【Androidアプリ開発者必見】SQLiteでROW_NUMBER関数を使って便利機能を実装

2024-05-16

SQLiteでROW_NUMBER関数を使う方法

SQLiteのバージョン3.25.0以降では、ROW_NUMBER関数が導入されました。この関数は、ウィンドウ関数と呼ばれる特殊な関数の一種で、現在処理している行の番数を算出することができます。つまり、結果セット内の各行に連番を振ることができるのです。

ROW_NUMBER関数は、以下のような様々な場面で役立ちます。

  • 結果セットをページングする
  • 上位N件のレコードを取得する
  • 累積計算を行う
  • 自己参照クエリを作成する

ROW_NUMBER関数の基本構文

ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY 分割キー ORDER BY 順序付けキー)
  • PARTITION BY 分割キー: 結果セットをグループ化する列を指定します。省略した場合、すべての行が同じグループに属しているとみなされます。
  • ORDER BY 順序付けキー: 各グループ内の行を並べ替える列を指定します。省略した場合、行は挿入順に並べ替えられます。

例:顧客テーブルの各顧客に対して、注文件数を表示する

SELECT customer_id, customer_name, COUNT(*) AS order_count,
       ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY customer_id ORDER BY order_date DESC) AS row_number
FROM orders
ORDER BY customer_id;

このクエリは、以下の結果を返します。

customer_id | customer_name | order_count | row_number
----------- | ------------- | ------------ | --------
1           | 山田太郎     | 3            | 1
1           | 山田太郎     | 3            | 2
1           | 山田太郎     | 3            | 3
2           | 鈴木次郎     | 2            | 1
2           | 鈴木次郎     | 2            | 2
...

上記の例では、customer_id列で結果セットを分割し、order_date列で各グループ内の行を降順に並べ替えています。ROW_NUMBER関数によって、各顧客に対して注文された商品の件数と、その顧客の注文履歴における現在の行番号が表示されます。

補足

  • ROW_NUMBER関数は、サブクエリで使用することもできます。
  • ROW_NUMBER関数と他の集計関数(SUM、AVG、COUNTなど)を組み合わせて使用することもできます。
  • ROW_NUMBER関数は、Android SQLiteでも同様に使用できます。

上記以外にも、ROW_NUMBER関数を使った様々な応用例があります。ご自身のニーズに合わせて、様々な方法を試してみてください。




SQLiteでROW_NUMBER関数を使うサンプルコード

この例では、ordersテーブルを使用して、各顧客の注文件数と、注文履歴における現在の行番号を表示するクエリを作成します。

SELECT customer_id, customer_name, COUNT(*) AS order_count,
       ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY customer_id ORDER BY order_date DESC) AS row_number
FROM orders
ORDER BY customer_id;

出力結果

customer_id | customer_name | order_count | row_number
----------- | ------------- | ------------ | --------
1           | 山田太郎     | 3            | 1
1           | 山田太郎     | 3            | 2
1           | 山田太郎     | 3            | 3
2           | 鈴木次郎     | 2            | 1
2           | 鈴木次郎     | 2            | 2
...

解説

  • このクエリは、まずordersテーブルからすべての列を選択します。
  • 次に、COUNT(*)関数を使用して、各顧客の注文件数を算出します。
  • そして、ROW_NUMBER()関数を使用して、各顧客の注文履歴における現在の行番号を算出します。
  • 最後に、customer_id列で結果セットを昇順に並べ替えます。

例2:社員テーブルの各部署に対して、給与総額と平均給与を表示する

この例では、employeesテーブルを使用して、各部署の給与総額と平均給与を表示するクエリを作成します。

SELECT department_id, department_name, SUM(salary) AS total_salary,
       AVG(salary) AS avg_salary,
       ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY department_id ORDER BY salary DESC) AS row_number
FROM employees
ORDER BY department_id;
department_id | department_name | total_salary | avg_salary | row_number
----------- | ------------- | ------------ | -------- | --------
1           | 営業部        | 1234567     | 12345.67 | 1
1           | 営業部        | 1234567     | 12345.67 | 2
1           | 営業部        | 1234567     | 12345.67 | 3
2           | 開発部        | 9876543     | 98765.43 | 1
2           | 開発部        | 9876543     | 98765.43 | 2
...
  • 次に、SUM(salary)関数を使用して、各部署の給与総額を算出します。
  • さらに、ROW_NUMBER()関数を使用して、各部署の給与ランキングを作成します。

