PostgreSQLでINSERTとUNION ALLを使って「INSERT IF NOT EXISTS」を実現する方法
PostgreSQLでの「INSERT IF NOT EXISTS, ELSE RETURN ID」の実装方法
方法1:CTE(共通表式)とINSERT
- CTEを使用して、既存のレコードと一致するかどうかを確認します。
- 一致しない場合は、INSERTを使用して新しいレコードを挿入します。
- 一致する場合は、既存のレコードのIDを返します。
WITH cte AS (
SELECT id
FROM table_name
WHERE column1 = 'value1' AND column2 = 'value2'
)
INSERT INTO table_name (column1, column2)
VALUES ('value1', 'value2')
RETURNING id
WHERE NOT EXISTS (
SELECT 1
FROM cte
);
SELECT id
FROM cte;
方法2:INSERTとUNION ALL
- INSERTを使用して、新しいレコードを挿入しようとします。
INSERT INTO table_name (column1, column2)
VALUES ('value1', 'value2');
SELECT id
FROM table_name
WHERE column1 = 'value1' AND column2 = 'value2';
UNION ALL
SELECT id
FROM table_name
WHERE column1 = 'value1' AND column2 = 'value2';
方法3:CASE式とINSERT
INSERT INTO table_name (column1, column2)
VALUES ('value1', 'value2')
RETURNING id
CASE
WHEN EXISTS (
SELECT 1
FROM table_name
WHERE column1 = 'value1' AND column2 = 'value2'
) THEN
(
SELECT id
FROM table_name
WHERE column1 = 'value1' AND column2 = 'value2'
)
ELSE
(
id
)
END;
これらの方法はすべて、既存のレコードと一致するかどうかを確認してから新しいレコードを挿入し、必要に応じて既存のレコードのIDを返すことができます。どの方法を使用するかは、状況に応じて選択してください。
その他の注意点
- 上記のコードはあくまで例であり、使用するテーブルやカラム名に合わせて変更する必要があります。
- エラー処理やロック処理などの考慮事項もあります。
- 複雑な処理の場合は、パフォーマンスを考慮する必要があります。
PostgreSQLにおける「INSERT IF NOT EXISTS, ELSE RETURN ID」のサンプルコード
-- usersテーブルを作成する
CREATE TABLE IF NOT EXISTS users (
id SERIAL PRIMARY KEY,
name TEXT NOT NULL,
email TEXT UNIQUE NOT NULL
);
-- 新しいレコードを挿入する
INSERT INTO users (name, email)
VALUES ('Taro Yamada', '[email protected]')
RETURNING id;
-- 既存のレコードと一致するかどうかを確認する
SELECT *
FROM users
WHERE name = 'Taro Yamada' AND email = '[email protected]';
このコードでは、以下の処理が行われます。
CREATE TABLE IF NOT EXISTS users
ステートメントを使用して、users テーブルが存在しない場合は作成します。INSERT INTO users
ステートメントを使用して、Taro Yamada という名前と [email protected] というメールアドレスを持つ新しいレコードを users テーブルに挿入しようとします。RETURNING id
句を使用して、挿入されたレコードのIDを返します。SELECT
ステートメントを使用して、挿入されたレコードが users テーブルに存在するかどうかを確認します。
このコードは、users テーブルにレコードが存在しない場合にのみ新しいレコードを挿入し、挿入されたレコードのIDを返す方法の1つの例です。
-- productsテーブルを作成する
CREATE TABLE IF NOT EXISTS products (
id SERIAL PRIMARY KEY,
name TEXT NOT NULL,
price DECIMAL(10,2) NOT NULL
);
-- 新しいレコードを挿入する
INSERT INTO products (name, price)
VALUES ('iPhone 13 Pro', 1299.00)
RETURNING id, name;
-- 既存のレコードと一致するかどうかを確認する
SELECT *
FROM products
WHERE name = 'iPhone 13 Pro';
このコードは、products テーブルに iPhone 13 Pro という名前の製品が存在しない場合にのみ、その製品を挿入し、その製品のIDと名前を返します。
これらのサンプルコードは、状況に合わせて変更することができます。
PostgreSQLにおける「INSERT IF NOT EXISTS, ELSE RETURN ID」の実装方法:代替手段
MERGE文を使用する
PostgreSQL 8.4以降では、MERGE文を使用して「INSERT IF NOT EXISTS」をより簡単に実装できます。
MERGE INTO users (name, email)
USING (
VALUES ('Taro Yamada', '[email protected]')
) AS new_data
ON (users.name = new_data.name AND users.email = new_data.email)
WHEN MATCHED THEN UPDATE SET name = new_data.name
WHEN NOT MATCHED THEN INSERT (name, email) VALUES (new_data.name, new_data.email)
RETURNING id;
MERGE INTO users
ステートメントを使用して、users テーブルに新しいレコードをマージしようとします。USING
句を使用して、新しいレコードのデータソースを指定します。ON
句を使用して、既存のレコードと新しいレコードを一致させる条件を指定します。WHEN MATCHED
句を使用して、既存のレコードと一致した場合の処理を指定します。
INSERT...ON CONFLICT DO NOTHINGを使用する
INSERT INTO users (name, email)
VALUES ('Taro Yamada', '[email protected]')
ON CONFLICT DO NOTHING;
ON CONFLICT DO NOTHING
句を使用して、既存のレコードと一致する場合は何もしないことを指定します。
トリガーを使用して、「INSERT IF NOT EXISTS」ロジックをデータベースにカプセル化することができます。
CREATE OR REPLACE FUNCTION insert_if_not_exists()
RETURNS TRIGGER AS $$
BEGIN
IF NOT EXISTS (
SELECT 1
FROM users
WHERE name = NEW.name AND email = NEW.email
) THEN
INSERT INTO users (name, email)
VALUES (NEW.name, NEW.email);
END IF;
RETURN NEW;
END;
$$ LANGUAGE plpgsql;
CREATE TRIGGER insert_if_not_exists_trigger
BEFORE INSERT ON users
FOR EACH ROW
EXECUTE PROCEDURE insert_if_not_exists();
insert_if_not_exists
トリガー関数を定義します。- このトリガーは、users テーブルに新しいレコードが挿入される前に
insert_if_not_exists
関数を呼び出します。
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