SQLiteでカスタム関数を作成する:初心者向けガイド
SQLiteでカスタム関数を作成する方法
SQL関数を使用する
SQLiteには、独自の関数を定義するために使用できるSQL手続き型言語が用意されています。これは、C言語に似た構文を持ち、データベースとのやり取りや複雑な計算を行うことができます。
1 スカラー関数
スカラー関数は、クエリ内の行ごとに1つのスカラー値を返します。
CREATE FUNCTION volume(radius REAL, height REAL)
RETURNS REAL
AS
BEGIN
RETURN pi() * radius * radius * height;
END;
上記の例では、円柱の体積を計算するスカラー関数 volume
を作成しています。
2 集計関数
CREATE FUNCTION average(values REAL[])
RETURNS REAL
AS
BEGIN
DECLARE total REAL;
DECLARE i INTEGER;
total := 0.0;
FOR i IN 1..ARRAY_SIZE(values) DO
total := total + values[i];
END FOR;
RETURN total / ARRAY_SIZE(values);
END;
上記の例では、配列内の数値の平均値を計算する集計関数 average
を作成しています。
C言語を使用する
C言語を使用して、SQLite拡張モジュールを作成することもできます。これは、より複雑な関数や、データベースに直接アクセスする必要がある関数を作成する場合に便利です。
1 モジュールの作成
まず、C言語でSQLite拡張モジュールを作成する必要があります。モジュールには、SQLiteとのやり取りに使用する関数と、カスタム関数の定義が含まれます。
#include <sqlite3.h>
static int volume(sqlite3_context *context, int argc, sqlite3_value **argv) {
double radius = sqlite3_value_double(argv[0]);
double height = sqlite3_value_double(argv[1]);
sqlite3_result_double(context, M_PI * radius * radius * height);
return SQLITE_OK;
}
int sqlite3_extension_init(sqlite3 *db, char **pzErrMsg, const sqlite3_api_routines *pApi) {
sqlite3_create_function(db, "volume", 2, SQLITE_ANY, NULL, volume, NULL);
return SQLITE_OK;
}
上記の例では、volume
関数を定義するモジュールを作成しています。
2 モジュールのロード
モジュールを作成したら、SQLiteデータベースにロードする必要があります。
LOAD EXTENSION 'libcustom.so';
上記の例では、libcustom.so
という名前のモジュールをロードしています。
注意事項
- カスタム関数は、SQLiteのバージョンによって異なる場合があります。
- C言語を使用してモジュールを作成するには、C言語の知識が必要です。
- カスタム関数は、データベースのパフォーマンスに影響を与える可能性があります。
-- 円柱の体積を計算するスカラー関数
CREATE FUNCTION volume(radius REAL, height REAL)
RETURNS REAL
AS
BEGIN
RETURN pi() * radius * radius * height;
END;
-- 配列内の数値の平均値を計算する集計関数
CREATE FUNCTION average(values REAL[])
RETURNS REAL
AS
BEGIN
DECLARE total REAL;
DECLARE i INTEGER;
total := 0.0;
FOR i IN 1..ARRAY_SIZE(values) DO
total := total + values[i];
END FOR;
RETURN total / ARRAY_SIZE(values);
END;
-- 関数を使用するクエリ
SELECT volume(5.0, 10.0); -- 392.5
SELECT average([1, 2, 3, 4, 5]); -- 3.0
#include <sqlite3.h>
static int volume(sqlite3_context *context, int argc, sqlite3_value **argv) {
double radius = sqlite3_value_double(argv[0]);
double height = sqlite3_value_double(argv[1]);
sqlite3_result_double(context, M_PI * radius * radius * height);
return SQLITE_OK;
}
int sqlite3_extension_init(sqlite3 *db, char **pzErrMsg, const sqlite3_api_routines *pApi) {
sqlite3_create_function(db, "volume", 2, SQLITE_ANY, NULL, volume, NULL);
return SQLITE_OK;
}
- 上記のコードを
custom.c
というファイルに保存します。 - 次のコマンドを使用してモジュールをコンパイルします:
gcc -shared -o libcustom.so custom.c -lsqlite3
- SQLiteデータベースを開き、次のコマンドを使用してモジュールをロードします:
LOAD EXTENSION 'libcustom.so';
- 次のクエリを使用して関数を呼び出すことができます:
SELECT volume(5.0, 10.0); -- 392.5
仮想テーブルは、実際のテーブルとは異なり、データベースに保存されない特殊なテーブルです。仮想テーブルを使用して、複雑な計算やデータベースとのやり取りを抽象化することができます。
トリガーを使用する
トリガーは、データベースに対する特定の操作が行われたときに実行される特殊な手続きです。トリガーを使用して、データの変更を追跡したり、カスタムロジックを実装したりすることができます。
ビューを使用する
ビューは、1つ以上のテーブルからデータを結合して作成する仮想的なテーブルです。ビューを使用して、複雑なクエリを簡潔に記述することができます。
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