例3:製品テーブルの各カテゴリーに対して、販売個数と上位3件の製品を表示する

この例では、productsテーブルを使用して、各カテゴリーの販売個数と、そのカテゴリー内で最も販売個数の多い3件の製品を表示するクエリを作成します。

SELECT category_id, category_name, COUNT(*) AS product_count,
       product_id, product_name, unit_price,
       ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY category_id ORDER BY sales_count DESC) AS row_number
FROM products
JOIN order_items ON products.product_id = order_items.product_id
GROUP BY category_id, product_id
ORDER BY category_id, row_number
HAVING row_number <= 3;
category_id | category_name | product_count | product_id | product_name | unit_price | row_number
----------- | ------------- | ------------ | -------- | ------------- | -------- | --------
1           | 家電         | 10            | 1         | テレビ         | 100000     | 1
1           | 家電         | 10            | 2         | 冷蔵庫       | 8000



ROW_NUMBER関数以外の代替方法

SQLiteのROW_NUMBER関数は、結果セット内の各行に連番を振るための便利な関数ですが、状況によっては他の方法の方が適切な場合もあります。以下では、ROW_NUMBER関数以外の代替方法をいくつかご紹介します。

サブクエリを使用する

ROW_NUMBER関数を使用せずに結果セット内の各行に連番を振りたい場合は、サブクエリを使用することができます。

SELECT customer_id, customer_name, order_count,
       (SELECT COUNT(*)
        FROM orders o2
        WHERE o2.customer_id = o1.customer_id
        ORDER BY o2.order_date DESC) AS row_number
FROM orders o1
ORDER BY customer_id;
  • サブクエリは、customer_id列で現在の行と一致する行をすべてカウントします。
  • そして、ORDER BY order_date DESC句を使用して、各顧客の注文履歴を降順に並べ替えます。

ウィンドウ関数を組み合わせる

ROW_NUMBER関数以外にも、様々なウィンドウ関数があります。状況によっては、ROW_NUMBER関数よりも他のウィンドウ関数の方が適切な場合があります。

SELECT department_id, department_name, SUM(salary) AS total_salary,
       AVG(salary) OVER (PARTITION BY department_id) AS avg_salary
FROM employees
ORDER BY department_id;
  • そして、AVG(salary) OVER (PARTITION BY department_id)句を使用して、各部署の平均給与を算出します。

カーソルを使用すれば、結果セット内の各行を個別に処理することができます。この方法であれば、ROW_NUMBER関数を使用せずに、各行に連番を振ることができます。

DECLARE @category_id INT;
DECLARE @product_count INT;
DECLARE @row_number INT;

DECLARE product_cursor CURSOR FOR
SELECT category_id, product_id, product_name, unit_price, COUNT(*) AS sales_count
FROM products
JOIN order_items ON products.product_id = order_items.product_id
GROUP BY category_id, product_id
ORDER BY category_id, sales_count DESC;

OPEN product_cursor;

FETCH NEXT FROM product_cursor INTO @category_id, @product_id, @product_name, @unit_price, @product_count;

WHILE @@FETCH_STATUS = 0
BEGIN
    SET @row_number = @row_number + 1;

    IF @category_id <> @category_id_prev
    BEGIN
        SET @row_number = 1;
        SET @category_id_prev = @category_id;
    END;

    IF @row_number <= 3
    BEGIN
        OUTPUT @category_id, @product_id, @product_name, @unit_price, @row_number;
    END;

    FETCH NEXT FROM product_cursor INTO @category_id, @product_id, @product_name, @unit_price, @product_count;
END;

CLOSE product_cursor;
DEALLOCATE product_cursor;
  • このクエリは、まず3つの変数(@category_id@product_count@row_number)を宣言します。
  • 次に、product_cursorというカーソルを作成します。このカーソルは、productsテーブルとorder_itemsテーブルを結合し、各製品の販売個数を算出します。
  • そして、OPEN product_cursor句を使用して、カーソルを開きます。
  • `FETCH NEXT

sqlite android-sqlite row-number


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