetaDataオブジェクトを作成します。
2. Tableオブジェクトを作成し、テーブル名とカラムを定義します。
3. sqlalchemy.sql.expressionモジュールの機能を使用して、SQLクエリを発行します。

SQLAlchemyでテーブルを定義するその他の方法

Declarativeは、Pythonのクラスデコレータを使用してテーブルを定義する方法です。 Baseクラスと似ていますが、より簡潔なコードでテーブルを定義できます。

from sqlalchemy import declarative_base, Column, Integer, String

Base = declarative_base()

class User(Base):
    __tablename__ = "users"

    id = Column(Integer, primary_key=True)
    name = Column(String(255))

Data Definition Language (DDL)

DDLは、SQL文を使用してテーブルを直接定義する方法です。

CREATE TABLE users (
    id INTEGER PRIMARY KEY,
    name VARCHAR(255)
);

Alembicは、データベーススキーマのマイグレーションを管理するためのツールです。 Alembicを使用して、バージョン管理された方法でテーブルを定義し、変更することができます。

SQLAlchemyでテーブルを定義する方法はいくつかあります。 どの方法を使用するかは、要件と好みによって異なります。

• データベーススキーマのマイグレーションを管理したい場合は、Alembicを使用します。