SELECT DISTINCT と ORDER BY を一緒に使う際の注意点

2024-04-08

SELECT DISTINCTORDER BY を一緒に使う場合、ORDER BY で指定する項目は、SELECT リストにも含まれている必要があります。これは、SELECT DISTINCT で重複行を除去した後に、ORDER BY で結果を並べ替える必要があるためです。

なぜこの制限が必要なのか

SELECT DISTINCT は、テーブルから重複行を除去して結果を返すクエリです。一方、ORDER BY は、結果を特定の列に基づいて並べ替えるクエリです。

ORDER BY で指定する項目が SELECT リストに含まれていない場合、SELECT DISTINCT で重複行を除去した後、ORDER BY でどのように並べ替えるべきかが分からなくなります。

以下の例では、t テーブルから nameage 列の値を取得し、重複行を除去して結果を name 列に基づいて昇順に並べ替えます。

SELECT DISTINCT name, age
FROM t
ORDER BY name ASC;

一方、以下の例では、age 列は SELECT リストに含まれていないため、エラーが発生します。

SELECT DISTINCT name
FROM t
ORDER BY age ASC;

この制限を回避するには、ORDER BY で指定する項目を SELECT リストに追加する必要があります。

SELECT DISTINCT name, age
FROM t
ORDER BY age ASC;

代替方法

ORDER BY で指定する項目が、集計関数などの式の場合、SELECT リストに式を追加する代わりに、サブクエリを使用することができます。

以下の例では、name 列に基づいて結果を昇順に並べ替え、各名前の出現回数を表示するためにサブクエリを使用しています。

SELECT name, COUNT(*) AS count
FROM t
GROUP BY name
ORDER BY name ASC;

SELECT DISTINCTORDER BY を一緒に使う場合、ORDER BY で指定する項目は、SELECT リストにも含まれている必要があります。この制限を回避するには、ORDER BY で指定する項目を SELECT リストに追加するか、サブクエリを使用することができます。




-- テーブル t の作成
CREATE TABLE t (
  name VARCHAR(50),
  age INT
);

-- データの挿入
INSERT INTO t (name, age) VALUES ('John Doe', 30);
INSERT INTO t (name, age) VALUES ('Jane Doe', 31);
INSERT INTO t (name, age) VALUES ('John Doe', 30);

-- SELECT DISTINCT と ORDER BY を一緒に使用
SELECT DISTINCT name, age
FROM t
ORDER BY name ASC;

このコードを実行すると、以下の結果が表示されます。

name | age
------- | --------
John Doe | 30
Jane Doe | 31
-- SELECT DISTINCT と ORDER BY を一緒に使用 (エラー発生)
SELECT DISTINCT name
FROM t
ORDER BY age ASC;
Msg 1054, Level 15, State 1, Line 4
Column 'age' is invalid in the ORDER BY clause because it is not contained in either the SELECT list or the GROUP BY clause.
-- サブクエリを使用
SELECT name, COUNT(*) AS count
FROM t
GROUP BY name
ORDER BY name ASC;
name | count
------- | --------
John Doe | 2
Jane Doe | 1



SELECT DISTINCT と ORDER BY を一緒に使う場合のその他の方法

ORDER BY をサブクエリで使用する

SELECT *
FROM (
  SELECT DISTINCT name, age
  FROM t
) AS t1
ORDER BY age ASC;

この方法では、まず SELECT DISTINCT を使って重複行を除去した結果をサブクエリで取得します。その後、サブクエリから取得した結果を ORDER BY で並べ替えます。

GROUP BY を使用する

SELECT name, age
FROM t
GROUP BY name
ORDER BY age ASC;

この方法では、GROUP BY を使って名前ごとにグループ化し、各グループの最初の行のみを取得します。その後、取得した結果を ORDER BY で並べ替えます。

ウィンドウ関数を使う

SELECT name, age,
  ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY name ORDER BY age ASC) AS rn
FROM t;

この方法では、ウィンドウ関数 ROW_NUMBER() を使って、名前ごとに昇順に並べたときの各行の順位を取得します。その後、取得した順位に基づいて結果を並べ替えます。

SELECT DISTINCTORDER BY を一緒に使う場合、状況に応じて上記の方法を使い分けることができます。


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