GRANT USAGE ON SCHEMA と他の権限との違い

2024-04-02

PostgreSQL スキーマにおける GRANT USAGE ON SCHEMA とは?

GRANT USAGE ON SCHEMA は、PostgreSQL データベースにおけるスキーマに対するアクセス権限を付与する SQL コマンドです。これは、特定のユーザーまたはロールに、スキーマ内のオブジェクトを参照したり操作したりする権限を与えるために使用されます。

スキーマとは?

スキーマは、データベース内の論理的な名前空間であり、テーブル、ビュー、インデックス、関数などのデータベースオブジェクトをグループ化するために使用されます。スキーマを使用することで、データベースオブジェクトを整理し、異なるユーザー間で名前空間を分割することができます。

GRANT USAGE ON SCHEMA コマンドは、以下の目的で使用されます。

  • 特定のユーザーまたはロールに、スキーマ内のオブジェクトを参照する権限を与える。
  • 特定のスキーマ内のオブジェクトへのアクセスを制限する。

コマンドの構文

GRANT USAGE ON SCHEMA schema_name TO user_or_role;
  • schema_name: アクセス権限を付与するスキーマの名前。
  • user_or_role: アクセス権限を付与するユーザーまたはロールの名前。

GRANT USAGE ON SCHEMA public TO my_user;

この例では、my_user というユーザーに、public スキーマ内のオブジェクトへのアクセス権限が与えられます。

GRANT USAGE ON SCHEMA は、スキーマ内のオブジェクトを参照したり操作したりする権限のみを付与します。テーブルへのデータの挿入、更新、削除などの操作を行うには、SELECTINSERTUPDATEDELETE などの権限も必要です。




例 1: 特定のユーザーにスキーマへのアクセス権限を付与する

-- ユーザー 'my_user' に 'public' スキーマへのアクセス権限を付与する
GRANT USAGE ON SCHEMA public TO my_user;
-- ロール 'my_role' に 'sales' スキーマへのアクセス権限を付与する
GRANT USAGE ON SCHEMA sales TO my_role;
-- 'public' スキーマ内のテーブルへのアクセスを 'my_user' にのみ許可する
GRANT USAGE ON SCHEMA public TO my_user;
REVOKE USAGE ON SCHEMA public FROM PUBLIC;

上記の例では、public スキーマ内のテーブルへのアクセスは my_user にのみ許可され、他のユーザーはアクセスできなくなります。

  • 特定のスキーマ内のすべてのテーブルへのアクセス権限を付与する:
GRANT USAGE ON SCHEMA public TO my_user;
GRANT SELECT, INSERT, UPDATE, DELETE ON ALL TABLES IN SCHEMA public TO my_user;
GRANT USAGE ON SCHEMA public TO my_user;
GRANT SELECT, INSERT ON TABLE public.my_table TO my_user;

注意事項

  • スキーマへのアクセス権限を付与する前に、ユーザーまたはロールが存在することを確認してください。
  • スキーマへのアクセス権限を制限する場合は、セキュリティ上のリスクを考慮する必要があります。



PostgreSQL スキーマへのアクセス権限を付与する他の方法

ALTER SCHEMA コマンドを使用して、スキーマの所有者を変更することで、間接的にアクセス権限を付与することができます。

ALTER SCHEMA schema_name OWNER TO user_or_role;

この例では、schema_name スキーマの所有者が user_or_role に変更されます。

ロールを使用する

ロールを作成し、そのロールにスキーマへのアクセス権限を付与することで、複数のユーザーにアクセス権限を付与することができます。

-- ロールを作成する
CREATE ROLE my_role;

-- ロールにスキーマへのアクセス権限を付与する
GRANT USAGE ON SCHEMA public TO my_role;

-- ユーザーをロールに追加する
GRANT my_role TO my_user;

この例では、my_role というロールが作成され、public スキーマへのアクセス権限が付与されます。その後、my_user ユーザーが my_role ロールに追加されます。

-- グループを作成する
CREATE GROUP my_group;

-- グループにスキーマへのアクセス権限を付与する
GRANT USAGE ON SCHEMA public TO my_group;

-- ユーザーをグループに追加する
GRANT my_group TO my_user;
  • 少数のユーザーにアクセス権限を付与する場合は、GRANT USAGE ON SCHEMA コマンドを使用するのが最も簡単です。
  • 多くのユーザーにアクセス権限を付与する場合は、ロールまたはグループを使用するのが効率的です。
  • スキーマの所有権を変更する必要がある場合は、ALTER SCHEMA コマンドを使用する必要があります。

database postgresql schema


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