PostgreSQL 9.2 でのデータベースサイズ確認コマンドの具体的なコード例と解説
PostgreSQL 9.2 でのデータベースサイズ確認コマンド
PostgreSQL 9.2 でデータベースのサイズを確認するコマンドは、主に以下の2つがあります。
VACUUM ANALYZE コマンド
- 目的: データベースの空き領域を再利用し、統計情報を更新します。
- サイズ確認: このコマンドを実行した後、
pg_stat_user_tables
システムカタログでデータベースのサイズを確認できます。
VACUUM ANALYZE <database_name>;
pg_database システムカタログ
- 目的: PostgreSQLのデータベースに関する情報を提供します。
- サイズ確認:
datsize
列にデータベースのサイズがバイト単位で格納されています。
SELECT datname, datsize FROM pg_database;
例:
SELECT datname, datsize FROM pg_database WHERE datname = 'mydatabase';
これは、データベース名 "mydatabase" のサイズを表示します。
注意:
datsize
はデータベースのディスク上のサイズであり、実際のデータサイズとは異なる可能性があります。- より正確なサイズ情報は、データベースのバックアップファイルサイズや、ファイルシステムの情報を参照する必要があります。
VACUUM ANALYZE コマンドと pg_stat_user_tables カタログを使った方法
-- 特定のデータベースを真空化し、統計情報を更新
VACUUM ANALYZE mydatabase;
-- 更新された統計情報からテーブルごとのサイズを確認
SELECT relname, n_live_tup, seq_scan, seq_tup_read
FROM pg_stat_user_tables
WHERE schemaname = 'public'
ORDER BY n_live_tup DESC;
- 解説:
VACUUM ANALYZE
でデータベースmydatabase
の空き領域を再利用し、統計情報を更新します。pg_stat_user_tables
システムカタログから、relname
(テーブル名)、n_live_tup
(ライブタプルの数)、seq_scan
(シーケンシャルスキャン回数)、seq_tup_read
(シーケンシャルスキャンで読み込んだタプル数)などの情報を取得できます。n_live_tup
の値は、大まかなデータ量の目安となります。
-- 特定のデータベースのサイズを取得
SELECT datname, datsize FROM pg_database WHERE datname = 'mydatabase';
- 解説:
pg_database
システムカタログから、datname
(データベース名)、datsize
(データベースのサイズ(バイト))を取得します。datsize
は、データベース全体が占めるディスク上のサイズを示します。
個々のテーブルのサイズを取得する方法
-- 特定のテーブルのサイズを取得
SELECT pg_total_relation_size('public.mytable');
- 解説:
pg_total_relation_size
関数は、指定したテーブルのサイズ(バイト)を返します。public.mytable
の部分は、スキーマ名とテーブル名を指定します。
- インデックスのサイズ:
SELECT pg_relation_size('mytable_index');
mytable_index
はインデックスの名前です。
- すべてのテーブルのサイズを一覧表示:
SELECT relname, pg_total_relation_size(relid) FROM pg_class WHERE relkind = 'r' AND relnamespace = 'public';
relkind = 'r'
は、通常のテーブルを対象とする条件です。relnamespace = 'public'
は、public スキーマ内のテーブルを対象とする条件です。
注意点
datsize
は、データベース全体のサイズであり、個々のテーブルのサイズを正確に反映しているわけではありません。pg_total_relation_size
は、テーブルのデータとインデックスのサイズを合計した値を返します。- データベースのサイズ計測は、vacuum 操作のタイミングや、システムの負荷によって変動する可能性があります。
より詳細な情報や、特定の状況に合わせた計測方法については、PostgreSQLの公式ドキュメントをご参照ください。
- 上記のコード例は、PostgreSQL 9.2 を想定しています。
- PostgreSQLのバージョンが異なる場合、一部の関数やシステムカタログ名が異なる場合があります。
- より正確なサイズ計測には、PostgreSQLのバックアップファイルサイズや、ファイルシステムの情報を参照することも有効です。
PostgreSQLの管理ツールを利用する方法
PostgreSQLには、pgAdminやpsqlなどの管理ツールが付属しています。これらのツールは、データベースのサイズをグラフィカルに表示したり、より詳細な情報を取得したりすることができます。
- pgAdmin: GUIベースの管理ツールで、データベースオブジェクトのサイズをツリー構造で視覚的に確認できます。
- psql: コマンドラインベースのインタフェースで、SQLクエリを実行してサイズ情報を取得できます。
オペレーティングシステムのツールを利用する方法
- duコマンド: Unix/Linux系OSで、ディレクトリやファイルのディスク使用量を表示するコマンドです。PostgreSQLのデータディレクトリを指定することで、データベース全体のサイズを概算できます。
- lsコマンド: ファイルのサイズを表示するコマンドです。PostgreSQLのデータファイルのサイズを個別に確認できます。
スクリプトで自動化する方法
- シェルスクリプト:
pg_database
システムカタログから情報を取得し、結果をファイルに出力したり、メールで通知したりすることができます。 - プログラミング言語: Python、Ruby、Perlなどのプログラミング言語を使って、PostgreSQLに接続し、データベースのサイズを計測するプログラムを作成できます。
- pg_size_pretty関数: PostgreSQL 9.5以降で利用できる関数で、バイト単位のサイズをより人間が読みやすい形式に変換します。
- pg_database_size関数: PostgreSQL 9.5以降で利用できる関数で、指定したデータベースのサイズをバイト単位で取得します。
どの方法を選ぶべきか?
- 迅速な確認:
pg_database
システムカタログを利用したSQLクエリが最も簡単です。 - 詳細な分析: pgAdminやpsqlを利用して、データベースオブジェクトごとのサイズを詳細に分析できます。
- 自動化: シェルスクリプトやプログラミング言語を使って、定期的にデータベースのサイズを監視し、異常を検知することができます。
- 可視化: pgAdminを利用することで、データベースのサイズをグラフ化し、視覚的に確認できます。
選択のポイント
- 確認の頻度: 頻繁に確認する場合は、スクリプトで自動化するのが効率的です。
- 確認する情報: データベース全体のサイズだけでなく、テーブルごとのサイズやインデックスのサイズなど、詳細な情報が必要な場合は、pgAdminやpsqlが適しています。
- ツールの使いやすさ: GUIツールの方が初心者でも扱いやすいですが、コマンドラインツールの方が柔軟性が高いです。
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